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「内申点の上げ方が分からない」「何を頑張れば評価が上がるのか見えない」
そう感じて、このページにたどり着いた中学生や保護者の方は少なくありません。
ネット上には「内申点の裏ワザ」や「これをやれば上がった」という情報があふれていますが、実際の評価は学校ごと・時期ごとにルールがあり、仕組みを知らずに動くと努力が空回りしてしまうケースも多く見られます。
この記事では、27年以上学習塾の現場で中学生と向き合ってきた編集部が、内申点は何で決まるのか/中3二学期でも動く可能性はあるのか/今から優先すべき行動は何かを、中立的かつ現実的に整理します。
「裏ワザ」を探す前に、まずは評価の仕組みを味方につけること。
焦りや不安を整理し、今できる最善の一歩を一緒に考えていきましょう。
記事のポイント
「3つの観点」に基づいた評価の仕組みを知る
「テストの点数」以外の評価材料を整理する
「中3二学期」の現実的な期待値を確認する
「やるべきこと」と「後回しでよいこと」を仕分ける
Contents
はじめに|内申点の上げ方で迷ってしまうのは自然なこと

内申点の仕組みは複雑で、地域や学校によっても異なるため、上げ方がわからず迷ってしまうのは自然なことです。
多くの中学生や保護者様が、日々の努力がどう評価に結びつくのか不安を感じながら過ごされています。
本記事では、27年以上学習塾業界で多くの生徒・保護者様と向き合ってきた編集部が、内申点の正体を冷静に紐解きます。
まずは「何が評価されているのか」という仕組みを知ることで、焦りや不安を整理し、今できる最善の選択を一緒に考えていきましょう。
内申点の上げ方に「裏ワザ」を期待してしまう理由

内申点の評価基準が不透明に感じられるとき、人は即効性のある解決策を求めて「裏ワザ」を期待してしまう傾向があります。
これは、大切なお子さんの将来を真剣に考えているからこそ生じる、ごく自然な心理状態といえるでしょう。
- 評価基準が不透明なため、確実な「正解」を求めてしまう心理。
- 焦りから、短期間で劇的に評価を変えたいと願うのは自然なこと。
- 裏ワザを過信しすぎると、本質的な学習からズレて空回りしやすい。
知恵袋や体験談が気になってしまう心理
インターネット上の知恵袋やSNSには、「こうしたら上がった」という個人の体験談が溢れています。
評価の仕組みがブラックボックスのように見えるため、確実そうな「正解」を求めて、こうした身近な情報を頼りたくなるのは無理もありません。
しかし、これらはあくまで個別ケースであることを念頭に置くことが大切です。

短時間で評価を変えたいと思うのは普通
テストが近づいたり、三者面談で具体的な数字を突きつけられたりすると、「今すぐ何とかしたい」という焦りが生まれます。
短期間での劇的な変化を願うのは、誰にでもある心理です。
まずはその焦りを受け止め、期待と現実のバランスを整えることから始めてみましょう。

期待しすぎると空回りしやすいポイント
特定の行動を「裏ワザ」として過信しすぎると、次のような「空回り」が起きやすくなります。
編集部の相談現場でも、良かれと思って始めた工夫が裏目に出てしまうケースを多く見てきました。
- 見た目の工夫に時間をかけすぎて、学習内容が浅くなる
- 一時的な行動に偏り、継続的な評価につながらない
- 評価の意図とずれた努力になり、疲労感だけが残る
努力の方向性が評価の仕組みとズレていないか、一度立ち止まって確認することが、無駄な疲れを防ぐ鍵となります。
そもそも内申点は何で決まるのか

内申点は、単なるテストの点数ではなく、2021年度から全面実施された「観点別学習状況の評価」という公的なルールに基づいて算出されています。
この仕組みを理解することが、納得感のある対策への第一歩となります。
- 「知識」「思考」「態度」の3つの観点別評価の合計で決まる。
- テストの点数は一つの材料であり、提出物や授業中の姿勢も同等に重要。
- 先生は「自分で自分の学びを調整しようとしているか」を見ている。
参考資料:中学校学習指導要領(平成29年告示)解説(文部科学省)文部科学省:学習指導要領「生きる力」
通知表の評価はどのように見られているのか
通知表は一般的に「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で評価されます。
学校の先生は、テストの解答だけでなく、提出物やレポート、授業中の様子など、多角的な「根拠(証拠)」を積み重ねて、A・B・Cの評価を決定しています。

テストの点数だけで決まらない理由
「テストが80点なのに評価が3だった」という現象が起きるのは、テストが主に「知識・技能」の観点を測るものだからです。
他の2つの観点、例えば課題の記述内容や、授業で学んだことを深めようとする姿勢が伴っていないと、合計点としての評定は上がりにくい構造になっています。

先生が日常的に見ているポイント
多くの学校現場では、次のような日常の姿が継続的に見られています。
「先生が成績をつけやすくなる材料」を理解しておくという考え方は、非常に合理的です。
- 間違えた問題をどのように解き直しているか
- 疑問点をそのままにせず、解決しようとしているか
- 提出物に自分なりの工夫や考えが見られるか
単に指示通り動くことではなく、こうした「自ら学びを調整しようとする姿勢」が、特に主体性の評価に影響を与えます。
中学生の内申点の上げ方で誤解されやすい考え方

「これをやれば上がるはず」という思い込みが、結果としてお子さんの負担を増やしてしまうことがあります。
よくある誤解を整理し、より現実的な視点を持つことが、親子で冷静に対策を進めるために重要です。
- 「定期テストさえ良ければ評価5になる」とは限らない。
- 学期末の単発的な行動よりも、学期を通した「継続性」が重視される。
- お住まいの地域によって、評価対象となる学年や時期が異なる。
定期テストだけ頑張れば十分だと思ってしまう
テストで高得点を取ることは非常に重要ですが、それだけで評定が「5」になるとは限りません。
現在の評価制度では、日々の提出物やレポートの完成度が「4」や「5」への境界線になることが多いため、テスト後のフォローや日常の課題を軽視しない姿勢が求められます。

一時的な行動で評価が大きく変わると思ってしまう
通知表は学期全体の「継続的な姿」を評価するものです。
学期末に慌ててノートをまとめ直したり、急に発言を増やしたりしても、それまでの評価を覆すのは難しいのが現実です。
評価を動かすには、派手な行動よりも「当たり前のことを淡々と続ける」継続性が重視される傾向にあります。

学年や時期の違いを意識していないケース
都道府県によって、1年生から入試に関係する場合もあれば、3年生の成績のみが対象になる場合もあります。
「中3から本気を出せばいい」と思っていたが、実は中2の成績も含まれていたという相談は少なくありません。
今、自分がどのフェーズにいるのかを把握せずに動くのは、非効率な努力になりかねません。
中3二学期でも内申点は上がる?どこまで動くのか

受験生にとって最も気になる時期ですが、中3二学期は評価が「最も重く扱われる」と同時に「周囲も必死なため動きにくい」という二面性を持っています。
過度な期待をせず、冷静に状況を見極めることが大切です。
- 評価の境界線上にいる場合は、二学期の取り組みで上がる可能性がある。
- 周囲も必死な時期のため、一気に評価を逆転させるのは非常に困難。
- 期待しすぎず、「今の評価を死守+当日点の強化」が最も現実的。
中3二学期で評価が動く可能性がある場合
「あと少しで上の評定に届く」という境界線上にいる場合は、二学期の取り組み次第で評価が動く可能性があります。
特に、一学期の観点別評価で「Aに近いB」があった項目を重点的に改善することで、全体の評定が1つ上がるというケースは、現場の相談でもよく見られます。

評価が動きにくいケースの考え方
一方で、一学期の評価が安定して「3」であり、観点別評価にも課題が多い場合、一気に「5」へ引き上げるのは非常に困難です。
周囲の生徒も内申点を意識して必死に取り組む時期であるため、自分の頑張りが相対的に目立ちにくくなるという現実的な側面も考慮しておく必要があります。

「上げてくれる」と期待しすぎないための整理
「中3の最後は先生がおまけしてくれる」という噂を聞くことがありますが、現在は絶対評価の基準が厳格化されており、根拠のない加点は期待できません。
期待しすぎず、「今の評価を維持し、1点でも多く当日点で取れる学力をつける」という視点を持つことが、精神的な安定に繋がります。
副教科の内申点はどう考えればよいか

音楽、美術、保健体育、技術家庭の「副教科」は、高校入試において主要5教科と同等、あるいはそれ以上の重み(傾斜配点)を持つ地域が多く、多くの保護者様にとっても注目すべきポイントです。
- 入試で配点が2倍になる地域も多く、主要5教科以上の価値がある。
- 運動や芸術のセンスだけでなく、意欲や提出物の質で評価を補える。
- 5教科の息抜きとして楽しみつつ、提出物でA評価を狙うのが効率的。
副教科が評価に影響しやすい理由
多くの自治体では、入試の際に副教科の内申点を1.5倍や2倍にする計算式を採用しています。
5教科で1を上げるよりも、副教科で1を上げる方が、総合点への貢献度が大きい場合も少なくありません。
編集部では、内申点のバランスを整える考え方として副教科への注力をアドバイスすることも少なくありません。

手をつけやすいポイント
副教科は運動神経や芸術的センスだけで決まるわけではありません。
実技が苦手でも、次のような行動は評価の対象となりやすい傾向があります。
- 準備や片付けを率先して行う(意欲)
- レポートに自分の考えや気づきを詳しく書く(表現)
- 定期テスト前のプリント内容を完璧に覚える(知識)
これらは意識次第で今日から変えられる、比較的取り組みやすいポイントです。

主教科とのバランスの考え方
5教科の勉強で手一杯になり、副教科を後回しにする家庭は多いですが、実は副教科のテスト対策は範囲が狭く、短時間で結果が出やすいという特徴があります。
副教科を「息抜き」にしつつ、提出物だけは「A評価」を狙うという戦略をとることで、効率よく内申点を確保できる可能性があります。
内申点が上がらない中学生に多い“つまずき”

一生懸命取り組んでいるのに数字が変わらないとき、そこには何らかの「評価のミスマッチ」が起きている可能性があります。
現状を否定するのではなく、今の立ち位置を正しく解釈することが解決の糸口となります。
- 「オール3」は標準的な証拠。そこから抜けるにはプラスαの表現力が必要。
- 内申点と模試の偏差値に乖離があっても、お子さんの能力不足ではない。
- 一気に上げようとせず、観点別評価を一段ずつ改善するステップが大切。
内申点がオール3で止まっている場合の見方
「オール3」という状態は、学校の学習内容をおおむね理解し、標準的な生活を送れている証拠です。
ここから上に抜けるには、単に「量をこなす」だけでなく、記述問題での表現力を高めたり、自分なりの疑問を追求したりする「プラスαの姿勢」が必要になるフェーズといえます。

数字だけで焦らないための考え方
内申点はあくまで「学校という枠組み」での評価の一つです。
模試の結果(偏差値)と内申点に乖離がある場合、それはお子さんの実力が正当に評価されていないのではなく、単に「今の学校の評価軸」との相性が合っていないだけかもしれません。
数字の低さを「能力の低さ」と直結させないよう注意が必要です。

内申を一気に上げようとしない判断
「次の学期で内申を5上げる」といった高い目標は、時にプレッシャーとなり、学習効率を下げてしまいます。
1つずつの観点を「CからB」「BからA」へ着実に変えていくなど、小さなステップで判断していくことが、挫折を防ぐための現実的なアプローチです。
今からできることをどう整理すればよいか

結論から言うと、内申点対策は「やることを増やす」より「減点を防ぐ」方が結果的に安定します。
あれもこれもと手を広げるのではなく、「今やるべきこと」に絞り込むことが、親子で納得感を持って受験に向き合うための秘訣です。
- 「やることを増やす」より、期限厳守などの「減点を防ぐ」が先決。
- 家庭では、評価に繋がりやすい具体的な行動(記述の工夫など)を褒める。
- 弱点となっている観点に絞って対策し、無駄な努力を増やさない。
今やるべきことと後回しでよいこと
今の時点で優先したいのは、次のような基本行動です。
- 提出物の期限を100%守る
- 忘れ物や未提出による「減点」を徹底して防ぐ
- 評価基準(観点別)に沿った行動を意識する
一方で、次のような行動は後回しで構いません。
- ノートを過度に装飾すること(見た目重視)
- 効果が不明確な「裏ワザ的」なアピール
まずは「マイナスをゼロにする」ことが、評価を安定させる最短ルートです。

家庭での声かけで意識したいポイント
「内申を上げなさい」という抽象的な言葉は、お子さんを追い詰めることがあります。
それよりも「このレポート、自分の言葉でよく書けてるね」といった、具体的な「評価に繋がりやすい行動」を認めてあげてください。
親が「評価の仕組み」を理解しているだけで、声かけの質は劇的に変わります。

参考資料:学習評価の在り方(国立教育政策研究所)
無駄な対策を増やさないための考え方
巷に溢れる「内申対策リスト」のすべてをこなす必要はありません。
お子さんの今の通知表を見て、どの観点が弱点なのかを特定し、そこを補う1〜2つの行動に絞ることが重要です。
対策を「増やす」のではなく「最適化する」視点を持つことで、親子ともに心の余裕が生まれます。
【Q&A】内申点の上げ方についてよくある質問

内申点に関して、保護者様から多く寄せられる質問にお答えします。
Q.内申点を10以上上げることは本当に可能ですか
短期間で10以上(合計45点満点中)上げるのは、仕組み上非常に困難です。
1教科で評定を1上げるには、3つの観点すべてで改善が必要だからです。
まずは「1〜3ポイント」の確実な積み上げを目指すのが、より現実的な目標設定といえます。

Q.中3の二学期からでも内申点が上がるケースはありますか
一学期の成績が、あと一歩で上の評価に届く位置にあった場合は可能性があります。
ただし、大幅な上昇を期待して無理な対策を詰め込むよりは、今の評価を死守しながら入試当日の得点力を磨く方が、最終的な合格確率は高まる傾向にあります。

Q.内申点の裏ワザは知恵袋に書いてある方法でも効果がありますか
「先生に質問に行く」「ノートを工夫する」などの方法は、それが「学習を深めるための行動」であればプラスに働きます。
単なるパフォーマンスとして見なされると、逆効果になる恐れもあります。
「本質的な学びの姿勢」を忘れないことが大切です。

小学生のうちから内申点を意識したほうがいいのでしょうか
中学で評価される習慣(提出物を出す、忘れ物をしない等)は、小学生時代に土台が作られます。
知識の先取りよりも、こうした「自己管理能力」や「対話の習慣」を育んでおくことが、結果として中学での良好な内申点に繋がります。
内申点の仕組みを理解したうえで、「家庭だけで対応できるのか」「塾を考える段階なのか」を整理したい方は、こちらの記事で考え方をまとめています。
まとめ|内申点の上げ方で迷う中学生へ|評価の仕組みと今からできることを整理

内申点の上げ方で迷ったとき、最も大切なのは「情報を整理し、焦りを手放すこと」です。
評価の仕組みを知れば、今の努力がどこに向いているのか、あるいはどこを修正すべきかが冷静に見えてきます。
まずは以下の2つの記事を参考に、お子さんの今の状況をより詳しく分析してみてください。
内申点は大切な指標ですが、それだけでお子さんの価値が決まるわけではありません。
仕組みを味方につけて、「今できること」を一つずつ積み重ねていきましょう。
執筆者のプロフィール
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塾オンラインドットコム編集部は、教育業界や学習塾の専門家集団です。27年以上学習塾に携わった経験者、800以上の教室を調査したアナリスト、オンライン学習塾の運営経験者、ファイナンシャルプランナー、受験メンタルトレーナー、進路アドバイザーなど、多彩な専門家で構成されています。小学生・中学生・受験生・保護者の方々が抱える塾選びや勉強の悩みを解決するため、専門的な視点から役立つ情報を発信しています。
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