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古文単語がなかなか覚えられない、一覧を見ても何から手をつければよいかわからない、と悩んでいませんか。
高校受験の古文は難しく感じますが、実際には覚えるべき重要語をしっかり押さえるだけで、文章の意味がぐっとつかみやすくなります。
ただし、やみくもに単語を暗記しても長続きしません。
大切なのは、高校受験でよく出る単語を優先し、忘れにくい方法で定着させることです。
この記事では、高校受験に出る重要な古文単語を一覧で紹介するとともに、効率的な覚え方や復習のコツ、単語帳の選び方までわかりやすく解説します。
学習塾で多くの中学生の国語指導を行ってきた久我彩葉が、実際の指導現場でよく見られるつまずき例も交えながら説明しますので、古文が苦手な人も安心して読み進めてください。
記事のポイント
- 高校受験に出る古文単語がわかる
- まず覚える語数の目安がわかる
- 間違えやすい意味を確認できる
- 忘れにくい覚え方がわかる
Contents
中学生向け古文単語一覧と入試の重要語

古文は、同じ日本語でも現代の言葉とは意味がまるで違う言葉がたくさん出てきます。
高校受験で必要な古文単語は、まず30語からで十分始められます。
英語のように何千語も覚える必要はなく、まずは「どんな単語が出るのか」を整理するところから始めましょう。
- 頻出の古文単語がわかる
- 現代語との違いを確認
- まず覚える単語を整理
高校受験でよく出る古文単語
入試や定期テストで見かけやすい古文単語を、現代語訳と文中での役割に分けて整理しました。
まずは、文章の意味をつかむうえで大切な語から確認していきましょう。
| 古語 | 現代語訳 | 重要度 | 文中での役割 |
|---|---|---|---|
| あいなし | つまらない、おもしろみがない | ★★★ | 気持ちの評価 |
| あからさまなり | ほんのちょっと | ★★★ | 時間の短さ |
| あく | 満足する | ★★★ | 心情・満足 |
| あさまし | 驚きあきれる、情けない | ★★★★★ | 強い驚き |
| あし | 悪い、不快だ、みにくい | ★★★★ | マイナス評価 |
| あそぶ | 詩歌・管弦・舞などを楽しむ | ★★★ | 遊興・芸能 |
| あだなり | はかない、むなしい | ★★★★ | はかなさ |
| あたらし | 惜しい、もったいない | ★★★ | 価値判断 |
| あぢきなし | つまらない、無駄だ | ★★★★ | むなしさ |
| あてなり | 上品だ、高貴だ | ★★★★ | 人物評価 |
| あまた | たくさん、数多く | ★★★★★ | 数量 |
| あやし | 粗末だ、不思議だ、見苦しい | ★★★★★ | 状態・身分 |
| あらまほし | 理想的だ、望ましい | ★★★ | 望ましさ |
| ありがたし | めったにない、珍しい | ★★★★★ | 希少性 |
| ありく | 動き回る、移動する | ★★★★ | 動作・移動 |
| いうなり | 優雅だ、上品だ | ★★★ | 人物評価 |
| いかで | なんとかして、どうして | ★★★★ | 願望・疑問 |
| いたく | ひどく、とても | ★★★ | 程度強調 |
| いたづらに | むなしく、無駄に | ★★★★ | 結果のむなしさ |
| いたづらなり | 無駄である | ★★★ | 状態評価 |
| いづく | どこ | ★★★★ | 場所の疑問 |
| いと | とても、非常に | ★★★★★ | 程度強調 |
| いとど | ますます、いっそう | ★★★★ | 変化の強調 |
| いとけなし | 幼い、かわいらしい | ★★★ | 年齢・様子 |
| いとほし | 気の毒だ、かわいい | ★★★★ | 同情・愛情 |
| いにしへ | 昔 | ★★★★ | 時代背景 |
| いみじ | はなはだしい、たいそう | ★★★★★ | 強い評価 |
| うし | いやだ、つらい | ★★★★★ | つらい心情 |
| うしろめたし | 気がかりだ、不安だ | ★★★★ | 不安 |
| うたて | 情けなく、いやに | ★★★ | 不快感 |
| うつくし | かわいい、いとおしい | ★★★★★ | 愛情表現 |
| うつろふ | 変化する | ★★★ | 変化 |
| うるはし | 整って美しい、端正だ | ★★★ | 外見・態度 |
| えんなり | 優美だ、あでやかだ | ★★★ | 美的評価 |
| おくる | 取り残される、先立たれる | ★★★ | 別れ・喪失 |
| おこす | こちらによこす、送ってくる | ★★★ | 受け渡し |
| おこたる | 休む、病気が治る | ★★★ | 回復・中断 |
| おどろおどろし | 気味が悪い、大げさだ | ★★★ | 強い印象 |
| おどろく | 目を覚ます、はっと気づく | ★★★★★ | 気づき |
| おはす | いらっしゃる | ★★★★★ | 尊敬語 |
| おぼつかなし | はっきりしない、気がかりだ | ★★★★ | 不安・不明 |
| おもしろし | 趣深い、風流だ | ★★★★★ | 美的評価 |
| かたし | 難しい、めったにない | ★★★★ | 困難・希少 |
| かたみに | お互いに | ★★★ | 相互関係 |
| かしこし | おそれ多い、怖い | ★★★★ | 恐れ・敬意 |
| かしづく | 大切に育てる | ★★★★★ | 養育・愛情 |
| かたはらいたし | みっともない、気の毒だ | ★★★★ | 気まずさ |
| かづく | 褒美として与える、いただく | ★★★ | 授受 |
| かなし | 愛しい、かわいい | ★★★★★ | 愛情表現 |
| きこゆ | 申し上げる、聞こえる | ★★★★★ | 謙譲語 |
| きよげなり | きれいだ、美しい | ★★★ | 外見評価 |
| ぐず | 連れて行く | ★★ | 移動補助 |
| くちをし | 残念だ、情けない | ★★★★ | 後悔 |
| けしき | 様子、状態 | ★★★★★ | 状況把握 |
| けはひ | 様子、雰囲気 | ★★★★ | 場面描写 |
| げに | なるほど、確かに | ★★★★ | 納得 |
| ここら | たくさん、数多く | ★★★ | 数量 |
| こころぐるし | 気の毒だ | ★★★★ | 同情 |
| こころにくし | 奥ゆかしい、心ひかれる | ★★★ | 人物評価 |
| こころもとなし | 待ち遠しい、じれったい | ★★★★ | 不安・期待 |
| ことわり | わけ、理由 | ★★★★ | 理由説明 |
| さうざうし | 心さびしい、ものたりない | ★★★ | 寂しさ |
| ざうなし | 並ぶものがない、素晴らしい | ★★★ | 高評価 |
| さがなし | 意地が悪い | ★★★ | 性格評価 |
| さらなり | 言うまでもない、もちろんだ | ★★★★★ | 強調 |
| したたむ | 整理する、処理する | ★★★ | 準備・処理 |
| しのぶ | 人目を避ける、我慢する | ★★★★ | 隠れる・忍耐 |
| すずろなり | わけもなく、あてもなく | ★★★★ | 理由不明 |
| すなはち | その時、すぐに | ★★★★ | 時間の転換 |
| せうそこ | 手紙、便り | ★★★ | 連絡 |
| たまわる | いただく、頂戴する | ★★★★★ | 謙譲語 |
| たまふ | お与えになる、くださる | ★★★★★ | 尊敬語 |
| たより | よりどころ、頼み | ★★★ | 手段・縁 |
| つきづきし | ふさわしい、好ましい | ★★★ | 適合 |
| つたなし | 下手だ、未熟だ | ★★★ | 能力評価 |
| つとめて | 早朝 | ★★★★★ | 時間 |
| つれづれなり | 退屈だ、手持ちぶさただ | ★★★★ | 退屈 |
| としごろ | 長年の間 | ★★★★ | 時間の長さ |
| なつかし | 心ひかれる、親しみやすい | ★★★★ | 好感 |
| なほ | やはり、さらに | ★★★★★ | 強調・継続 |
| なまめかし | 優美だ、上品だ | ★★★ | 人物評価 |
| なめし | 無礼だ、失礼だ | ★★★ | 態度評価 |
| ねんず | 我慢する | ★★★ | 忍耐 |
| のたまふ | おっしゃる | ★★★★★ | 尊敬語 |
| ののしる | 騒ぐ、わめく | ★★★★★ | 場面の騒がしさ |
| はかなし | 頼りない、あてにならない | ★★★★ | はかなさ |
| はしたなし | 間が悪い、みっともない | ★★★ | 気まずさ |
| はづかし | 立派だ、優れている | ★★★★ | 高評価 |
| はべり | お仕えする、あります | ★★★★★ | 丁寧語 |
| びんなし | 不都合だ、都合が悪い | ★★★ | 不都合 |
| ふみ | 手紙、書物 | ★★★★★ | 物・連絡 |
| ほいなし | 残念だ、不本意だ | ★★★ | 不満 |
| まゐる | 参上する、お仕えする | ★★★★★ | 謙譲語 |
| まかる | 退出する、下がる | ★★★★ | 謙譲語 |
| まめなり | 誠実だ、まじめだ | ★★★★ | 人物評価 |
| まどう | 心が乱れる、思い悩む | ★★★ | 混乱 |
| むげなり | ひどい、最低だ | ★★★ | 強い否定 |
| むつかし | うっとうしい、不快だ | ★★★★ | 不快感 |
| めづ | 愛する、かわいがる | ★★★★ | 愛情 |
| めざまし | 気に食わない、心外だ | ★★★★ | 不満 |
| めでたし | すばらしい、立派だ | ★★★★★ | 高評価 |
| やがて | そのまま、すぐに | ★★★★★ | 時間・展開 |
| やさし | 優雅だ、上品だ | ★★★ | 人物評価 |
| やんごとなし | 高貴だ、特別大切だ | ★★★★★ | 身分評価 |
| ゆかし | 心がひかれる、見たい | ★★★★★ | 興味・願望 |
| ゆゆし | 不吉だ、恐ろしい、すばらしい | ★★★★ | 強い評価 |
| ゆゑ | 理由、原因 | ★★★★★ | 理由説明 |
| よし | すぐれている、美しい | ★★★★ | 高評価 |
| よしなし | つまらない、理由がない | ★★★ | 無意味 |
| よすが | 頼り、手段、縁者 | ★★★ | よりどころ |
| よに | 非常に、たいそう | ★★★★ | 程度強調 |
| よろし | まあまあよい、好ましい | ★★★★★ | 中程度の評価 |
| わびし | 心細い、さびしい | ★★★★★ | 寂しさ |
| わりなし | 道理に合わない、無理だ | ★★★★ | 不合理 |
| わろし | よくない、感心できない | ★★★★★ | 軽い否定 |
| をかし | 趣がある、美しい、おもしろい | ★★★★★ | 美的評価 |
| をこがまし | ばからしい、間が抜けている | ★★★ | 批判 |
現代語と意味が違う古文単語
古文でいちばん間違えやすいのが、現代語と形は似ているのに意味がまったく違う単語です。
入試でも「誤訳を選ばせる」問題として狙われやすいポイントです。
| 古語 | 現代語と同じ感覚での誤訳 | 古文での正しい意味 | 見分けるポイント |
|---|---|---|---|
| をかし | 変だ、おかしい | 趣がある、知的に素晴らしい | 自然の美しさや風情を客観的に評価している場面 |
| あはれなり | かわいそうだ | しみじみと心惹かれる、愛おしい | 登場人物が深く感情移入しているウェットな場面 |
| うつくし | 綺麗だ、美しい | かわいい、いとしい | 幼子・子ども・小鳥など「小さいもの」が話題の場面 |
| ありがたし | ありがとう(感謝) | 滅多にない、珍しい | 世の中で非常に稀な存在や現象を説明している場面 |
| おどろく | びっくりする | はっと目を覚ます、気づく | 夜明けの場面や、誰かに呼ばれてハッとする意識変化の場面 |
| ののしる | 罵倒する | 大声を上げる、騒ぐ | 賑やかに人が集まっている場面 |
最初に覚えたい古文重要単語
古文が苦手な中学生がまず押さえるべきなのは、文章全体の「感情がプラスかマイナスか」を決める形容詞です。
これだけわかるだけで、初めて読む文章でも登場人物の状況がつかみやすくなります。
| 古語 | 基本の意味 | 注意点 | 覚え方のコツ |
|---|---|---|---|
| いみじ | 非常に、たいそう(プラス・マイナス両方) | 文脈によって「とても素晴らしい」にも「とてもひどい」にもなる | 周囲の状況からプラス・マイナスを判断する |
| あやし | 奇妙だ/身分が低い | 「怪し」と「賤し」の2つの漢字表記で意味が変わる | どちらの漢字かを意識して覚える |
| かなし | 悲しい/愛おしい、かわいい | 「愛し」と書く場合は愛情表現になる | 漢字表記で意味の方向を判断する |
古文単語は中学生が何語覚えるべきか

「何語覚えればいいの?」という不安はよく聞きます。
高校受験を意識するなら、100語程度を目安に段階的に増やす方法が、暗記への負担が少なく確実です。
ただし最初から100語を一気に詰め込もうとすると、ほとんどの場合途中で止まってしまいます。
以下の段階を踏んで増やしましょう。
| 段階 | 語数 | 時期 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 30語 | 今すぐ | 最頻出語を即答できる状態にする |
| 第2段階 | 50語 | 中3の夏前 | 敬語・接続詞を加えて読解に対応する |
| 第3段階 | 100語 | 夏〜秋 | 難関私立も含めた入試問題に対応する |
まず30語から始めるべき理由
最初の目標は「30語」です。
少なく感じるかもしれませんが、この30語は入試で必ず見かける最頻出の語だけを集めたものです。
100語から始めようとした生徒が「覚えたつもりなのに文中で使えない」という状態に陥るのを、指導の現場では何度も見てきました。
原因は、語数が多すぎて1語1語のイメージが薄くなってしまうことです。
30語に絞ることで、漢字の意味や語源をじっくり確認する余裕が生まれます。
この30語が1語5秒で即答できるレベルになれば、定期テストでの正答率が上がりやすくなり、古典への自信につながっていきます。

50語まで増やすベストな時期
基本の30語がほぼ定着したら、中学3年の夏前に50語まで増やすのがベストです。
夏休み以降は過去問演習が本格化するため、それまでに語彙を固めておく必要があります。
追加する20語は、「誰が動いているか」を特定するための基礎的な敬語(「給ふ」「参る」など)と、文の流れを整理するための接続詞・副詞が中心です。
計50語の語彙があれば、入試の古典問題で「誰が・誰に・何をしたか」という話の筋を追えるようになります。

後回しでよい古文単語の見分け方
中学生が高校受験で覚えるべき単語には、明確な線引きがあります。
以下に当てはまる語は、後回しにして構いません。
- 大学受験の二次試験で問われるような、細かい意味の分岐がある形容詞(「すさまじ」「こころもとなし」の細かい用法など)
- 専門的な古典常識を知らないと解釈できない名詞
- 問題文に必ず注釈(意味のヒント)がついている難解な古語
注釈を読めば解ける単語の暗記にエネルギーを使うよりも、50語〜100語を固める方が得点につながりやすいです。
限られた勉強時間は、土台となる語彙の定着に使いましょう。
中学生が古文単語でつまずく3つの原因

個別指導や集団塾の現場で古文を指導していると、つまずき方には共通のパターンがあります。
自分がどのパターンに当てはまるかを確認するだけで、対策が大きく変わります。
- 現代語の意味で誤訳する
- 一語一訳で覚えてしまう
- 文中で意味を使えない
をかしをおかしいと訳す失敗
「をかし」という言葉を見た瞬間、脳が自動的に「おかしい(変だ)」と変換してしまう生徒は少なくありません。
現代語の知識が邪魔をして、正しい意味を確認する前に答えを出してしまうのです。
実際に起きた誤訳の例を挙げると、作者が自然の美しさに感動して「をかし」と書いている場面を、「変な状態だ」と訳してしまったケースがあります。
文脈は全く違うのに、言葉の形が似ているだけで誤読が起きてしまいます。
「文字は同じでも、意味はまるで別の言葉だ」という意識を持つことが、この誤訳を防ぐ唯一の方法です。

あはれを悲しいだけで覚える罠
「あはれなり=悲しい、かわいそう」とだけ覚えている生徒は、登場人物が美しい風景を見て「あはれなり」と感じている場面でも「悲しい風景だ」と誤訳してしまいます。
古文の単語は現代語よりも意味の幅が広く、プラスからマイナスまでグラデーションがあります。
「あはれなり」であれば「心がしみじみと動かされる」というコアのイメージを理解することが大切です。
このコアさえ押さえておけば、文脈に応じて「愛おしい」にも「切ない」にも対応できます。

覚えた単語を文中で使えない理由
単語帳では「あやし=不思議だ」とすぐ答えられるのに、本文では気づかない、という生徒がいます。
文中で「あやしうて」「あやしき」と形が変わると、覚えた単語と結びつかなくなるためです。
この壁を越えるには、単語を「静止した暗記物」としてではなく、文の中で動いている状態で確認する練習が必要です。
短い例文で単語が「動いている状態」を確認する練習が、この壁を越えるカギです。
古文単語の覚え方と忘れにくいコツ

書きなぐりの丸暗記は、覚えるのも大変ですが忘れるのも早いです。
脳が自然に記憶を定着させる仕組みを使った方法に切り替えるだけで、少ない労力で長く覚えていられるようになります。
- 短い例文と一緒に覚える
- 語呂合わせを活用する
- 1週間で復習する
意味と短い例文をセットで覚える
単語は単体で覚えるのではなく、2〜3語の短いフレーズとセットで覚えるのが最も効果的です。
声に出して読むことで、目と耳の両方から記憶が定着します。
例えば「おこなふ」を覚える場合、「おこなふ=仏道修行をする」だけ覚えると、現代語の「実行する」と混同しやすいです。
「山寺におこなふ」という短文で覚えると、「山寺という場所があるから修行の意味だ」と文脈ごと記憶できます。
テスト本番でも、場面の手がかりから正しい意味が思い出しやすくなります。

中学生向けの語呂合わせで覚える
語呂合わせは、覚え始めの「最初のきっかけ」として非常に有効です。
例えば「かしづく」なら「お菓子(かし)ずくりの親、子供を大切に育てる」のように、インパクトのある場面で記憶に引っかかりを作ることができます。
ただし、語呂合わせだけに頼ると、多義語の細かいニュアンスを読み取れなくなるリスクがあります。
語呂で大まかな意味をつかんだ後は、漢字表記(傅く)の確認と短い例文の音読をセットにして、生きた知識に変えていくことが大切です。

1週間で定着させる復習の手順
記憶は「忘れかけた直前に思い出す」ことで長く定着します。
この仕組みをスケジュールに落とし込んだのが、以下の手順です。
| 日程 | やること |
|---|---|
| 1日目(暗記当日) | 10語を漢字・語源と一緒に確認。例文を5回音読し、就寝前に1語5秒のペースでテスト |
| 2日目(翌日) | 新しい単語を覚える前に、前日に間違えた語だけ5秒チェック |
| 3〜6日目 | 前日分の復習→新規暗記→夜の総チェックを繰り返す |
| 7日目(週末) | その週に進んだ30〜50語をシャッフルしてランダムテスト。まだ迷う語だけ「エラーノート」に整理 |
1ヶ月後にエラーノートを開いて総復習をすると、入試本番でも引き出せる記憶として定着します。
古文単語の確認テストで意味を定着

覚えるだけでは、テスト本番で正確に答えを出すことはできません。
「引き出す練習(アウトプット)」を段階的に積んでいくことが、読解問題への橋渡しになります。
- 一問一答で意味を確認
- 短文で意味を選ぶ
- 間違えた語を直す
一問一答で意味を確認する
暗記の第一段階が終わったら、古語から現代語訳、または現代語訳から古語を素早く引き出す一問一答テストを行いましょう。
目標は1語を見てから1秒以内に答えが出る状態です。
紙に書き出す方法は時間がかかりすぎるため、赤シートで隠しながら口頭で答えるか、スマートフォンを使って高回転で確認するのが効果的です。
「書く」より「見て答えるサイクルを増やす」ほうが、限られた時間での定着率は上がります。

短文で意味を選ぶ練習をする
一問一答の正答率が8割を超えたら、短い古文の中で意味を選ぶ実戦形式に進みます。
入試では、単語は必ず文脈の中で問われます。
例えば次のような問題です。
「姫君のいとあはれなる様子を見て、周囲の人々もみな涙ぐみたり」
「あはれなる」の意味として最もふさわしいものはどれか、という問いに答えるとき、直前の「涙ぐみたり」という周囲の反応が答えの根拠になります。
文章のどこに答えの手がかりがあるかを確認する習慣が、読解力につながります。

間違えた単語の直し方を確認する
確認テストで間違えた語の扱い方が、その後の伸びを大きく左右します。
赤ペンで答えを写すだけで終わらず、次の3ステップで覚え直しましょう。
- なぜ間違えたかを確認する(現代語のイメージに引っ張られたのか、多義語と混同したのか)
- 語源やコアイメージを見直す(単語帳の解説を再確認し、頭の中のイメージを修正する)
- エラーノートに短い例文で残す(間違えた語と短いフレーズを左に、正しい訳を右に整理して記録する)
間違えた語と短いフレーズをエラーノートの左に、正しい訳を右に整理して記録します。
ノートをテスト翌朝や直前に見直すだけで、無駄のない濃い復習ができます。
中学古文で単語以外に暗記すること

単語を覚えるだけでは、文章全体を読み解くことはできません。
ただし、大学受験レベルの文法を全部覚える必要はありません。
単語の意味を文中でつなぐために必要な、最小限の知識に絞って覚えましょう。
- 仮名遣いの基本を確認
- 必要な文法だけ押さえる
- 季節の言葉も覚える
歴史的仮名遣いは基本のみ
まず押さえておきたいのが、古文特有の読み方のルールです。
これを知らないと、自分が覚えた単語と本文中の表記が一致しないことがあります。
| 歴史的仮名遣い | 現代語の読み方 | 例 |
|---|---|---|
| 語中・語尾の「は・ひ・ふ・へ・ほ」 | わ・い・う・え・お | あはれ→あわれ、かほ→かお |
| 「ゐ・ゑ・を」 | い・え・お | ゐなか→いなか、をかし→おかし |
| 「ぢ・づ」 | じ・ず | ぢとう→じとう |
| 「む」 | ん | やむごとなし→やんごとなし |
| アウ・アフ | オウ | かうかう→こうこう |
これらのルールは、本文中の単語を「自分が覚えた語」と結びつけるための変換エンジンとして機能します。
単語理解に必要な範囲の文法一覧
覚えておくと読解が大きく変わる文法を、以下の表で確認しておきましょう。
詳しい学習法は古典文法の専門解説記事に譲りますが、単語の意味を正しく取るための最低限の知識として頭に入れておくと安心です。
| 文法事項 | 内容 | 読解での使い方 |
|---|---|---|
| 係り結びの法則 | 「ぞ・なむ・や・か」→文末は連体形、「こそ」→文末は已然形 | 「や・か」は文全体を疑問・反語に変える |
| 接続助詞「ば」 | 未然形+ば=仮定、已然形+ば=確定 | 原因と結果の構造をつかむ手がかりになる |
| 敬語の方向 | 尊敬語=動作をする人を高める、謙譲語=動作を受ける人を高める | 省略された主語を推測する根拠になる |
月や季節の言葉も合わせて覚える
旧暦の和風月名(睦月〜師走)と、現代の季節より約1〜2ヶ月ずれているという感覚を頭に入れておくと、文章の背景をつかむのに役立ちます。
例えば「秋」の文章に「雁(かり)」や「虫の声」が出てくれば、当時の人々が感じていた「しみじみとした寂しさ(あはれ)」という感情を即座に呼び起こせます。
単語の直接的な意味を忘れていても、場面のトーンから意味を推測できるようになります。
▶【文部科学省】中学校学習指導要領解説 国語編
中学生向け古文単語帳と参考書の選び方

書店には古典の教材がたくさん並んでいますが、大学受験向けの単語帳を中学生が使うと、情報量が多すぎて消化不良になりやすいです。
高校受験の出題レベルに合った教材を選ぶことが、最も時間を有効に使う方法です。▶ 高校受験の国語問題集の選び方を確認する
- 語数と解説を確認する
- 例文つき教材を選ぶ
- 薄い参考書から始める
高校受験向け単語帳のチェック項目
単語帳を選ぶときに確認すべきポイントは3つです。
| 比較軸 | 高校受験向けに合ったポイント |
|---|---|
| 語数 | 100語〜多くても200語程度に厳選されているか |
| 解説のわかりやすさ | 語源の説明とイラストや1コマ漫画が効果的に使われているか |
| 例文の実用性 | 主語や助詞が補われた短文が見出し語ごとにあるか |
高校受験に向けた中学生向けの教材として、「中学 まとめ上手 古文単語: ポイントだけをサクッと復習」 (受験研究社)は収録語が高校入試の頻出度順に並んでおり、どこから手をつければよいかがわかりやすいです。
「寝る前5分暗記ブック 中学古文・漢文」(学研プラス)は短時間で取り組める構成で、語彙と仮名遣いを同時に確認できます。
1冊を選ぶときは語数・解説のやさしさ・例文の有無の3点を確認しましょう。
苦手な中学生は薄い参考書から
定期テストで平均点を大きく下回っている場合、分厚い単語帳を最初から渡すと、終わらないこと自体にストレスを感じて止まってしまうことがあります。
その場合は、1冊が薄くてマンガなどのビジュアルが多い教材から始めることをおすすめします。
『くもんの高校入試スタートドリル こわくない国語 古文・漢文』や『3ステップ式 標準問題集 中学 古文・漢文』のような教材は、1単元が数ページで完結するため「やり終えた」という達成感を得やすいです。
この小さな成功体験が、苦手克服の入口になります。
中学生に人気のタブレット学習教材もおすすめです。
古文単語を暗記した後にやるべきこと

単語を覚えたら、次は実際の文章の中で使う練習が必要です。
暗記した知識を読解で使えるようにするには、段階的なトレーニングが欠かせません。
- 短い古文で確認する
- 読み方記事へ進む
短い古文で意味をチェックする
最初に取り組むのは、2〜3文程度の短い古文を使った確認です。
全体の現代語訳をノートに書き写すことよりも、「文章の中のどこを読めば単語の意味がわかるか」を自分で探す練習を積み重ねることが大切です。
傍線が引かれた語の周囲にある言葉(場所・人物・動作)を手がかりに、覚えた単語のコアイメージと照らし合わせる練習を繰り返しましょう。
この確認を短文で何度も積み重ねることで、長文を読んだときも答えを探す感覚がつかめるようになります。

古文の読み方は解説記事で確認する
短文での練習を通じて単語の意味確認に慣れてきたら、入試本番レベルの長文読解へとステップアップします。
長文では、複数の登場人物の会話を敬語の方向性から見分けたり、平安・鎌倉時代の文化的背景と照らし合わせたりする、より総合的な力が必要になります。
この記事では単語の暗記と短文確認までをカバーしています。
長文読解の詳しいメソッドや実際の入試問題を使った解き方については、古典読解の専門解説記事を参照してください。
単語学習で固めた基礎を携えて、次のステップに進みましょう。
【Q&A】中学生の古文単語一覧に関する質問

古文単語の学習を進める中で、多くの中学生や保護者から寄せられる疑問をまとめました。
覚える語数や勉強を始める時期など、気になるポイントを確認しておきましょう。
Q.中学生は古文単語を何語覚える?
高校受験に必要な古文単語数は、最終的に100語が目安です。
段階的に、まずは最頻出の30語、中3夏前に50語と増やしていくことで、暗記の負担を最小限に抑えられます。
公立から標準的な私立まで幅広く対応できますが、難関私立を目指す場合はさらに上積みが必要なこともあります。

Q.語呂合わせだけで覚えて大丈夫?
語呂合わせはきっかけとして使い、例文確認とセットにするのが正しい使い方です。
語呂だけで満足してしまうと、多義語の訳し分けや文脈判断が雑になりやすいです。
語呂で大まかな意味をつかんだ後は、漢字表記と語源の解説を確認し、実際の短い例文を声に出して読む習慣をセットにしましょう。

Q.高校受験の古文単語はいつ始める?
高校受験を意識するなら、中3の夏前(5〜6月頃)までに始めるのが目安です。
古典文法を学ぶとき、単語の意味がわかっていないと文法の構造も理解しにくくなります。
夏休みまでに重要単語50語と基本的な歴史的仮名遣いを固めておくことが、秋以降の過去問演習をスムーズに進めるための下準備になります。

▶東京都教育委員会「都立高校の過去問」
Q.古文単語帳や参考書は必要ですか?
学校のワークだけでは物足りないと感じたら、薄い1冊を追加するのがおすすめです。
学校の教材は「単語=訳」という形式が多く、「なぜその意味になるのか」がわかりにくいです。
苦手意識をなくしたい場合は、イラストが豊富で語源の解説がやさしい薄い単語帳を1冊手元に置くことをおすすめします。
これをサブテキストとして使うだけで、理解の見通しが大きく変わります。
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まとめ:中学生向けの古文単語一覧|高校受験に出る重要語と覚え方のコツ

古文単語は、高校受験の古文対策の中でも比較的短期間で成果が出やすい分野です。
まずは入試によく出る重要単語を30語程度覚え、現代語との意味の違いや文中での役割を理解することから始めましょう。
また、単語は意味だけを暗記するのではなく、短い例文や文脈とセットで覚えることが大切です。
語呂合わせや反復復習を活用しながら、少しずつ語彙を増やしていけば、初見の古文でも内容をつかみやすくなります。
古文が苦手な中学生ほど、「何を覚えればいいかわからない状態」から抜け出すことが成績アップへの第一歩です。
この記事で紹介した重要単語と学習法を活用し、高校受験や定期テストで得点できる古文力を身につけてください。
古文単語を覚えた後は、歴史的仮名遣いや基本文法、文章の読み方もあわせて学び、実際の古文読解へとステップアップしていきましょう。
執筆者プロフィール

※この記事は、学習塾で国語指導を長年担当してきた田中彩乃が担当しています。
小説文・論説文・古文・漢文・作文対策まで幅広く指導し、読解力を伸ばす実践的な学習法を発信しています。
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