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高校入試の英語で点数が伸びない中学生の多くは、英語長文の「読み方」と「時間配分」を知らないまま問題を解いています。
実際、長年受験指導をしてきた経験から言えるのは、英語長文は才能ではなく「解き方のコツ」で点数が変わる分野だということです。
私はこれまで、学習塾の現場で中学生の高校受験を指導してきました。
その中で、長文が苦手だった生徒が点数を伸ばしたケースの多くは、「先に問題を読む」「時間配分を変える」「返り読みをやめる」といったシンプルな読み方の改善でした。
この記事では、高校入試英語の長文を攻略するコツ・解き方・時間配分・勉強法を、受験指導の経験をもとにわかりやすく解説します。
英語長文が苦手な中学生でも、今日から実践できる方法をまとめています。
記事のポイント
長文が終わらない原因は読み方ではなく時間の使い方と読み方のコツ
実力別に使うべきコツが違う
問題タイプごとに解き方を変える
勉強法は音読・単語暗記・過去問復習の3本柱
Contents
高校入試の英語長文が「時間内に終わらない」理由とは

高校入試の英語長文が終わらない原因は、読むスピードではなく試験全体の時間の使い方にあることがほとんどです。
まずは長文が終わらない本当の理由を整理していきます。
- 文法問題への時間のかけすぎが主な原因
- 全国平均は約1,740語で毎年増加中
- 長文化・難化は今後も続く
長文が解けない中学生に共通する3つのパターン
長文で点数が取れない中学生には、共通するパターンがあります。
- パターン1:文法問題に時間をかけすぎている
文法問題は「知っているか、知らないか」で勝負が決まる知識問題が大半です。多くの指導現場で生徒の答案を分析すると、1問に1分以上悩んでしまい、結果として配点の高い長文に割く時間を失っているケースが非常に多く見受けられます。
- パターン2:英文を一語一語、日本語に訳しながら読んでいる
英文を読むとき、頭の中で全部日本語に変換しようとしていませんか。この「返り読み」の癖があると、どうしても読むスピードが落ちます。入試の長文は600語から900語程度あるため、全文を和訳しながら読んでいては時間が足りません。
- パターン3:長文を全部読んでから問題を解こうとしている
「まず全部読んでから答えよう」という方法は、内容を忘れやすく非効率です。読み終わる頃には前半の内容が頭から抜けてしまい、結果的に読み直すことになります。

高校入試の英語長文はどれくらいの量が出題される?
公立高校入試の英語長文は、都道府県によって差がありますが、リーディング全体で600語〜3,000語以上が出題されます。
2025年度入試のデータを見ると、都道府県によって大きな差があります。
| 都道府県 | 総ワード数(目安) |
|---|---|
| 神奈川県(全国1位) | 約3,200語 |
| 東京都(全国2位) | 約3,000語 |
| 大阪府(C問題) | 約2,600語 |
| 全国平均 | 約1,740語 |
全国平均でも約1,740語と、毎年増加傾向にあります。
つまり、高校入試の英語長文では正しい読み方と解き方のコツを理解しておくことが重要です。
語数は今後も増え続ける可能性が高いため、長文を素早く正確に読む力は必須です。
つまり、高校入試の英語長文では「速く読む力」と「問題を効率よく解く戦略」の両方が必要になります。

▶速読情報館:公立高校入試・英語ワード数ランキングを参考
都立・公立入試の英語長文の最新出題傾向
2021年度からの新学習指導要領の移行により、入試の英語長文は難化・長文化が進んでいます。
最近の入試で特に増えているのは次の3つです。
- 資料やグラフと本文を組み合わせる問題:グラフの数値と本文の内容を照合する
- パラフレーズ(言い換え)問題:本文の「notebook, pens」を選択肢では「stationery(文房具)」と言い換えるなど
- 英問英答形式:英語の質問に英語で答える記述問題
単語を覚えるだけでなく、文章全体の内容を把握して論理的に答える力が求められています。
▶文部科学省が定める新学習指導要領(2021年度〜)▶文部科学省|英語教育の推進について
【学習塾経験者からのアドバイス】
長文が終わらない生徒の8割以上に共通する1次的な特徴は「文法問題での迷い」でした。
学習塾の指導現場で採点済み答案を分析した際、合格圏内にいる生徒は、文法問題を解く際に「根拠を持って即決」しているのに対し、苦戦する生徒は「なんとなく」で1問に1分以上費やし、結果として長文の後半(配点の高い内容一致問題)に手をつけられずに失点していました。
つまり、長文攻略は「長文以外の時間をいかに削るか」という1次的な判断力から始まっているのです。
英語長文が読めない原因は、単語や文法の基礎が整理されていないことが多いです。
高校入試の英語長文を解くコツ【実力別に解説】

英語長文を解くコツは、英語の実力によって使い方が変わります。
英語が苦手な人と、ある程度読める人では、使うべきコツが異なります。
まず自分のレベルを確認してから読み進めてください。
この記事で解説する6つのコツは以下の通りです。
| コツ | ポイント |
|---|---|
| コツ1 | 設問を先に確認してアンテナを立てる |
| コツ2 | 知らない単語は飛ばして読み進める |
| コツ3 | 代名詞・指示語が何を指すか確認する |
| コツ4 | 登場人物と場面を最初に整理する |
| コツ5 | スラッシュリーディングで速く正確に読む |
| コツ6 | 最終段落には結論が書かれていることが多い |
英語が苦手な人が最初に意識すべきこと
英語が苦手で、長文を読んでも意味がよくわからない、という人が意識するポイントは次の3つです。
- 完璧に訳そうとしない:知らない単語が出た瞬間に止まらず、読み進める
- わかる部分をつなげて大意をつかむ:全文を理解しなくても正解できる問題が多い
- 文法問題は30秒で判断して次へ進む:長文にできるだけ多くの時間を残すことが最優先
全部理解しようとすると、どこかで必ず止まってしまいます。
「大体の意味がつかめればOK」という感覚で読み進めることが、英語が苦手な人にとって最初の大切な一歩です。

ある程度読める人が使える読解テクニック
英語が50〜70点程度で、ある程度読める人が意識するポイントは次の通りです。
- 設問を先に確認してから本文を読む(詳しくは後述)
- スラッシュリーディングで意味のカタマリをつかむ(詳しくは後述)
「読める」状態から「速く正確に読める」状態に上げることが、合格点への近道です。
自分のレベルと意識すべきことを以下の表で確認してください。
| レベル | 意識すること |
|---|---|
| 英語が苦手(50点以下) | 完璧に訳さず大意をつかむ |
| 英語が普通(50〜70点) | 読む順番とスピードを改善する |
| 英語が得意(70点以上) | スラッシュリーディングで速読する |

コツ1:先に問題を読むべきか?正しい使い方
「先に問題を読む」という方法は有名ですが、やり方を間違えると逆効果になります。
先に問題を読む目的は「本文を読む前にアンテナを立てること」です。
選択肢を精読する必要はありません。
先に問題を読むときは、次のキーワードだけに丸をつけます。
- 固有名詞(人名・地名など)
- 数字(年・個数・割合など)
- 比較表現(more / better / most など)
- 否定語(not / never / no など)
「こういう内容が出そうだ」と頭に入れておくだけで十分です。
英語があまり得意でない場合は、設問を読んでいる時間が無駄になることもあります。
その場合は選択肢が日本語の問題だけ先に読み、英語の選択肢はざっと目を通す程度にしておきましょう。

コツ2:知らない単語が出てきたときの対処法
知らない単語が出てきたとき、そこで止まってはいけません。
知らない単語が出てきたときは、次の順番で対処します。
- 一度飛ばして読み進める
- 前後の文から意味を推測する
- 語注(注釈)があれば必ず確認する
長文の問題は「知らない単語があっても解ける」ように作られています。
問題文の下にある「語注」に出てくる単語は、その文章で重要なキーワードです。
本文を読む前に語注を確認するだけで、文章のテーマが見えてきます。

コツ3:代名詞・指示語は必ず確認する
代名詞・指示語が何を指しているかを把握することは、長文読解の基本です。
特に注意すべき代名詞は次の通りです。
- it(それ)
- they / them(彼ら・それら)
- this / that(これ・あれ)
- one(もの・こと)
特に記述問題では、「it が指すものを日本語で説明しなさい」という形で出題されることがあります。
代名詞が出てきたら、「これは何を指しているか」を確認しながら読む習慣をつけましょう。

コツ4:登場人物と場面を最初に把握する
物語文(ナラティブ)の長文では、最初の段落を読んだ時点で「誰が」「どこで」「何をしている」を整理しておくことが大切です。
登場人物が多い場合は、余白に簡単なメモを書いておきましょう。
「Kenta = 主人公・中学生」「Ms. Brown = 先生」のように整理しておくだけで、後半の内容が格段に理解しやすくなります。

コツ5:スラッシュリーディングで意味のカタマリをつかむ
スラッシュリーディングとは、英文を意味のカタマリで区切りながら読む方法です。
英語を頭から順番に理解するため、返り読みをなくしてスピードアップできます。
区切る場所の基本ルールは4つです。
- 長い主語の後
- 接続詞(when, because, if など)の前
- 前置詞句(in, at, for など)の前
- 不定詞(to + 動詞の原形)の前
【例文】
The student / who visited the library yesterday / decided to borrow three books / to study for the upcoming exam.
(その生徒は/昨日図書館を訪れた/3冊の本を借りることにした/今度の試験のために勉強するために)
最初はゆっくりでかまいません。毎日音読と合わせて練習することで、自然に速く読めるようになります。
【学習塾経験者からのアドバイス】
「本番のプレッシャー」に強い生徒を観察すると、スラッシュリーディングを「脳のパニックを防ぐための防波堤」として活用しています。
指導現場において、英語が苦手な生徒は長い1文を見た瞬間に脳が処理を停止しますが、スラッシュで3〜5単語の「極小ユニット」に分解して読む習慣がある生徒は、試験本番でも集中力を切らしません。
英語の長文を「前から処理する癖」が定着している生徒ほど、リスニングと長文の双方で、後半の集中力の低下が少ないという傾向がありました。

コツ6:最終段落は結論が多い
英語の文章は「最初に主張を述べ、最後にまとめる」構造が多いです。
つまり、最終段落には筆者の結論や主張が書かれていることが多いです。
時間が足りなくなってきたときは、最終段落を先に確認することで、文章全体の方向性をつかめます。
内容一致問題の正解の根拠が最終段落にあるケースも多いため、最後まで読み飛ばさないようにしましょう。
もし英語がほとんど理解できない場合は、まず基礎から立て直す必要があります。
高校入試英語の時間配分【これが正解】

高校入試英語の時間配分は、多くの受験生が失敗するポイントです。
長文に30分以上を確保することが合格への黄金律です。
セクションごとの目安時間を確認していきましょう。
- 文法問題は10分以内に処理する
- 長文に30分以上を確保するのが黄金律
- 迷った問題は印をつけて即スキップ
50分でどう配分するか?問題別の目安時間
50分のテストのうち、リスニングに約10〜12分かかります。
残り約40分をどう使うかが勝負です。
| セクション | 目安時間 | ポイント |
|---|---|---|
| リスニング | 約10〜12分 | 放送前に選択肢を先読みする |
| 文法・語彙・小問 | 10分以内(厳守) | 1問15〜30秒で判断。迷ったら即スキップ |
| 長文読解 | 30分以上 | 1大問あたり約10分を確保 |
| 最終見直し | 残り数分 | マークミス・時制・三単現のsを確認 |
文法問題10分以内というのは厳しく感じるかもしれませんが、これが長文30分確保のための最低条件です。

リスニング後にすぐ長文へ切り替える理由
リスニングが終わったら、迷わず長文問題へ進みましょう。
リスニング後に文法問題を丁寧に解き直そうとすると、時間を大幅にロスします。
リスニング中に次の大問の設問(特に長文の選択肢)をさりげなく確認しておくと、本文を読む前のアンテナが立てられます。
放送の音声と問題用紙の両方に注意を向ける練習を日頃からしておくと効果的です。

文法問題に時間をかけすぎてはいけない
文法問題は「知っているか知らないか」で決まります。30秒考えてわからない問題は、長考しても正答率は上がりません。
目立つように印(×や△)をつけておき、長文を全部解き終わった後で戻る方が得策です。
長文で確実に点数を取ることの方が、文法問題で悩み続けるよりはるかに効率的です。

見直し時間を確保するための解く順番
試験の解く順番は、次のようにするのがおすすめです。
- リスニング(問1)
- 文法・語彙・小問(問2〜問6相当)を素早く処理
- 長文読解(問7〜問9相当)を集中して解く
- 残り時間で見直し(マークミス・スペルミスの確認)
見直しでは特に三単現のs・時制の一致・マークの塗り忘れを確認しましょう。
これだけで数点の失点を防げます。
【学習塾経験者からのアドバイス】
長文の時間配分は、学習塾の指導経験から「理想的な立ち回り」を逆算して導き出したものです。
多くの生徒に指導して分かった経験として、「長文に30分残せなかった場合、偏差値60以上の高校の合格率は劇的に低下する傾向がある」ということです。
逆に、たとえ英語が苦手でも、文法を「作業」として10分で終わらせ、残り時間をすべて長文の音読(黙読)に充てた生徒は、本番で自己ベストを更新するケースが多く見られました。
時間配分は単なる目安ではなく、合格のための「必勝戦略」と言えるでしょう。
長文読解では文法理解も重要になります。
文法を総復習したい場合はこちらの記事も参考になります。
問題タイプ別・長文の解き方

高校入試の英語長文には、いくつかの問題タイプがあります。
タイプごとに解き方を変えることで、正答率が上がります。
それぞれの攻略法を確認しましょう。
- 内容一致問題は一段落一チェック法で消去法を使う
- 英問英答は質問の疑問詞(Who/Whatなど)を確認する
- 記述問題は本文に書かれていることだけを答える
内容一致問題(正しいものを選ぶ)の解き方
内容一致問題は、最も出題頻度が高い問題タイプです。
「本文の内容と合っているものを選びなさい」という形式です。
攻略のポイントは「一段落一チェック法」です。
- 本文を読む前に選択肢のキーワード(固有名詞・数字・否定語)に丸をつける
- 第1段落を読んだら、その段落に関係する選択肢の正誤を判定する
- 「明らかに違う」選択肢に×をつけながら進む
- 最後まで読み終わったときに、残った選択肢が答えになる
本文を全部読んでから選択肢を確認する方法では、前半の内容を忘れてしまいます。
段落ごとに選択肢と照合する方法が時間短縮にもなり、正答率も上がります。

英問英答問題の解き方
英語の質問に英語で答える問題は、近年増加しています。
解き方の手順はこうです。
- 質問文を読んで、何が問われているかを確認する(Who/What/When/Where/Whyなど)
- 本文の中から答えの根拠となる部分を探す
- 本文の表現を参考にしながら、英語で答えを書く
記述する際は、本文中の表現をそのまま使うか、シンプルに言い換えるのが基本です。
難しく考えず、質問に正面から答える文を1〜2文で書きましょう。

日本語で答える記述問題の解き方
日本語で答える記述問題は、本文の内容を正確に読み取れているかを問う問題です。
ポイントは「本文に書かれていることだけを答える」ことです。
自分の意見や想像を書いてはいけません。
「なぜですか」という理由を問う問題では、「〜だから」「〜ため」という形で答えを結ぶと安定して得点できます。

並べ替え・補充問題の解き方
単語の並べ替えや空欄補充の問題は、文法知識と文脈把握の両方が必要です。
まず前後の文を読んで文脈(話の流れ)を確認します。
その上で、空欄に入る品詞(名詞・動詞・形容詞など)を判断し、文法ルールに合わせて組み立てましょう。
並べ替え問題では、主語と動詞のセットを最初に見つけることがコツです。
入試直前でも使える!本番当日のコツ

入試当日は誰でも緊張します。
緊張を消そうとするよりも、緊張した状態で正しく動けるようにすることが大切です。
本番で実力を出し切るための具体的な行動を確認しましょう。
- 試験前に語注・段落数・図表を確認する
- 時間が足りなくなったら配点の高い問題を優先
- 頭が真っ白になったら深呼吸+最初の5単語をゆっくり読む
試験開始直後にやるべきこと
問題用紙が配られたら、開始の合図が出る前にできることがあります。
- 長文の語注(注釈)を確認する:テーマと重要語をあらかじめ把握する
- 長文の段落数を確認する:全体の長さを把握して時間の見当をつける
- グラフや図表のタイトルを見る:資料のテーマを先にインプットする
これだけで、試験が始まる前に「どんな内容が出るか」の見当がつきます。
語注を事前に確認するだけで、本文を読む速さが変わります。

時間が足りなくなったときの対処法
試験中に「時間が足りない」と感じたら、次の順番で対処しましょう。
- 残り時間を確認し、配点の高い問題を優先する
- 記述問題は「部分点」があることが多いため、わかる部分だけでも書く
- 内容一致問題は、読んでいない段落があっても「消去法」で絞り込める場合がある
- 最悪の場合、解答欄は必ず埋める(空欄は0点確定)
時間が足りなくなる一番の原因は、文法問題に時間をかけすぎることです。
試験中に気づいたら、すぐに次の問題へ切り替える判断をしてください。

緊張して頭が真っ白になったときの対処法
試験中に頭が真っ白になったとき、焦って読み続けると余計に内容が入ってきません。
その場合は次の3ステップを実践してください。
- 深呼吸を1回する(4秒吸って、4秒止めて、4秒吐く)
- 最初の5単語だけをゆっくり読む(脳の英語認識を再起動させる)
- 「最初の5分は誰でも頭が温まっていない」と自分に言い聞かせる
緊張するのは当然のことです。「自分だけが緊張している」わけではありません。
同じ試験を受けている全員が同じ条件です。
焦らず、一文ずつ丁寧に読み進めることで冷静さは戻ってきます。
高校入試英語の長文読解力を上げる勉強法

長文読解の力は、毎日の積み重ねで確実に伸びます。
正しい方法で練習すれば、英語が苦手でも読むスピードと正確さは向上します。
今日からできる勉強法を確認しましょう。
| 勉強法 | 主な効果 |
|---|---|
| 音読 | 英語の語順で理解できるようになる |
| 英単語・熟語の暗記 | 長文読解の土台が固まる |
| 過去問演習 | 入試形式に慣れ、時間配分が身につく |
| 速読練習 | 読むスピードが向上する |
毎日の音読が長文読解に効く理由
音読は、英語の長文読解力を上げる最も効果的な方法の一つです。
音読をすることで、英語の語順のまま意味を理解する感覚が身につきます。
黙読だと返り読みをしてしまう人でも、音読では前から順番に読まざるを得ないため、自然に直読直解の習慣がつきます。
おすすめの音読方法は、教科書や過去問の長文を1日1〜2回、声に出して読むことです。
意味を確認しながら読み、慣れてきたらスピードを上げていきましょう。

長文読解の基礎は教科書の音読から作ることができます。
英単語・熟語の暗記が最優先な理由
どれだけコツを使っても、単語がわからなければ長文は読めません。
単語の暗記は長文読解の土台です。
公立高校入試では、新学習指導要領に基づき約2,200〜2,500語の語彙が必要とされています。
英単語を見た瞬間に意味が浮かぶ「自動化」の状態を目指すことが大切です。
単語を覚えるときは、単語帳を使って毎日少量ずつ繰り返す方法が最も効果的です。
一度に大量に覚えようとせず、1日20〜30語を毎日コツコツ続けることを優先してください。

過去問の長文問題に取り組む正しい方法
過去問を解くときは、「解いて終わり」にしないことが大切です。
解いた後の復習が長文読解力を伸ばします。
正しい過去問の取り組み方はこうです。
- 時間を計って本番と同じ条件で解く
- 答え合わせをして、どの問題で間違えたかを確認する
- 間違えた問題の長文を音読する
- 知らなかった単語・熟語を単語帳に記録する
- 翌日・1週間後に同じ長文をもう一度読む
過去問は「正解を出す練習」ではなく「読む力を鍛える教材」として使うことが重要です。

速読練習の正しいやり方と注意点
速読練習は、ある程度英語が読めるようになってから取り組むものです。
単語もわからない段階で速読をしても効果は出ません。
正しい速読練習の方法は次の通りです。
- 一度読んだことがある英文を使って、タイムを計りながら読む
- 意味がわかる状態で、徐々に速度を上げていく
- 新しい文章よりも、復習として既読の文章で練習する方が効果的
注意点として、速く読もうとするあまり内容を理解しないまま読み飛ばすのはNGです。
正確さを保ちながらスピードを上げることを意識してください。
長文読解で最も重要なのは英単語です。単語の覚え方は以下の記事で詳しく解説しています。
高校入試英語の長文問題【無料で使える教材・PDF】

長文読解の練習には、無料で使える教材が多くあります。
市販の問題集を買う前に、まず無料教材を活用することをおすすめします。
- 公立高校の過去問が最も信頼度の高い無料教材
- 志望都道府県の過去問は最低3年分解く
- 同じ長文を音読教材として繰り返し活用する
都道府県別・公立高校入試の過去問が無料で手に入るサイト
以下のサイトでは、公立高校入試の過去問をPDFで無料入手できます。
- 文部科学省・各都道府県教育委員会の公式サイト:各都道府県の過去問を公開しているケースがあります
- リセマム(s.resemom.jp):47都道府県別の公立高校入試問題と正答を掲載
- スタディX(study-x.com):高校受験対策の英語長文無料プリントを提供
特に志望校がある都道府県の過去問は、最低でも3年分を解いておきましょう。
出題傾向や長文のテーマが見えてきます。

▶東京都教育委員会:学力検査の過去問
無料プリント・PDF教材のおすすめ活用法
無料教材を効果的に使うためのポイントは次の通りです。
- 同じ長文を複数回読む:初見で解いた後、翌日に音読用として再利用する
- 問題を解くだけでなく音読にも使う:プリントを音読教材として活用する
- 難易度を調整する:自分の実力より少し難しいレベルの教材を選ぶ
無料教材は量が豊富なため、問題の質にばらつきがあります。
公立高校の過去問は本番と同じ形式・難易度のため、最も信頼度が高い教材です。
高校入試英語の長文問題集・参考書おすすめ5選

市販の問題集を使う場合は、自分のレベルと目的に合ったものを選ぶことが大切です。
問題集は1冊を徹底的にやり込む方が、何冊も中途半端にやるより効果的です。
- 苦手な人は解説がわかりやすい基礎レベルから選ぶ
- 仕上げには全国の入試問題を収録した問題集が効果的
- 1冊を徹底的にやり込む方が複数冊より効果的
長文が苦手な人向けの問題集
①『わからないをわかるにかえる 高校入試 英語』(文理)
基礎からていねいに解説されており、英語が苦手な中学生でも取り組みやすい構成です。長文読解の前段階として、単語・文法の整理にも使えます。
②『きちんとこれだけ公立高校入試対策問題集 英語』(旺文社)
公立高校の入試レベルに特化した問題集です。解説がわかりやすく、基礎〜標準レベルの力をつけるのに最適です。
仕上げ・実戦演習向けの問題集
③『最高水準問題集 高校入試 英語』(文英堂)
難関校を目指す受験生向けの実戦問題集です。難易度が高い長文問題が多く収録されており、応用力を伸ばしたい人に向いています。
④『全国高校入試問題正解 英語』(旺文社)
全国の公立・私立高校の入試問題を掲載した問題集です。さまざまな都道府県の長文に触れることで、どんな問題にも対応できる力がつきます。
⑤『高校入試 世界一わかりやすい英語長文の授業』
「長文が1ページあるだけで頭が真っ白になる」という超初心者のための救世主的な一冊です。単なる問題集ではなく、人気講師による「どうやって英文を左から右へ読んでいくか」という実況中継のような解説が特徴です。スラッシュリーディングの具体的なやり方も、この本一冊で完璧にマスターできます。
参考書の選び方と使い方のポイント
問題集を選ぶときは次のポイントを確認してください。
- 解説がわかりやすいか:答えだけでなく、なぜその答えになるのかが説明されているか
- 自分のレベルに合っているか:難しすぎる問題集は途中で挫折しやすい
- 問題数が適切か:1冊やり切れる量かどうかを確認する
1冊を決めたら、繰り返し解くことを前提に使い方を決めることが大切です。
1回解いて終わりにせず、間違えた問題は繰り返し取り組みましょう。
高校入試英語の長文読解でやってはいけないこと

長文読解の勉強で、やってしまいがちな失敗があります。
次の3つのNGパターンを避けるだけで、勉強の効率が大きく上がります。
| NG行動 | なぜダメなのか |
|---|---|
| 全文を完璧に訳そうとする | 時間が足りなくなり、試験本番では使えない |
| 単語・熟語の暗記をサボる(しない) | 読解力が伸びず、長文が読めないまま |
| 過去問を解きっぱなしにする | 復習がないため力が定着しない |
全文を完璧に訳そうとする
長文を読むとき、一語一語を完璧に日本語に訳そうとすることは時間の無駄です。
入試の長文は、全文を理解しなくても正解できる問題が多くあります。
「大意をつかみながら読む」ことを意識し、知らない単語は飛ばして読み進めることを優先してください。
完璧な訳を求めるのは精読の練習として有効ですが、試験本番では使えません。
日頃から「全部わからなくても大意はつかめる」感覚を養いましょう。

単語・熟語の意味を飛ばして読む
知らない単語は飛ばして読むのは正しい対処法ですが、日頃の勉強では単語・熟語の暗記をサボってはいけません。
単語を知らないまま長文練習を続けても、読むスピードも正答率も上がりません。
毎日の単語暗記と長文練習をセットで行うことが大切です。
単語が自動的に思い浮かぶ「自動化」の状態になれば、長文を読むスピードが自然と上がります。
単語帳と長文読解の練習を並行して進めましょう。

過去問を解きっぱなしにする
過去問を解いて、答え合わせだけして終わりにする人が多くいます。
これでは、長文読解力はほとんど伸びません。
正しい復習の方法は「間違えた長文を音読する」ことです。
なぜ間違えたのかを確認し、正しい読み方を理解した上で音読を繰り返す。
復習のサイクルが長文読解力を底上げします。
「高校受験英語の長文読解のコツ」に関するよくある質問【Q&A】

高校受験の英語長文については、「何語くらい出題される?」「どのくらいのスピードで読めればいい?」など多くの疑問があります。
ここでは、受験生や保護者からよくある質問をわかりやすく解説します。
Q.英語の長文を解くコツは何ですか?
A.高校入試の英語長文を解くコツは、大きく3つです。
- 設問のキーワードを先に確認してアンテナを立てる
- 段落ごとに内容を確認しながら消去法で解く(一段落一チェック法)
- 知らない単語は飛ばして大意をつかむ
特に時間が足りない人は、時間配分の見直しを優先してください。
長文が終わらない原因の多くは、文法問題に時間をかけすぎていることにあります。

Q.高校入試の英語長文は何語くらい出題されますか?
A.2025年度の公立高校入試データによると、全国平均は約1,740語です。
ただし、都道府県によって大きな差があります。東京都や神奈川県は3,000語前後と全国でも最多水準です。
志望校がある都道府県の過去問を確認して、実際のワード数を把握しておきましょう。

Q.英語を読むスピードはどれくらい必要ですか?
A. 公立高校入試では、1分間に100語程度を目安に読める速度を目標にするとよいでしょう。
一般的な中学生の英語読解速度は1分間に70〜80語程度と言われています。
東京都や神奈川県などでは長文問題の分量が多くなる傾向があるため、100語前後のスピードで英文を読めるように練習しておくと、試験時間内に問題を解きやすくなります。

Q.英語の文法と長文はどちらを先に勉強すべきですか?
A.文法を先に固めてから、長文に取り組むのが基本的な順番です。
文法がわからない状態で長文を読んでも、文の構造が理解できず、正しく意味をとることができません。
基本的な文法(be動詞・一般動詞・助動詞・比較・不定詞など)を理解した上で、長文練習に進みましょう。
受験まで時間がない場合は、文法と長文を並行して学習することも選択肢の一つです。

Q.都立入試の英語長文で気をつけることは?
A.都立高校入試の英語は、総ワード数が約3,000語と全国でもトップクラスの難易度です。
特に気をつけるべきポイントは3つです。
- 資料やグラフと本文を組み合わせる問題が出る:グラフの数値と本文を照合する練習をしておく
- 英作文問題がある:長文だけでなく英作文の対策も必要
- 時間配分が特に重要:文法問題を素早く処理し、長文に時間を残す
都立入試の過去問を年度別に解き、自分の苦手なパターンを特定することが効果的な対策です。
まとめ:高校入試英語の長文読解【完全攻略】6つのコツ・解き方・時間配分を徹底解説

この記事では、高校入試英語の長文読解を攻略するためのコツ・時間配分・勉強法を解説しました。
重要なポイントをまとめると次の通りです。
- 長文が終わらない原因は、文法問題への時間のかけすぎが多い
- 文法・語彙問題は10分以内に処理し、長文に30分以上を確保する
- 設問のキーワードを先に確認してアンテナを立てる
- 一段落一チェック法で消去法を使いながら読む
- 知らない単語は飛ばして大意をつかむ
- スラッシュリーディングで返り読みをなくす
今日からできる3つのアクション
この記事を読んだら、今日から次の3つを実践してみてください。
- 文法問題を30秒で判断する練習をする(過去問で時間を計りながら)
- 教科書の長文を1日1回音読する(1ページでもOK)
- 志望校の都道府県の過去問を1年分確認する(ワード数と問題形式を把握する)
小さな一歩を積み重ねることが、長文読解力アップへの近道です。
英語の長文読解がどうしても苦手な人へ
英語の長文がどうしても苦手、または一人での勉強に限界を感じている人は、プロの指導を受けることを検討してください。
英語の長文読解は、正しい読み方を身につければ必ず伸びる分野です。諦めずに取り組み続けることが、合格への一番の近道です。
この記事が高校入試の英語長文対策に取り組む中学生のお役に立てれば幸いです。
家庭学習だけで長文対策に不安がある場合は、塾が必要かどうかを整理しておきましょう。
執筆者のプロフィール
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【執筆・監修】塾オンラインドットコム編集部
塾オンラインドットコム編集部は、学習塾業界で27年以上の指導経験を持つ専門家が中心となって運営しています。これまでに800以上の教室を調査・分析し、オンライン塾の運営経験も持つ実務家チームです。記事は、公式サイト・最新パンフレット・担当者取材などの一次情報を確認のうえ執筆し、必要に応じて内容を更新しています。小学生・中学生とその保護者が安心して判断できるよう、不安をあおらず、事実を整理する編集方針を大切にしています。(※情報確認基準:2026年2月時点)
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