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公式は覚えたはずなのに、図形問題になるとどれを使えばいいか分からなくなる。
そんな悩みは、公式不足ではなく「使う場面」を見つける手順でつまずいている可能性があります。
図形はセンスだけで決まるものではありません。
この記事では、公式一覧を丸暗記するのではなく、図に条件を書き込み、公式を選び、解説なしで解き直す流れを解説します。
自分がどこで止まっているのかを確認しながら、図形問題の直し方を見ていきましょう。
中学生が学習する図形の公式一覧は記事の最後に表にしています。
記事のポイント
- 公式を覚えたのに解けない本当の理由がわかる
- センスではなく手順で図形が解けるようになる
- 図に条件を書き込むだけで答えが見えやすくなる
- 自分がどこでつまずいているか原因を見分けられる
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図形が苦手だと感じる背景には、公式の量ではなく「使う場面を見抜けているか」という別の課題があります。
- 公式を使う場面を見抜く力が不可欠
- 自分がつまずく3パターンを見分ける
- 図形はセンスではなく手順で解ける
公式を覚えても図形問題で止まる理由
図形問題で手が止まる子の多くは、実は公式そのものは覚えています。
止まっているのは、問題文や図の中から「どの公式を使う場面か」を見つける段階です。
角度・辺の長さ・面積・相似・合同といった要素が混ざると、どこから手をつければよいか分からなくなります。
文部科学省・国立教育政策研究所が実施した(令和8年度)の全国学力・学習状況調査によると、中学校数学の平均正答率は48.8%程度、記述式の思考・表現段階を問う図形証明問題の無解答率は31.2%程度にのぼったとされています。
これは、多くの生徒が「公式の知識はあるものの、答案に書き出せない(使う場面を見抜けていない)」という状態にあることを示すデータといえます。
まず確認すべきは、公式の数ではなく「使う場面を見つける力」です。

図形が苦手な人に多い3つのつまずき
図形のつまずき方には、大きく分けて3つのパターンがあります。
- 公式は言えるが問題では使えない(公式不足型)
- 図に書き込みをせず頭の中だけで考えてしまう(読み取り不足型)
- 解説を読んでわかった気になり、解き直さない(再現不足型)
このどれに当てはまるかによって、直すべき行動はまったく異なります。
実際の指導現場でも、公式を追加で覚えさせるだけでは改善しない生徒が多く見られます。
自分がどのタイプで止まっているかを見分けることが、克服の第一歩です。

センスではなく手順で解ける問題も多い
図形が解けない原因を「センスがないから」と決めつけてしまう生徒は少なくありません。
しかし、多くの図形問題は、問題の条件から論理を積み上げていく手順で解くことができます。
ひらめきに頼らなくても、条件を整理して当てはまる定理を探せば、答えにたどり着ける問題は多くあります。
現場では「まず答えを出そうとしなくていい」と声をかけることがよくあります。
図形は、センスではなく手順で解ける部分が大きい教科です。
図形問題への苦手意識を紐解くことは非常に大切ですが、中学数学は単元同士が非常に強く絡み合っているため、実は手前の学年の幾何基礎や算数の割合・作図といった土台が崩れているケースが少なくありません。
まずは中学数学の単元一覧と習う順番や連鎖崩壊を防ぐ戻る場所判定表を活用し、今の学年の図形を解くために必要な過去の単元がきちんと定着しているかを一度整理してみるのがおすすめです。
中学数学の図形公式一覧は使う場面で覚える

公式一覧は暗記のための表ではなく、解いたあとに使い方を確認するための表として活用します。
- 公式一覧は暗記ではなく確認表とする
- 面積公式は底辺と高さの垂直を確認
- 合同と相似は手持ちの条件から選ぶ
公式一覧を丸暗記しても解けない理由
公式一覧を印刷して丸暗記しようとする勉強法は、よくある失敗例のひとつです。
中学数学の図形問題は、公式をそのまま当てはめれば解けるものばかりではありません。
図の情報を整理したうえで、三角形の合同・相似・角度・面積などから適切なものを選ぶ必要があります。
現場での軌道修正として、公式一覧は暗記用ではなく、問題を解いたあとに「なぜこの公式を使ったのか」を確認する表として使わせています。
公式一覧は覚える表ではなく、使い方を確認する表として扱いましょう。

面積公式は図のどこで使うかを見る
面積公式でつまずく生徒の多くは、底辺と高さの関係を図から読み取れていません。
三角形や台形、平行四辺形の面積公式では、底辺と高さが垂直の関係にあることが前提になります。
この前提条件を図の中から、直角マークなどの目印を頼りに探す作業が欠かせません。
公式を数値を代入するだけの機械的なツールと捉えるのではなく、図の位置関係と条件を結びつける意識が必要です。
面積公式を使う前に、底辺と高さが垂直かどうかを図で確認しましょう。

合同・相似・定理は条件で選ぶ
合同・相似の判断で止まる生徒は、条件を照らし合わせる手順が身についていないことが多いです。
三角形の合同条件(中学2年)と三角形の相似条件(中学3年)は、それぞれ手持ちの条件と照らし合わせて、消去法的に選ぶ考え方が有効です。
| 単元・習得時期 | 発動する場面 | 選択すべき具体的条件 |
|---|---|---|
| 三角形の合同(中2) | 2つの三角形がぴったり重なることを示す場面 | 3組の辺がそれぞれ等しい/2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい/1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい |
| 三角形の相似(中3) | 2つの三角形が拡大・縮小の関係にあることを示す場面 | 3組の辺の比がすべて等しい/2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい/2組の角がそれぞれ等しい |
定理や用語は、覚えるだけでなく「条件に合うものを選ぶ」判断の道具として使いましょう。
図形問題は公式より先に図へ条件を書き込む

図形問題は、公式を選ぶ前にわかっている条件を図に書き込むことで見え方が大きく変わります。
- 角度や長さなどの条件を印で外部化
- 図に条件を移すと隠れた性質が見える
- 答えを書き始める前の5項目チェック
角度・長さ・平行・等しい辺に印をつける
図形が苦手な子ほど、答えを出す前に図へ条件を書き込む習慣がありません。
角度、長さ、平行、等しい辺といった条件を、頭の中だけで処理しようとすると混乱しやすくなります。
現場でよくかける声かけは、「まず答えを出そうとしなくていい。
図の中にわかっている角度・長さ・平行・等しい辺を書き込もう。公式はそのあと選べばいい」というものです。
条件を目に見える形にすることで、初めて使うべき公式が見えてきます。
公式を選ぶ前に、まず図へ条件を書き込む習慣をつけましょう。

問題文の条件を図に移すと見えること
問題文に書かれた条件をそのまま図に移すだけで、別の性質が見えてくることがあります。
例えば円の中心と円周上の2点を結んだ三角形は、半径が等しいという条件から二等辺三角形になることが分かります。
こうした「書かれていないけれど成り立つ性質」は、条件を図に書き込んで初めて浮かび上がってきます。
令和8年度の全国学力・学習状況調査でも、円の性質に関する問題の正答率は54.7%程度にとどまったとされ、条件のつながりを見つける力が課題とされています。
問題文の条件を図に移すことで、隠れた性質に気づきやすくなります。

答えを出す前に確認したい項目
答えを書き始める前に、手元のノートや問題用紙を見つめながら、次の5つの項目を順番にセルフチェックしてみてください。これだけで手詰まりやケアレスミスは激減します。
【答えを出す前のセルフチェック5項目】
□ 問題文の条件(数値や記号)を図にすべて書き込んでいるか
□ 等しい角・等しい辺に同じ印をつけているか
□ 平行・垂直・中点などの隠れた前提条件を見落としていないか
□ 今から使おうとしている公式の「発動条件」を言葉で説明できるか
□ 解説を閉じた状態で、もう一度白紙から解き直せるか
答えを出す前に、この5項目を順番に確認してみましょう。

平面図形が苦手な中学生の解き方のコツ

平面図形は、結論から考えるより、今わかっている条件から進める方が止まりにくくなります。
- いきなり結論を急がず条件を探す
- 補助線は明確な目的を持って引く
- 解説読後は白紙から再現テストをする
平面図形は使える条件を先に探す
平面図形が苦手な生徒の多くは、いきなり答えを出そうとして止まってしまいます。
先に、問題文と図から使える条件をすべて洗い出すと、当てはまる定理が自然と絞られていきます。
条件から公式を選ぶという順番を守るだけで、手が止まる回数は減っていきます。
いきなり結論を探すのではなく、手元にある条件を並べてから考える流れを意識してみましょう。
結論を急がず、まず使える条件を先に探しましょう。
【具体例】いきなり答えを出そうとしない手順の進め方
ここで、定期テストや高校入試でもよく出題される、平行線と角度の基本例題を使って「条件を先に探す」手順を実践してみましょう。
【例題】
直線 $l$ と直線 $m$ は平行です。このとき、 $\angle x$ の大きさを求めなさい。

図形が苦手な生徒の多くは、この図を見た瞬間に「 $\angle x$ はどうやって出すんだろう?」と、いきなり答え(結論)を頭の中だけで探そうとしてフリーズしてしまいます。
これを、「手元にある条件を並べる」という手順に変えるだけで、解くための道筋が自動的に見えてきます。
ステップ1:問題文から「使える条件」をすべて洗い出す
まずは答えを出すことを完全に忘れ、問題文と図に書かれている「事実(条件)」だけを箇条書きで抜き出します。
- 条件①: 直線 $l$ と直線 $m$ が「平行である」
- 条件②: 上側の角が $30^\circ$ である
- 条件③: 下側の角が $40^\circ$ である
ステップ2:条件から「使える公式(定理)」を逆引きする
条件が並んだら、次に「この条件があるということは、あの公式が使えるな」と頭の中の確認表(公式一覧)と照らし合わせます。
ここで主役になるのは条件①の「平行」です。数学において「平行」という条件が出たら、使える武器は原則として次の2つしかありません。
- 使える公式(定理): 「平行線の同位角は等しい」「平行線の錯角は等しい」
ステップ3:公式が使えるように図を加工する
「錯角か同位角を使えば解ける」と分かれば、次に行うべき行動が決まります。今の図のままでは錯角の位置に角がないため、「錯角を作るため(目的)」に、折れ線の尖った部分を通る3本目の平行線を引く(補助線)というアイデアが自然に生まれます。
補助線を引いてしまえば、あとは簡単です。
- 上側の $30^\circ$ を錯角で $\angle x$ の上半分へワープさせる
- 下側の $40^\circ$ を錯角で $\angle x$ の下半分へワープさせる
- 最後に2つを足して、 $30^\circ + 40^\circ = 70^\circ$ という答えにたどり着く
このように、図形問題は「結論(答え)を急ぐ」のをやめ、「条件を並べる $\rightarrow$ 使える公式を絞り込む $\rightarrow$ 手を動かす」という順番を守るだけで、ひらめきに頼ることなく誰でも論理的に正解を導き出すことができるのです。

補助線で止まるときは目的を決める
図形問題の裏ワザやコツとして語られることの多い補助線ですが、決して当てずっぽうに引くものではありません。
補助線が引けずに止まる生徒は、何のために補助線を引くのかが曖昧なまま手を動かしています。
補助線とは、「平行線の錯角を別の場所へワープさせたい」「ピラミッド型(平行線)を作りたい」といった、明確な目的(設計図)から生まれるものです。
目的を決めずに線を引いても、当てずっぽうになりやすく、かえって時間がかかってしまいます。
「何を作りたくて、この線を引くのか」を先に言葉にしてから引くと、迷いは劇的に減ります。
補助線を引く前に、何のために引くのかを決めましょう。

応用問題は解説後に同じ問題を解き直す
解説を読んで終わる子は、テストになると同じような問題でも解けなくなりがちです。
現場では、解説を読んで理解した後、同じ問題を解説なしでもう一度解けるかどうかで理解度を判断しています。
解説を読むことは、理解のきっかけにはなりますが、それだけでは自分の力で再現できるとは限りません。
解説を閉じて、白紙の状態から最後まで書き直せるかを確認する作業が欠かせません。
解説を読んだら、必ず解説なしでもう一度解き直しましょう。
学校のワークの解説が不親切で解き直しが進まない場合は、図解やステップが噛み砕いて書かれた自習用の教材を1冊手元に用意するだけで、フリーズする時間を大幅に減らすことができます。
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空間図形が苦手な中学生が見直すポイント

空間図形は、頭の中だけで処理しようとすると混乱しやすい分野です。
- 立体は頭で回さず平面図に描き出す
- 空間図形の問題も平面公式に還元する
- 見えない断面は別の平面図で確認する
立体は見取り図と展開図で考える
空間図形が苦手な生徒の多くは、頭の中だけで立体を回転させようとして止まっています。
見取り図や展開図を実際に書き出し、頂点にラベルをつけて整理すると、条件が把握しやすくなります。
空間のまま考えようとせず、紙の上に描き出すことが、空間図形攻略の基本になります。
立体を扱う問題ほど、書き出す作業を省略しないことが重要です。
立体は頭の中だけで考えず、見取り図・展開図に書き出しましょう。

平面に直して使える公式を探す
空間図形の問題は、最終的には平面図形の公式に置き換えて計算することになります。
例えば円錐の展開図では、扇形の中心角と底面の円周の関係を使って、平面の公式に落とし込みます。
立体をいくつかの面に分けて考えると、これまで学んだ面積や三平方の定理の公式がそのまま使える場面が見えてきます。
空間図形だからといって、新しい特別な公式が必要になるわけではありません。
立体を面に分けて、使い慣れた平面図形の公式に置き換えましょう。

空間図形で難しいのは見えない部分
空間図形が難しく感じられる一番の理由は、見えない部分や歪んだ角度を扱う必要があることです。
見取り図では、実際には直角である角度が、紙の上では歪んで見えることがあります。
また、ねじれの位置にある辺や、内部にある対角線は、見取り図だけでは判断しにくい部分です。
こうした場合は、断面を平面図として真上や真横から描き直すと、条件が整理しやすくなります。
見えにくい部分は、断面図を別に描いて確認しましょう。
図形が苦手な人はどこで止まるかを見分ける

「図形が苦手=センスがない」と決めつける前に、どの段階で止まっているかを見分けることが大切です。
- 公式が出ないなら基本問題でインプット
- 白紙で固まるなら条件記入に特化する
- 本番で解けないならヒントなしで再現
公式を知らないタイプの直し方
公式自体が思い出せない場合は、インプットの不足が原因です。
球の体積や表面積のような公式を迷ってしまう場合は、まず公式一覧を照合用のシートとして手元に置いておきましょう。
教科書の基本的な計算問題を数問解き、公式を体に馴染ませることから始めます。
このタイプは、応用よりも先に基礎の確認を優先することが近道です。
公式が出てこない場合は、まず基本問題で公式を確認しましょう。

図の読み取りで止まるタイプの直し方
問題用紙の図が真っ白なまま固まってしまう場合は、条件を図に書き込む練習が足りていません。
情報を頭の中だけで処理しようとすると、負担が大きくなり、手が止まりやすくなります。
まず計算をしないと決め、問題文の数値をすべて図に書き込むことから始めます。
対応する頂点や角に同じ印をつけるだけでも、見え方が大きく変わります。
図が白紙のまま止まる場合は、条件を書き込む練習に絞りましょう。

解説を読んだだけで終わるタイプの直し方
「解説を読めばわかる」と言いながら、テスト本番で解けなくなる場合は、再現の練習が不足しています。
解説を読むことは、理解の入り口に過ぎず、自力で書き出す力とは別のものです。
解説を読んだ直後にその本を閉じ、別のノートにヒントなしで最後まで再現してみます。
このタイプは、理解した後の解き直しを習慣にすることが直す近道です。
| 苦手タイプ | ノートの状態・行動の特徴 | 今日から実行する対策 |
|---|---|---|
| 公式の未習得型 | 公式自体が出てこない | 公式一覧を照合シートとして常備し、基本問題を数問解く |
| 図の読み取り不足型 | 図が真っ白なまま固まる | 数値をすべて図に書き込み、対応する頂点に印をつける |
| 解説の読み流し型 | 解説を読めばわかると言うが本番で解けない | 解説を閉じ、白紙の状態から最後まで再現する |
「どこで止まっているか」を分けて考えると、直すべき行動がはっきりします。
解説の解き筋をなぞるだけでなく、自分で問題を再現する正しいノートの使い方は、図形以外のすべての単元にも共通する成績アップの基本です。
具体的な実践ステップについては、中学生の数学勉強法や全くできない状態から脱出する原因別解決法を参考に、問題集をただこなすだけではない、得点に直結するワークの進め方を家庭学習に落とし込んでいきましょう。
【Q&A】中学生の数学【図形】に関するよくある質問

図形の勉強でよく聞かれる質問を、まとめて確認しておきましょう。
Q.中学数学の図形公式は全部覚えるべきですか
公式を覚えること自体は必要ですが、それだけでは図形問題は解けるようになりません。
大切なのは、それぞれの公式を「どの場面で使うか」を理解しておくことです。
公式一覧は、覚えるための表としてではなく、問題を解いたあとに使い方を確認する表として活用しましょう。
公式の量よりも、使う場面を見抜く力を優先しましょう。

Q.中学生の図形問題で難しいのはどこですか
中学1年の「空間図形(体積・表面積)」、中学2年の「三角形の合同条件」、中学3年の「相似な図形・三平方の定理」が代表的な難所です。
多くの生徒がつまずくのは、問題文や図から条件を整理する段階です。
特に難易度が高いとされるのは、複雑な条件を整理する場面(中3の相似など)や、見えない部分の空間把握を求められる場面です。
角度や辺の情報が図に書き込まれていないと、頭の中だけで処理することになり、負担が大きくなります。
条件を図に整理する段階が、多くの生徒にとって最初の壁になります。

Q.平面図形と空間図形では勉強法を変えるべきですか
条件を図に書き込むという基本姿勢は、平面図形でも空間図形でも共通しています。
一方で、空間図形では立体を平面(見取り図・展開図)に分解して考える作業が追加で必要になります。
平面図形の基本ができていることを前提に、空間図形ではさらに一段階、分解する練習を加えるイメージです。
基本姿勢は共通ですが、空間図形では立体を平面に分解する練習を加えましょう。

Q.図形が苦手なのはセンスがないからですか
図形が解けないことを、センスがないからだと結論づける必要はありません。
多くの場合、止まっているのは公式の理解不足、図の読み取り不足、解き直し不足のいずれかです。
図の見え方や、頭の中で図形を動かす処理のしやすさには個人差がありますが、これはセンスの有無ではなく、脳への一時的な負荷の問題と捉えられます。
実際の指導現場でも、次のような具体的・身体的な工夫を1つ取り入れるだけで、考える負担を減らせることがあります。
- 対応する頂点や等しい角に、色鉛筆で同じ色を塗って目立たせる
- トレーシングペーパー(半透明の紙)に図形を写し取り、実際に重ねて合同や相似を体感する
証明の文章をゼロから書こうとせず、まずは「仮定・条件・結論」の3行の穴埋めフレームからスモールステップで始める
苦手の正体はセンスではなく、どこで止まっているかという手順の問題です。
センスではなく手順を学べば図形は解けますが、補助線の引き方や証明の記述の細かな修正は、リアルタイムで「どこを見てどう発想したか」を隣で指導してもらわなければ自力での習得が難しい部分でもあります。
家庭学習の量や声かけだけで限界を感じている場合は、中学生の数学に特化したオンライン家庭教師による成績UPと苦手解消の仕組みを頼り、プロの手で手元のエラーをその場で解決してもらう環境の検討も視野に入れてみてください。
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中学生数学「図形」公式一覧

中学1年から中学3年までに学習する、主要な図形の公式(平面図形・空間図形・各種定理)を体系的にまとめました。
1. 【平面図形】面積・周の長さの公式
平面の基本となる面積と、円に関する公式です。
| 図形 | 求めるもの | 公式(数式) | 公式のポイント・使う場面 |
|---|---|---|---|
| 三角形 | 面積 S | S = 1/2 × ah | a(底辺)と h(高さ)が垂直であることが発動条件。 |
| 平行四辺形 | 面積 S | S = ah | 三角形を2つ合わせた形。高さの垂直マークを探す。 |
| 台形 | 面積 S | S = 1/2 × (a+b)h | a(上底)と b(下底)を足してから、高さ h をかける。 |
| ひし形 | 面積 S | S = 1/2 × xy | x, y(2つの対角線)の長さ。対角線が直交する性質を利用。 |
| 円 | 面積 S | S = πr2 | r は半径。面積の単位は cm2 なので半径を「2乗」する。 |
| 円 | 周の長さ l | l = 2πr | 半径の2倍(直径)に円周率 π をかける。 |
| 扇形 | 弧の長さ l | l = 2πr × x/360 | 円全体の周 of 長さに対し、中心角 x° の割合をかける。 |
| 扇形 | 面積 S | S = πr2 × x/360 | 円全体の面積に対し、中心角 x° の割合をかける。 |
2. 【空間図形】体積・表面積の公式(中学1年)
空間図形(立体)を解くときは、「体積は底面積×高さ」「表面積はバラして展開図」が基本です。
| 図形 | 求めるもの | 公式(数式) | 公式のポイント・使う場面 |
|---|---|---|---|
| 柱体 (角柱・円柱) |
体積 V | V = Sh | S(底面積)を求めてから、h(高さ)をストレートにかける。 |
| 錐体 (角錐・円錐) |
体積 V | V = 1/3 × Sh | 先が尖っている立体は、柱体の体積に必ず 1/3 をかける。 |
| 球 | 体積 V | V = 4/3 × πr3 | 語呂合わせ:「身の上に心配(3分の4)ある(r)参(3乗)上」 |
| 球 | 表面積 S | S = 4πr2 | 語呂合わせ:「心配(4π)ある(r)事情(2乗)」 |
円錐の展開図で使える「裏ワザ」
円錐を切り開いたとき、側面(扇形)の中心角 $x^\circ$ は次の公式で一発で出せます。
$$\text{中心角 } x = 360 \times \frac{\text{底面の半径 }(r)}{\text{母線の長さ }(R)}$$
※ $R$(母線)とは、円錐の斜めの線の長さのことです。
3. 【重要定理・条件】合同・相似・三平方(中学2〜3年)
証明問題や応用計算で、自分で図形から「形を探して選ぶ」ための判断ツールです。
| 単元(学年) | 定理・条件名 | 発動条件(選ぶ基準) |
|---|---|---|
| 平行線と角 (中2) |
同位角・錯角 | 2つの直線が「平行である」と問題文に書かれているとき。 |
| 三角形の合同 (中2) |
合同条件(3つ) |
2つの三角形が「ぴったり重なる」ことを証明したいとき。
|
| 三角形の相似 (中3) |
相似条件(3つ) |
2つの三角形が「拡大・縮小(同じ形)」であることを示すとき。
|
| 円の性質 (中3) |
円周角の定理 | 1つの弧に対する円周角の大きさは、その弧に対する中心角の半分(1/2)になる。同じ弧に対する円周角はすべて等しい。 |
| 三平方の定理 (中3) |
ピタゴラスの定理 | 直角三角形において、直角をはさむ2辺を a, b 、斜辺を c とすると、a2 + b2 = c2 が成り立つ。 |
宿題や問題演習をするときのコツ
公式は「暗記して頭の中だけで思い出すもの」にすると、テストで手が止まる原因になります。
この一覧表を印刷するかノートの横に置いて、「いま解いている問題の図には、どの公式の発動条件(直角、平行、同じ比など)が隠れているかな?」と、照らし合わせるための「確認シート」として使ってみてください。
まとめ:中学数学で図形が苦手な人へ!公式一覧を丸暗記せず「使う場面」を学ぶコツ

ここまでの内容を整理し、今日から取り組める行動につなげましょう。
記事の重要ポイント
図形が苦手な原因は、公式の量ではなく、公式を使う場面を見抜く力にあります。
公式一覧は暗記用ではなく、解いたあとに使い方を確認する表として活用します。
答えを出す前に、条件を図へ書き込む習慣をつけることが、多くのつまずきの改善につながります。
止まっている場所が「公式」「読み取り」「解き直し」のどれかを見分けることで、対策の方向性が定まります。
まずは、自分がどこで止まっているかを見分けることから始めましょう。
迷ったときの判断基準と次の行動
この記事では、図形問題で止まる原因を、公式不足・図の読み取り不足・解き直し不足の3つに分けました。
もし「どの単元まで戻るべきか」「自分に合う教材や塾はどれか」など、数学全体の勉強法や参考書選びで迷った場合は、当サイトの関連記事も参考にしてください。
まずは今日の1問から、条件を書き込み、解説なしでもう一度解く再現テストを始めてみましょう。
判断に迷ったときは、公式・読み取り・解き直しのどこで止まっているかを基準に選びましょう。
執筆者プロフィール

※この記事は、算数・数学・理科の指導経験が豊富な葛城健吾が執筆しています。学習塾での指導経験をもとに、教育現場の知見を記事に反映しています。
葛城健吾は、学習塾で小学生・中学生を対象に、算数・数学・理科を指導してきました。基礎から応用まで「なぜそうなるのか」を大切にした指導を得意としています。
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