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中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

2026年5月28日

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

※この記事には一部PRが含まれます。

中学生の読解力は、今からでも伸ばせます。

国語が苦手な子でも、語彙を増やす→短い文章を正確に読む→接続詞や指示語に注目する→要約する→問題演習で確認するという順番で練習すれば、文章の読み方は少しずつ変わります。

読解力は、国語だけでなく、数学の文章題、理科の考察問題、社会の資料問題、英語長文にも関わる大切な力です。

「読書をさせれば自然に伸びる」と考えるだけでは不十分で、テストで点につながる読み方を身につける必要があります。

この記事では、27年以上教育現場に関わり、多くの生徒を指導してきた塾オンラインドットコム編集部が、中学生の読解力を上げる方法を、原因・3ステップの勉強法・テストのコツ・おすすめ教材・保護者のサポートまでわかりやすく解説します。▶文部科学省の中学校学習指導要領解説・国語編

記事のポイント

読書ではなく「正しい読み方の手順」を鍛える

国語の読解力は「全教科の点数」に直結する

「音読・マーク・要約」の3ステップを自宅で実践する

親は結果を責めず「毎日10分の継続」をサポートする

Contents

  • 1 中学生の読解力は今からでも上げられる!国語が苦手な子を救うポイント
  • 2 なぜうちの子は読めない?中学生の読解力がない原因と5つの特徴
    • 2.1 語彙力が不足していて言葉の意味を正確に理解できない
    • 2.2 主語と述語のつながりや文章構造をつかめていない
    • 2.3 接続詞や指示語(これ・それ)を意識せずなんとなく読んでいる
    • 2.4 設問で何を聞かれているのか(問題の要求)がわからない
    • 2.5 定期テストの本番で焦ってしまい問題文を読み飛ばす
  • 3 国語だけじゃない!読解力が低いと他教科でもつまずく理由
    • 3.1 数学の文章題で条件整理ができず立式でつまずく
    • 3.2 理科は実験条件や考察問題の長文読み取りで差がつく
    • 3.3 社会は資料問題や記述問題で内容を整理できなくなる
    • 3.4 英語長文は和訳できても日本語としての内容把握でつまずきやすい
  • 4 今日から自宅で実践!中学生が読解力をつけるための「3ステップ改善法」
    • 4.1 STEP1:短い文章の音読で「言葉を正しく理解する力」と語彙力を高める
    • 4.2 STEP2:接続詞と指示語に印をつけ、文章の話の流れを追う
    • 4.3 STEP3:文章を1行から1段落で要約し、問題演習へステップアップする
  • 5 定期テストや高校受験の文章問題で点を取る5つの実践テクニック
    • 5.1 設問を先に読み、本文のどこに注目するか当たりをつける
    • 5.2 設問の「条件(なぜ・どのような・文字数)」に必ず丸をつける
    • 5.3 選択肢問題は消去法を徹底し「間違っている理由」にバツをつける
    • 5.4 記述問題は一から書かない!本文中のキーワードを型にハメる
    • 5.5 答えの根拠は必ず本文中から探す癖をつける
  • 6 効果が半減する!中学生がやってはいけない読解の勉強法
    • 6.1 記述問題を白紙のまま放置して答えを丸暗記する
    • 6.2 解き終わったあとに丸付けだけで終わらせ、解説を読まない
    • 6.3 自分の現在のレベルに合っていない難しい長文問題ばかり解く
    • 6.4 国語は「生まれつきのセンス」だから伸びないと決めつける
  • 7 【レベル別】中学国語の読解力をつけるおすすめ問題集・ドリル・本
    • 7.1 【基礎・苦手克服】まずは前の学年から始める読解力ドリルと本
    • 7.2 【標準・テクニック】解説が詳しい中学国語読解のおすすめ教材
    • 7.3 【応用・高校受験】記述問題の対応力を磨く入試対策問題集
    • 7.4 【自宅学習の補助】国語の無料問題プリントや読解力を鍛えるアプリの活用法
  • 8 保護者ができる中学生の読解力サポートと家庭環境づくり
    • 8.1 子どもの苦手意識を責めずに「毎日10分」の継続から始める
    • 8.2 勉強時間(量)の長さよりも「読み方の質」を褒めて伸ばす
    • 8.3 成果が出るまでの期間(3ヶ月〜半年)の目安を大人が知っておく
  • 9 中学生の読解力を上げる方法に関するよくある質問(Q&A)
    • 9.1 Q. 中学生は一日何時間勉強していますか?国語に割くべき時間は?
    • 9.2 Q. 中学生で一番難しい教科は何ですか?なぜ今、読解力が必要なのですか?
    • 9.3 Q. 幼少期に読書習慣が全くなかった子でも、今から読解力はつきますか?
    • 9.4 Q. 塾に行かずに市販のドリルや問題集だけで受験の読解対策は可能ですか?
  • 10 まとめ:中学生の読解力を上げる方法は正しい順番で反復することが大切
  • 11 執筆者プロフィール

中学生の読解力は今からでも上げられる!国語が苦手な子を救うポイント

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

読書だけじゃない!「正しい読み方の順番」を知れば高校受験にも間に合う

読解力を上げるために読書をさせようと考える保護者は多いですが、実はこれだけでは国語の点数は上がりません。

日常の読書と、テストで求められる読解は、必要な力がまったく異なるからです。

読書は好きな箇所を楽しみながら読む行為ですが、国語の文章問題では「筆者がどのような論理で主張を展開しているか」を客観的に読み解く力が求められます。

つまり、「正しい読み方の順番(接続詞の確認→指示語の追跡→要約)」を習得することが最短ルートです。

この方法を身につければ、読書習慣がなかった中学生でも、高校受験に十分間に合うペースで読解力を伸ばすことができます。

▶中学生向けの国語の勉強法はこちら

なぜうちの子は読めない?中学生の読解力がない原因と5つの特徴

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

中学生の読解力がない原因は、生まれつきの能力の差ではありません。

文章を読むときの「処理の仕方」に、特定のパターンのつまずきがあるだけです。

私たちが現場調査を通じて確認してきた、中学生に多い5つの特徴を解説します。

  • 抽象的な言葉の語彙力が不足している
  • 主語と述語のつながりや文章構造をつかめていない
  • 接続詞や指示語を意識せずなんとなく読んでいる

語彙力が不足していて言葉の意味を正確に理解できない

語彙力の不足は、読解力がない中学生に最も多く見られる原因です。

日常会話では使わない抽象的な言葉が文章中に出てくると、その意味を理解しようとするだけで頭がいっぱいになり、文章全体の内容が頭に入らなくなります。

たとえば「普遍」「形骸化」「客観」といった言葉は、中学生がつまずきやすい代表例です。

こうした語彙が1ページに複数出てくるだけで、文章の流れを追うことが難しくなります。

語彙力は短期間では身につきませんが、毎日少しずつ意識的に増やしていくことで着実に改善できます。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

▶文部科学省も語彙を学習の基盤として重視しています。

主語と述語のつながりや文章構造をつかめていない

長い文章になると、主語と述語がどれとどれかわからなくなる中学生が非常に多いです。

日本語は主語が省略されやすく、主語と述語の間に長い修飾語が入ることが多い言語です。

そのため、文の骨格を見抜く練習をしていないと、意味を正反対に読み違えてしまうことがあります。

たとえば「格差が、教育の機会均等を奪うだけでなく、意欲さえも削ぎ落としていくという現実に、私たちは直面せざるを得ない」という文では、述語「直面せざるを得ない」の主語は「私たち」です。

ところが、文の構造が見えていないと「格差が直面している」と読み間違えてしまいます。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

接続詞や指示語(これ・それ)を意識せずなんとなく読んでいる

接続詞や指示語を読み飛ばして、感覚で読み進めることが論理的な読み違えの大きな原因です。

「しかし」「したがって」「つまり」といった接続詞は、文章の方向性を示す重要な道しるべです。

接続詞を意識せずに読むと、筆者の主張が正確に伝わりません。

「それ」「これ」などの指示語が直前の単語ではなく、2文前の内容全体を指すケースもよくあります。

こうした場合、指示語が何を指しているのかを論理的に遡る練習が必要です。

指示語を丸で囲み、矢印で指す内容を本文中に書き込む習慣をつけることが効果的です。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

設問で何を聞かれているのか(問題の要求)がわからない

設問をきちんと読んでいないために、問われていないことを答えてしまうケースは非常に多いです。

「筆者はどのような点に懸念を抱いていますか」と聞かれているのに、懸念の「理由」を書いてしまう、あるいは文末を「〜だから。」で締めてしまうといったミスがその典型です。

これは読解力の問題というよりも、設問の「条件」と「求められている答えの形式」を正確に把握する習慣がついていないことが原因です。

設問文の中の重要な言葉(「なぜ」「どのような」「〇〇字以内」)に丸をつけるだけで、このミスは大幅に減らせます。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

▶中学生が国語を苦手にする原因と克服法はこちら

定期テストの本番で焦ってしまい問題文を読み飛ばす

テスト本番では焦りからななめ読みが加速し、普段はしないようなミスを連発する中学生が多くいます。

「早く解かなければ」という焦りが、接続詞の見落としや設問の読み違えを引き起こし、正解に見えて実は違う選択肢を選んでしまうことにつながります。

対策として有効なのが、意図的に読むスピードを落とし、ペンで文章を指しながら読む習慣です。

物理的に文字を追うことで、焦りによる読み飛ばしを防ぎます。

普段の練習から意識して取り組むことで、本番でも落ち着いて読めるようになります。

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国語だけじゃない!読解力が低いと他教科でもつまずく理由

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

読解力の低さは国語の点数だけでなく、数学・理科・社会・英語のすべての教科に影響します。

近年の高校入試では、どの教科でも長文を読んで考える問題が増えています。

読解力はすべての学習の土台となる力です。

  • 数学の文章題で条件整理ができず立式で行き詰まる
  • 理科の長文の実験条件や因果関係を正確に読み取れない
  • 社会の複数資料の読み取りや記述問題で白紙になる

数学の文章題で条件整理ができず立式でつまずく

計算はできるのに、文章題になると解けないという中学生は多いです。

近年の数学では、日常生活の場面を会話形式で説明した上で、条件を整理して式を作る問題が増えています。

こうした問題では、長い会話テキストの中から「変数はどれか」「制約条件はどこに書いてあるか」を読み解く力が必要です。

計算力はあっても、読解力が不足していると立式の段階で止まってしまいます。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

理科は実験条件や考察問題の長文読み取りで差がつく

理科の考察問題は、実験手順や条件を正確に読み取れないと得点できません。

初見の実験について長いリード文が与えられ、そこから条件を読み取ってグラフや結果と照らし合わせる問題が頻出しています。

「何を変化させた実験なのか」「その結果何が変わったのか」という因果関係を文章から正確に読み取る力がないと、知識があっても考察問題で大きく失点します。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

社会は資料問題や記述問題で内容を整理できなくなる

社会では、複数の資料を読み比べて内容をまとめる問題が主流になっています。

歴史史料や統計グラフ、複数の意見が書かれた資料を組み合わせて「2つの資料の矛盾点から当時の課題を説明しなさい」といった問題が出題されます。

単純な用語の暗記だけでは対応できず、読んだ情報を整理して記述する力が求められます。

読解力がないと、こうした問題で白紙になってしまうことがあります。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

英語長文は和訳できても日本語としての内容把握でつまずきやすい

英単語の意味がわかっても、日本語に訳した文章の内容を理解できないケースがあります。

英語の長文を単語ごとに日本語に置き換えることはできても、その訳文が表す抽象的な意味を理解できなければ、要旨を問う問題で正解できません。

これは英語力の問題ではなく、日本語としての読解力・論理的思考力の不足が原因です。

国語の読解力を鍛えることが、英語長文の得点力にも直結します。

▶全国学力・学習状況調査の中学校国語の報告書

今日から自宅で実践!中学生が読解力をつけるための「3ステップ改善法」

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

読解力は、正しい手順で毎日少しずつ練習すれば、自宅でも確実に伸ばせます。

特別な道具も塾も必要ありません。

以下の3ステップを順番に実践してください。

  • 短い文章の音読で読み飛ばしを防ぎ語彙力を高める
  • 接続詞と指示語に特定のマークをつけて話の流れを追う
  • 文章を1行から1段落で簡潔に要約する練習を積む

STEP1:短い文章の音読で「言葉を正しく理解する力」と語彙力を高める

音読は、黙読より確実に内容が頭に入り、語彙力を高める効果があります。

目で文字を追いながら声に出すことで、読み飛ばしが物理的に防げます。

素材は、新聞のコラム(天声人語など600字程度のもの)や教科書の説明文が最適です。

読み終えたあと、意味が曖昧だった言葉を付箋に書き出し、裏に辞書の意味と自分で作った例文を書いて壁に貼る「語彙ウォール」を作ることをおすすめします。

週末に保護者が「この言葉の意味は?」とクイズ形式で確認することで、言葉が記憶に定着します。

私たちが関わった指導現場でも、この方法で語彙力が短期間で大きく伸びた生徒を多く見てきました。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

STEP2:接続詞と指示語に印をつけ、文章の話の流れを追う

文章の話の流れを見える化するために、接続詞と指示語にマークをつける習慣を身につけましょう。

ルールは以下の通りです。

接続詞・指示語の種類マーク(記号)読み方のポイント(役割)
逆接(しかし・だが)▲で囲むこの後に筆者の重要な主張が来る
順接(したがって・なぜなら)◎で囲む前が原因、後が結果になる
言い換え(つまり・すなわち)■で囲む直前の内容の要約になる
指示語(これ・それ)○で囲む指す内容に矢印を引く

このマークを入れながら読むだけで、文章の骨格が目に見えるようになります。

最初は時間がかかっても、練習を重ねるうちに速度が上がります。

STEP3:文章を1行から1段落で要約し、問題演習へステップアップする

要約の練習は、読んだ内容を自分の言葉で整理する力を鍛える最も効果的なトレーニングです。

まず各段落の「何が・どうした」を20〜30字でまとめる「1行要約」から始めます。

慣れてきたら、STEP2のマークを使いながら「AだがBである、したがってC」という形で50〜80字の段落要約に挑戦します。

要約作業がスムーズにできるようになってから、問題集の演習へ進みます。

順番を守ることで、問題を解くときに「どこで間違えたか」が明確にわかるようになります。

▶国語の点数を上げる方法はこちら

定期テストや高校受験の文章問題で点を取る5つの実践テクニック

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

読解力を点数に変えるためには、テスト本番での動き方も重要です。

持っている力を最大限に発揮するための、具体的な5つのテクニックを紹介します。

  • 本文を読む前に必ずすべての設問を先読みする
  • 設問文の重要な条件や求められている答えの形式に丸をつける
  • 選択肢問題は間違っているものを消していく消去法を使う

設問を先に読み、本文のどこに注目するか当たりをつける

本文を読む前に、必ず設問だけを先に全部読んでください。

「傍線部①の理由を問う問題がある」「筆者の最終的な意見を問う記述問題がある」と事前にわかっていると、本文を読みながら重要な箇所に自然と集中できます。

最初から本文を漫然と読み始めるのは、限られた試験時間の中では非効率です。

設問を先読みするだけで、読む目的が明確になり、正答率が上がります。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

▶高校受験国語の長文読解のコツはこちら

設問の「条件(なぜ・どのような・文字数)」に必ず丸をつける

設問文の中の「なぜ」「どのような」「〇〇字以内」という言葉を見つけたら、すぐに大きく丸で囲んでください。

国語の失点の多くは、設問の条件を守っていないという単純なミスが原因です。

答え終わった後に丸をつけた条件と照らし合わせてチェックする習慣をつければ、このミスはほぼなくせます。

この習慣は、テスト本番だけでなく普段の練習から徹底して身につけることが大切です。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

選択肢問題は消去法を徹底し「間違っている理由」にバツをつける

選択肢から「正しそうなもの」を探すのではなく、「間違っているもの」を消していく消去法が正解への近道です。

正解を積極的に選ぼうとすると、作問者が意図した「一部だけ正しい選択肢」に引っかかりやすくなります。

「本文に書かれていない内容」「因果関係が逆になっているフレーズ」「すべて・絶対などの極端な表現」を見つけたら、その選択肢に斜線を引いて消します。最後に残ったものが正答です。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

記述問題は一から書かない!本文中のキーワードを型にハメる

記述問題の解答は、自分の言葉で作文するのではなく、本文のキーワードを「型」に当てはめて作るものです。

以下の文末テンプレートを覚えておくと、解答が格段に作りやすくなります。

  • 理由を問う問題(なぜですか)→「〜〜〜から。」または「〜〜〜ため。」
  • 内容説明を問う問題(どういうことですか)→「〜〜〜こと。」
  • 心情を問う問題(どのような気持ちですか)→「〜〜〜気持ち。」

型を先に書いてから、本文の該当箇所を探してキーワードを埋める、という手順で解くと迷わずに解答できます。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

答えの根拠は必ず本文中から探す癖をつける

国語の記述・選択問題の答えは、すべて本文の中にあります。自分の考えや常識は根拠になりません。

私たちが指導現場で繰り返し伝えてきたのは「国語は本文という証拠だけで判断する」という姿勢です。

解き終わった後、答えの根拠となる箇所を本文中で指で示せるか確認してください。

指せない場合は、根拠が本文にない可能性があります。この確認習慣が、正答率を大きく高めます。

▶国語の文章問題を解くコツはこちら

効果が半減する!中学生がやってはいけない読解の勉強法

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

間違った勉強法を続けていると、時間をかけても読解力は伸びません。

私たちが学習塾の現場で多く見てきた、やってはいけない4つの勉強パターンを紹介します。

  • 記述問題を自力で考えず白紙のまま答えを丸暗記する
  • 丸付けだけで終わらせて解説を熟読しない
  • 実力に合っていない難しすぎる長文問題ばかり解く

記述問題を白紙のまま放置して答えを丸暗記する

記述問題を自力で考えずに模範解答をそのまま覚えようとしても、次の問題では使えません。

脳は「自分で苦労して答えを作り出そうとしたプロセス」を経てはじめて、論理的な思考の回路が育ちます。

不完全でも構いません。

まず自分の言葉で書いてみることが大切です。

白紙で提出してしまう習慣が続くと、どこで詰まっているのかさえわからなくなります。

間違えてもよいので、必ず何かを書く習慣を身につけてください。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

解き終わったあとに丸付けだけで終わらせ、解説を読まない

〇か×かの確認だけで終わらせる勉強は、同じミスを繰り返す原因になります。

大切なのは「なぜ間違えたか」を特定することです。

語彙の意味を誤解していたのか、主語と述語を読み違えたのか、設問の条件を見落としたのかを、解説書と照らし合わせて確認してください。

エラーの原因を特定する習慣がつくと、同じパターンのミスが劇的に減ります。

解説を読む時間は、問題を解く時間と同じくらい重要です。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

自分の現在のレベルに合っていない難しい長文問題ばかり解く

難しすぎる問題に取り組み続けると、「どうせ自分には無理」という気持ちが生まれ、勉強意欲が下がります。

脳は処理できる量を超えた負荷がかかると、学習そのものが止まってしまいます。

中学生の読解力の問題集を選ぶときは、正答率が70〜80%になるレベルから始めることが大切です。

簡単すぎると感じるくらいのレベルで成功体験を積み、徐々に難易度を上げていく方が、長期的には大きく伸びます。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

国語は「生まれつきのセンス」だから伸びないと決めつける

「国語はセンスがないとダメ」という思い込みは、成長の最大の妨げになります。

国語の読解は、接続詞・指示語・文章構造という「ルール」に沿って客観的に答えを導く技術です。センスではなく、方法を知っているかどうかの差です。

この思い込みを持ったまま勉強を続けると、方法を変えようとせず、努力の方向が定まりません。

「読解は技術であり、練習すれば必ず伸びる」という考え方に切り替えることが、最初の大切な一歩です。

【レベル別】中学国語の読解力をつけるおすすめ問題集・ドリル・本

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

中学生の読解力を伸ばすには、現在の実力に合った教材を選ぶことが最も重要です。

難しすぎても簡単すぎても効果は下がります。以下のレベル別に、実績のある教材を紹介します。

レベル教材名こんな子におすすめ使い方のポイント
基礎中学国語をひとつひとつわかりやすく。(Gakken)国語が苦手・平均点を大きく下回る子1日1単元。丸付けは保護者が担当し、取り組んだこと自体を褒める
基礎ぐーんっとやさしく 中学国語(文英堂)集中力が続きにくい子10分タイマーで1回2ページ。終わったらすぐ解放する
標準ニューコース問題集 中学国語(Gakken)平均点前後・偏差値50前後の子問題を解いたら別冊解説まで必ず読む
標準出口式 中学国語 新レベル別問題集 2標準編(水王舎)感覚的な読み方を直したい子接続詞・指示語マーキングが正しくできているか確認しながら進める
応用『全国高校入試問題正解 国語』(旺文社)受験対策・記述対策をしたい子記述の採点要素を親子でポイント化して確認する
応用中学ハイクラステスト国語読解(増進堂・受験研究社)難関校志望・入試レベルに挑みたい子時間制限なしで記述対策に使う

【基礎・苦手克服】まずは前の学年から始める読解力ドリルと本

国語への苦手意識が強く、定期テストで平均点を大きく下回っている中学生向けの教材です。まずは成功体験を積むことを最優先にしてください。

『中学国語をひとつひとつわかりやすく。』(Gakken)は、文法・語句・読解の手順をスモールステップで学べるオールカラーの参考書です。保護者が一緒に丸付けをしながら、「1章できた」という事実を全力で褒めることが大切です。

『ぐーんっとやさしく 中学国語』(文英堂)は1回見開き2ページの薄い構成で、集中力が続きにくい生徒にも取り組みやすい設計です。10分タイマーを使って、終わったらすぐ解放するリズムで進めると継続しやすくなります。

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【標準・テクニック】解説が詳しい中学国語読解のおすすめ教材

基礎知識はあるが定期テストや模試で偏差値50前後に停滞している中学生向けです。

客観的な解き方のテクニックを身につけることに集中してください。

『ニューコース問題集 中学国語』(Gakken)は、基礎から公立入試標準レベルまで段階的に力をつけられる問題集で、別冊解説が非常に丁寧です。誤答の選択肢がなぜ×なのかが明確に解説されているため、消去法のトレーニングに最適です。

『出口式 中学国語 新レベル別問題集 2標準編』(水王舎)は、センスに頼らず接続詞や指示語のルールで解く方法を体系的に学べます。保護者は、本文へのマーキングが正しくできているかを確認する役割を担ってください。

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【応用・高校受験】記述問題の対応力を磨く入試対策問題集

偏差値60以上の上位・難関校を目指し、記述問題や複数資料の読み取りに完全対応したい中学生向けです。

解答の精度と根拠の質を高めることに集中してください。

『全国高校入試問題正解 国語』(旺文社)は、実際の公立・私立高校の過去問を通じて、説明文・文学文の両方をバランス良くカバーし、入試頻出の記述問題への橋渡しになる一冊です。

実際の採点基準が詳しく載っているため、記述問題の採点要素を親子でポイント化して確認する方法が効果的です。

『中学ハイクラステスト国語読解』(増進堂・受験研究社)は全国の上位高校入試から厳選された高難度問題が揃っています。

時間制限を設けず、本文の根拠に基づいた解答を自力で導くまでじっくり取り組む使い方がおすすめです。

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【自宅学習の補助】国語の無料問題プリントや読解力を鍛えるアプリの活用法

無料で使えるデジタル教材を活用すると、問題集とは別の角度から読解力を鍛えられます。

『ちびむすドリル』(無料プリントサイト)は、品詞の分類や文節のつながりなど、長文読解の土台となる文法知識の定着に使えます。

近年は紙の問題集だけでなく、アニメーションや一問一答形式で効率よく学べるタブレット学習教材を活用する家庭も増えています。

たとえば、無学年方式を採用している『すらら』は、国語の苦手な中学生が小学校の基礎レベルまでいつでも遡って「戻り学習」ができるため、読解力の土台となる語彙や文法を無理なく鍛えられます。『進研ゼミ』や『スマイルゼミ』は、AIが個人の苦手にあわせた長文読解の対策問題を自動で生成してくれるため、定期テストや高校入試の出題形式に対応した読解脳の育成に役立ちます。

以下に、中学生向けの主要なタブレット学習教材の費用をまとめました。お子さまの学習スタイルに合わせて検討してみてください。

タブレット学習教材名入会金月謝
すらら7,700円〜11,000円8,228円〜10,978円
進研ゼミ:中学講座無料7,140円〜
スマイルゼミ無料8,580円〜
デキタス無料5,280円〜

※料金は対象学年や支払い方法(毎月払い・一括払いなど)によって異なります。正確な金額は各社公式サイトをご確認ください。

▶高校受験国語の勉強法はこちら

保護者ができる中学生の読解力サポートと家庭環境づくり

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

中学生は「やりなさい」という強制に強く反発する時期です。

保護者の関わり方が、読解力の伸びに大きく影響します。

正しい声かけと環境づくりで、子どもの学習意欲を引き出しましょう。

  • 苦手意識を責めずに毎日10分取り組めた行動自体を褒める
  • 長時間座らせることよりも質を意識した読み方を認める
  • 成果が出るまで3ヶ月から半年かかるタイムラインを理解する

子どもの苦手意識を責めずに「毎日10分」の継続から始める

国語が苦手なことを他教科の成績と結びつけて責めることは、絶対に避けてください。

「こんな言葉もわからないの?」という声かけは、子どもが国語の勉強を「自分を傷つけるもの」として認識するようになり、学習から遠ざかる原因になります。

保護者が意識すべきなのは、「毎日10分、机に向かって取り組めた」という行動そのものを褒めることです。

「今日も時間通りに始められたね」「昨日より声に出して読めていたね」という声かけが、翌日の継続につながります。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

勉強時間(量)の長さよりも「読み方の質」を褒めて伸ばす

長時間机に座らせることよりも、10分間に「どのように読んだか」を認めることの方が、子どもの力は伸びます。

たとえば「この段落の『しかし』の後に▲マークがつけられていたね。

そこが大事だと気づけているのはすごい」という声かけが、正しい読み方を定着させます。

長時間の勉強を強制することは学習効率を下げるだけです。

短い時間でも質を意識した読み方の練習が積み重なることで、読解力は着実に育ちます。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

成果が出るまでの期間(3ヶ月〜半年)の目安を大人が知っておく

読解力の向上は、単語の暗記とは異なり、すぐに点数に反映されません。

保護者が変化のタイムラインを理解しておくことが大切です。

おおよその目安は以下のとおりです。

  • 1〜2ヶ月目(勉強への抵抗が減る時期):長文を見たときの「無理」という拒絶反応が消え、音読や10分の練習を始めるまでの抵抗が少なくなります。
  • 3〜4ヶ月目(読み方が身につく時期):接続詞や指示語へのマーキングが自然にできるようになり、数学の文章題など他教科でも条件整理ができるようになり始めます。
  • 5〜6ヶ月目(点数に表れやすくなる時期):定期テストや模試の成績に、継続的な取り組みの成果が数字として表れてくる子が多くなります。ただし、伸び方には個人差があるため、あくまで一つの目安としてとらえてください。

「なぜまだ成績が上がらないのか」と焦らず、プロセスを見守ることが保護者に求められる最も大切な姿勢です。

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中学生の読解力を上げる方法に関するよくある質問(Q&A)

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

中学生の読解力向上について、保護者からよく寄せられる代表的な疑問にQ&A形式でお答えします。

平日の勉強時間の目安や、塾に頼らない市販教材での受験対策など、今日からの学習計画にお役立てください。

Q. 中学生は一日何時間勉強していますか?国語に割くべき時間は?

中学生の平日の家庭学習時間は、調査によって差がありますが、平均1〜2時間程度が一つの目安です。

ただし、このうち相当な時間が学校の宿題処理にあてられており、自由に使える学習時間はそれほど多くありません。

こうした限られた時間の中で、国語の読解に割くべき推奨時間は毎日10〜15分です。

朝食後や帰宅直後の10分を語彙練習や短い音読にあてるだけで、他の教科の勉強時間を圧迫せずに読解力を鍛えられます。

毎日の積み重ねが最も大切です。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

Q. 中学生で一番難しい教科は何ですか?なぜ今、読解力が必要なのですか?

中学生が難しいと感じる教科の上位は、数学・英語・理科などが多く挙がります。

これらの教科が難しく感じる背景には「教科の内容が難しい」だけでなく、「問題文や資料を正しく読み取れていない」という読解力の不足が共通して関係しています。

現代の高校入試では、文部科学省の方針のもと、すべての教科で長文読解・記述問題・複数資料の統合問題が増えています。

「一番難しい教科」を克服するためにも、すべての土台となる読解力を今から鍛えることが最も効率的な対策です。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

▶OECD生徒の学習到達度調査(PISA)の調査結果

Q. 幼少期に読書習慣が全くなかった子でも、今から読解力はつきますか?

はい、今から十分に読解力をつけることができます。

読書習慣がある子どもには語彙に触れてきたアドバンテージはありますが、日常の読書は自分の好きな箇所を感覚的に楽しむ読み方です。

これは国語のテストで必要な「論理的・客観的に文章を読む力」とは別のものです。

読解力は、接続詞・指示語・文章構造を意識した読み方を練習することで、読書習慣の有無に関係なく習得できます。

私たちが関わった現場でも、読書が全くなかった生徒が正しい方法で練習を始め、半年以内に大幅に国語の点数を伸ばしたケースは珍しくありません。今日から始めることが大切です。

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

Q. 塾に行かずに市販のドリルや問題集だけで受験の読解対策は可能ですか?

はい、正しい教材選びと家庭での取り組み方を整えれば、市販の問題集だけで十分に読解対策は可能です。

塾の集団授業は解説を聞くだけになりがちで、自分で根拠を探す能動的な学習にはなりにくい面があります。

現代の市販問題集(『ニューコース』や『出口式』など)は、解説が非常に詳細で、なぜその答えになるのかのプロセスが丁寧に書かれています。

保護者が「問題の正誤を責める」のではなく、「マーキングや解法の手順を正しくたどれているか確認する」という役割を担えれば、市販問題集だけで公立・私立高校入試に対応できる読解力を育てることができます。

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まとめ:中学生の読解力を上げる方法は正しい順番で反復することが大切

中学生の読解力を上げる方法|国語が苦手でも伸びる勉強法と教材

中学生の読解力は、センスや才能ではなく、正しい順番で練習を繰り返す技術の習得によって確実に伸びます。読解力が育つと、国語の点数が上がるだけでなく、数学・理科・社会・英語すべての教科の学習効率も高まります。

まずは毎日10分、短い文章の音読と要約から始めましょう。

読解力は、正しい順番で続ければ今からでも必ず伸ばせます。

執筆者プロフィール

塾オンラインドットコム

※この記事は、学習塾で国語指導を長年担当してきた田中彩乃が担当しています。

小説文・論説文・古文・漢文・作文対策まで幅広く指導し、読解力を伸ばす実践的な学習法を発信しています。

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