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高校受験の英語リスニング対策では、「問題の解き方」と「正しい勉強法」を理解することが得点アップの近道です。
高校入試の英語では、リスニング問題が英語全体の約20〜30%を占めることが多く、この分野で安定して得点できるかどうかが合格ラインに大きく影響します。
リスニングで点数を落としている中学生の多くは、英語が聞き取れないのではなく、リスニング問題の解き方や練習方法を知らないという状態です。
音声が流れる前に問題文を確認することや、人物・時間・場所などのキーワードを意識して聞くことなど、基本的なポイントを理解するだけでも正答率は大きく変わります。
高校入試のリスニング音声は、英検3級程度のスピードで出題されることが多いとされています。
正しい方法で練習を続ければ、聞き取りの精度を高めることが可能です。
この記事では、高校受験の英語リスニング対策として、
- 点数が上がる6つの解き方のコツ
- リスニングが聞き取れない本当の原因
- 効果的なリスニング勉強法
- 入試本番での解き方の手順
上記を、学習塾の指導経験をもとにわかりやすく解説します。
リスニング問題が苦手な中学生でも実践できる具体的な対策をまとめているので、高校入試対策として参考にしてください。
記事のポイント
解き方のコツを知るだけで得点が上がる
聞き取れない原因は音声変化への未対応
正しい勉強法の順番で短期間に結果が出る
本番の手順を事前に決めておけばミスが減る
Contents
高校受験の英語リスニング対策で点数が上がる理由

高校入試の英語リスニングは、解き方のコツと勉強法を正しく理解することで、短期間で得点を伸ばせる分野です。
リスニング対策に取り組むべき理由と、点数が上がる仕組みを整理します。
高校入試の英語において、リスニング問題は英語全体の配点の20〜30%を占めます。
長文読解や文法問題に比べて対策が手薄になりやすい分野ですが、正しい方法で練習すれば得点を安定させることができます。
学習塾の指導現場での経験から、リスニングで点数を落とす中学生の多くは「英語の聞き取り能力が低い」のではなく、「問題の解き方を知らない」という状態です。
解き方のコツを知り、正しい順序で勉強を進めることが、高校受験のリスニング対策で点数を上げる最短ルートです。
【学習塾経験者からのアドバイス】
リスニングは主要5教科の中で最も「対策の有無が点数に直結する」分野です。
実際の指導現場で、模試のリスニング得点率が50%以下だった生徒たちが、正しいコツを学んだ直後の演習で80%以上に跳ね上がるケースを数多く見てきました。
リスニングが「純粋な英語力」以上に「入試特有の戦略」に依存しているという事実を示しています。
高校受験リスニングで点数が上がるコツ6つ

高校入試の英語リスニングで点数を上げるためには、問題を解くときの手順と、聞くときに意識するポイントを事前に身につけることが重要です。
以下の6つのコツを実践することで、リスニング問題への苦手意識が緩和するはずです。
高校受験の英語リスニングで点数を上げるコツは次の6つです。
- 音声が流れる前に問題文と選択肢を読む
- 人物・日時・場所などのキーワードを意識する
- 日本語に訳さず英語のまま理解する
- 5W1Hを意識してメモを取る
- 文の最初に集中して聞く
- 分からない問題は引きずらない
音声が流れる前に問題文と選択肢を読む
高校受験のリスニング対策で最も重要なコツは、音声が始まる前に問題文と選択肢を読んでおくことです。
音声が流れてから問題文を読もうとすると、聞くことと読むことを同時に行うことになり、内容を正確に把握できません。
音声が始まる前に設問を読んでおくことで、「何を聞き取ればよいか」が明確になります。
具体的な手順は以下のとおりです。
- 設問を読み、何が問われているか(場所・時間・理由・人物など)を確認する
- 選択肢を読み、キーワードに下線を引く
- 問われている内容を頭に入れた状態で音声を聞く
例えば、選択肢に「a park」「a library」「a school」と場所を示す語が並んでいれば、場所を問う設問だと判断できます。
場所を示す単語が出てきたときに集中して聞くことができます。

人物・日時・場所などのキーワードを意識する
高校入試のリスニング問題では、人物・日時・場所・数字が正答に直結することが多いため、これらのキーワードを意識して聞くことが重要です。
音声を聞きながら、すべての内容をメモしようとすると聞き逃しが増えます。
聞き取るべき情報を次の4種類に絞ることで、必要な情報を確実に把握できます。
| キーワード | 意味 | 注意ポイント |
|---|---|---|
| 人物 | Who | 誰が話しているか・誰の話をしているか |
| 時間 | When | 日付・曜日・時間・期間 |
| 場所 | Where | 場所・施設・目的地 |
| 数字 | Number | 値段・人数・距離・順番 |
特に数字や日付は、選択肢の中で正誤を判断しやすい情報です。
音声の中で数字が出てきたときは、優先してメモするよう意識してください。

日本語に訳さず英語のまま理解する
高校受験の英語リスニングで聞き取れない原因の一つは、英語を聞きながら日本語に訳そうとすることです。
英語を日本語に訳して理解しようとすると、次の問題が起きます。
- 日本語への変換に時間がかかる
- 次の音声を聞き逃す
- 文全体の意味を把握できなくなる
英語は英語のまま理解する練習が必要です。
例えば、「I went to the park」を聞いたとき、「私は公園に行った」と日本語に変換するのではなく、「公園に行った場面」を直接イメージする方法が有効です。
毎日の音声練習を継続することで、英語を英語のまま理解する処理が身につきます。

5W1Hを意識してメモを取る
高校入試のリスニング問題では、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を意識してメモを取ることで、音声の全体像を整理できます。
問題用紙の余白に「When/Where/Who/What/Why/How」をあらかじめ書いておき、音声を聞きながら該当する情報を書き込む方法が効果的です。
メモを取るときの注意点は、文章で書こうとしないことです。
単語や記号(→・×・?など)を使って素早く書くことで、次の音声を聞き逃さずに済みます。
1回目の音声でメモした内容をもとに解答の目星をつけ、2回目の音声で確認するという手順が、高校入試のリスニング問題に対応する基本的な解き方です。

文の最初に集中して聞く
英語は文の最初に主語と動詞が来るため、文の冒頭を聞き逃すと話の内容を把握できなくなります。
日本語は重要な情報が文末に来ることが多いですが、英語は「誰が・何をした」という情報が文の最初に来ます。
音声が始まった直後から集中して聞き、主語と動詞を確実に把握することが重要です。
話の流れを示す表現にも注目してください。
| 表現 | 意味 | 使われる場面 |
|---|---|---|
| First | 最初に | 順序・手順の説明 |
| Then | 次に | 順序・続きの説明 |
| Finally | 最後に | 結論・まとめ |
| But / However | しかし | 話題の転換・反対意見 |
| Actually | 実際は | 訂正・補足 |
| not A but B | AではなくB | 正誤を直接左右する表現 |
特に「not」を含む表現は正答を左右することが多いため、注意して聞く習慣をつけてください。

分からない問題は引きずらない
高校受験のリスニング問題で聞き取れない部分が出ても、そこで止まって考え続けると次の問題も聞き逃します。
分からない問題はすぐに切り替えて次の問題に集中することが重要です。
リスニングは自分のペースで止めることができません。
1問を聞き逃しても、残りの問題で得点できれば合計点は確保できます。
「完全に聞き取ろう」という意識が強すぎると、聞き取れなかった部分を気にしたまま次の音声を迎えることになります。
前後の文脈から答えを推測して次に進む判断が、高校入試のリスニング問題では必要です。
高校入試のリスニング問題の特徴

高校入試の英語リスニング問題は、都道府県によって配点・出題形式・音声再生回数が異なります。
志望校のリスニング問題の特徴を事前に把握することが、効率的なリスニング対策につながります。
- 都道府県によって配点・形式・再生回数が異なる
- 図表と音声を組み合わせる情報統合型設問が増加している
- 入試音声のスピードは約140〜160wpm(英検3級相当)
都道府県別の配点と出題形式
高校入試の英語リスニングの配点は、都道府県によって異なります。
以下は代表的な都道府県の配点と出題形式です。
| 都道府県 | 英語満点 | リスニング配点 | 配点割合 | 音声再生回数 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 100点 | 20点 | 30% | 2回 |
| 神奈川県 | 100点 | 約20点 | 20% | 2回 |
| 大阪府(C問題) | 90点 | 約18点 | 20% | 2回 |
| 愛知県 | 22点 | 約6点 | 27% | 2回 |
| 埼玉県 | 100点 | 約24点 | 24% | 2回 |
※都道府県により年度で変動※最新情報は各都道府県教育委員会の公式サイトでご確認ください。※東京都教育委員会:都立高校過去問 ※神奈川県教育委員会:令和7年度 共通選抜 学力検査問題
リスニングの配点が英語全体の20〜30%を占めることを考えると、リスニング対策を後回しにすることは得策ではありません。
出題形式は主に以下の3種類です。
- 会話文形式:2人の対話を聞いて質問に答える(最も出題頻度が高い)
- 説明文形式:1人のスピーチやアナウンスを聞いて内容に答える
- 図表・絵を使った形式:音声と問題用紙の図表を組み合わせて答える

最近の高校入試リスニングの傾向
2024〜2025年度の高校入試英語リスニングでは、「音声を聞いて内容に合う選択肢を選ぶ」形式に加え、音声情報と問題用紙の図表・スケジュール・料金表などを組み合わせて答える「情報統合型設問」が増加しています。
情報統合型設問の具体例は以下のとおりです。
- 会話の中で示された条件(予算・時間・人数)と、問題用紙の料金表を照合して最適な選択肢を選ぶ
- 音声で説明された経路と問題用紙の地図を組み合わせて正しい目的地を答える
- 複数の人物の意見を聞き取り、それぞれの立場の違いを整理して答える
上記の形式では、音声を聞きながら問題用紙の情報を同時に確認する作業が必要です。
音声が流れる前に問題用紙の図表・選択肢を読んでおくことが、情報統合型設問への対応として特に有効です。
東京都立高校入試のリスニング音声は、英検3級程度のスピードで出題されることが多いとされています。
そのため、日頃の練習でも英検3級レベルのリスニング問題や音声教材を使い、英語の音声に慣れておくことが重要です。
高校入試リスニングで点数が取れない本当の理由

高校入試のリスニングで点数が取れない中学生には、共通した原因があります。
原因を正確に把握することで、効率的なリスニング対策を立てることができます。
高校入試のリスニングで点数が取れない原因は主に次の4つです。
- 英単語や文法の基礎が不足している
- 英語の音声変化に慣れていない
- 日本語に訳しながら聞いている
- 英語を聞く経験が少ない
英単語や文法の基礎が不足している
高校入試のリスニング問題で聞き取れない最大の原因は、英単語や文法の知識が不足していることです。
知らない単語や理解していない文法が含まれる英文は、音声で聞いても意味を把握できません。
中学校で学習する英単語は1,600〜2,500語とされており、これらの単語を「読んで意味がわかる」だけでなく「聞いて意味がわかる」状態にしておく必要があります。
リスニング対策を始める前に、中学3年間の英単語と英文法を復習しておくことが、高校受験の英語リスニング対策の前提条件です。

英語の音が聞き取れない原因の多くは、単語を知らないことです。
英単語の覚え方が分からない場合は、こちらの記事を参考にしてください。
また、英語の文構造が理解できていないと、聞き取れても意味が分かりません。
高校入試でよく出る英文法は、こちらで一覧にまとめています。
英語の音声変化に慣れていない
高校入試のリスニング問題で「知っているはずの単語が聞き取れない」場合、英語特有の音声変化が原因であることがほとんどです。
英語では、複数の単語が連続して発音されるとき、単語と単語の音がつながったり、一部の音が弱くなったり、消えたりします。
この現象を音声変化といいます。
教科書の音読では一語ずつ区切って発音しますが、実際の入試音声では音声変化が連続して起こります。
音声変化のパターンを知らないまま練習しても、入試本番の音声に対応できません。

日本語に訳しながら聞いている
英語を聞くたびに日本語に変換しようとすると、変換作業に時間がかかり次の音声を聞き逃します。
指導現場では、英語を聞いて日本語に変換する処理に時間がかかり、音声についていけなくなる中学生が多く見られます。
英語を英語のまま理解する処理方法を日頃の練習で身につけることが、高校受験のリスニング対策として有効です。

英語を聞く経験が少ない
英語の音声を聞く機会が少ないと、入試本番の音声スピードや発音に対応できません。
学校の授業では一語ずつ区切って発音されることが多く、実際の入試音声とのスピード差に対応できないまま受験を迎える中学生がいます。
高校受験のリスニング対策として、日頃から入試レベルの音声に触れる機会を増やすことが重要です。
毎日10〜15分英語の音声を聞く習慣をつけることで、英語の発音やリズムに慣れ、リスニング問題の理解度が安定します。
英語のリスニングが苦手な原因は、実は「耳」ではなく基礎理解にあるケースが多いです。
中学生が英語を苦手に感じる理由については、こちらの記事でも詳しく整理しています。
英語の音が速く聞こえる理由(音声変化)

英語の音声が速く聞こえる主な原因は、英語特有の音声変化です。
音声変化のパターンを理解することで、「知っているはずなのに聞き取れない」という状態を改善できます。
- リンキングで単語と単語の音がつながって聞こえる
- アシミレーションで「did you」が「ディジュ」に変わる
- リダクションで「going to」が「ゴナ」に近い音になる
リンキング(音の連結)
リンキングとは、子音で終わる単語の直後に母音で始まる単語が来るとき、2つの音がつながって1つの音のように聞こえる現象です。
高校入試のリスニング問題でよく出るリンキングの例は以下のとおりです。
| 英語の表記 | 実際の聞こえ方 | 説明 |
|---|---|---|
| get up | 「ゲタップ」 | /t/と/u/がつながる |
| look at | 「ルカット」 | /k/と/a/がつながる |
| stand up | 「スタンタップ」 | /d/と/u/がつながる |
| check it out | 「チェキタウト」 | /k/と/i/、/t/と/au/がつながる |
| not at all | 「ノタットール」 | /t/と/a/が連続してつながる |
これらの表現を「つながった音」として認識できるよう、繰り返し音声を聞いて確認してください。

アシミレーション(音の同化)
アシミレーションとは、隣り合う2つの音が影響し合い、全く異なる音に変化する現象です。
特に「チュ」「ジュ」などの音に変化するケースが高校入試のリスニングで頻出します。
| 英語の表記 | 実際の聞こえ方 | 説明 |
|---|---|---|
| Did you | 「ディジュ」 | /d/と/y/が混ざり「ジュ」になる |
| Don't you | 「ドンチュ」 | /t/と/y/が混ざり「チュ」になる |
| Could you | 「クジュ」 | /d/と/y/が混ざり「ジュ」になる |
| Nice to meet you | 「ミーチュ」 | /t/と/y/が混ざり「チュ」になる |
「Did you〜?」は疑問文の冒頭で頻繁に使われる表現です。
「ディドゥ・ユー」ではなく「ディジュ」と聞こえることを知っておくと、会話文形式の問題で聞き取りやすくなります。

リダクション(音の脱落)
リダクションとは、特定の音が弱くなるか、ほとんど聞こえなくなる現象です。
語尾の/t/や/d/が次の子音の前で消えることが多く、高校入試のリスニング問題でも頻出します。
| 英語の表記 | 実際の聞こえ方 | 説明 |
|---|---|---|
| going to | 「ゴナ」 | /t/が消え、口語的な音になる |
| good morning | 「グモーニン」 | /d/と語尾の/g/が弱くなる |
| next to | 「ネクストゥ」 | 同じ/t/が続くため最初の/t/が省略される |
| want to | 「ワナ」 | /t/が消え「ワナ」に近い音になる |
「going to」が「ゴナ」に近い音になることは特に重要です。
入試の会話文でよく使われる表現のため、音声変化後の聞こえ方を事前に把握しておいてください。
【指導現場での経験】
偏差値60付近で伸び悩む生徒の共通点は、「知っている単語を、自分がイメージした音(カタカナ英語)で探している」ことでした。
特に「not at all(ノタットール)」のようなリンキング箇所での失点が顕著でした。
単語を個別に暗記するだけでなく、「つながった音」として脳に登録し直す。
修正作業を行うだけで、聞き取りの「壁」は一気に低くなります。
リスニング力を上げる勉強法

高校受験のリスニング対策として効果的な勉強法を5つ紹介します。
それぞれの勉強法には適切なタイミングと手順があるため、正しい方法で取り組むことが重要です。
まず、5つの勉強法の目的を整理します。
| 勉強法 | 目的 |
|---|---|
| 過去問演習 | 入試形式・スピード・出題傾向に慣れる |
| 1.25倍速トレーニング | 入試本番の音声スピードに慣れる |
| オーバーラッピング | 英語の発音・リズム・音声変化を把握する |
| シャドーイング | 音声を聞きながら処理する速度を上げる |
| ディクテーション | 聞き取れない部分と原因を特定する |
過去問演習で入試レベルに慣れる
高校受験のリスニング対策として最初に取り組むべきことは、志望校の過去問を使った演習です。
志望校のリスニング問題の形式・スピード・問題数を把握することで、具体的な対策を立てられます。
過去問演習の手順は以下のとおりです。
- 音声を通して聞き、本番と同じ条件で解答する
- 答え合わせをして、スクリプトで正しい英文を確認する
- スクリプトを見ながら再度音声を聞き、聞き取れなかった箇所を確認する
- 聞き取れなかった部分だけを繰り返し聞く
- スクリプトなしで再度聞き、正確に聞き取れるか確認する
この手順を最低3回繰り返すことで、問題形式・語彙・表現に対応できるようになります。

1.25倍速トレーニングで耳を慣らす
高校入試の英語リスニング音声(約140〜160wpm)に慣れるためには、普段の練習を1.25倍速で行うことが効果的です。
1.25倍速で練習しておくことで、入試本番の音声が相対的に遅く感じられるようになります。
スマートフォンの音声プレーヤーや動画配信サービスの速度変更機能を使って、1.25倍速での練習を取り入れてください。
1.25倍速での練習は、過去問の音声やオーバーラッピング・シャドーイングの練習に組み合わせて使用することで効果が高まります。

オーバーラッピングで発音とリズムを覚える
オーバーラッピングとは、スクリプト(原稿)を目で追いながら、音声と同時に声に出す練習法です。
英語の発音・リズム・イントネーションを音声と一致させる練習をすることで、英語の音声変化に慣れることができます。
オーバーラッピングの手順は以下のとおりです。
- まず音声だけを聞いて全体の内容を把握する
- スクリプトを見ながら音声と同時に声に出す
- 最初は音声に遅れても構わないため、徐々に速度を合わせる
- 音声と同時に発音できるまで繰り返す(目安は5回以上)
音声変化が起きている箇所(リンキング・アシミレーション・リダクション)を意識しながら発音することで、音声変化への対応力が向上します。

シャドーイングで聞き取り力を伸ばす
シャドーイングとは、スクリプトを見ずに音声の0.5〜1秒後を追いかけて発音する練習法です。
オーバーラッピングと異なり、スクリプト(音声の英文)なしで行うため難易度が高く、オーバーラッピングで音声に慣れてから取り組むことを推奨します。
シャドーイングの手順は以下のとおりです。
- 音声全体を聞いて内容を把握する
- スクリプトなしで音声の直後を追いかけて発音する
- 途中で詰まっても止まらず最後まで続ける
- 自分の発音を録音して聞き直し、音声と異なる部分を確認する
- 繰り返し練習して音声との一致度を上げる
【受験メンタルトレーナーからのアドバイス】
入試本番でパニックになってしまう生徒には、ある共通点があります。
リスニング対策としてシャドーイング(音声を追いかけて声に出す練習)を続けている生徒は、本番でも落ち着いて問題に対応できることが多いという点です。
実際に、シャドーイングを毎日10分続けていた生徒は、音声を聞きながら同時に選択肢を確認して答えを考える力が大きく向上していました。
その結果、本番の緊張した状況でも落ち着いてリスニング問題に取り組めるようになりました。

ディクテーションで聞き取れない部分を確認する
ディクテーションとは、音声を聞きながら聞こえた英語をそのまま書き取る練習法です。
書き取れなかった部分が、自分のリスニングの弱点を示しています。
ディクテーションで書き取れなかった箇所を分析することで、「単語の知識不足」か「音声変化への未対応」かという原因を特定できます。
| 書き取れない原因 | 対応方法 |
|---|---|
| 単語の意味が分からない | 英単語の復習を優先する |
| 知っている単語なのに書き取れない | 音声変化のパターンを確認する |
1〜2文の短い英文から始め、正確に書き取れるようになったら少しずつ長い文章に取り組んでください。
リスニング対策だけを行うより、英語全体の勉強の順番を整理したほうが成績は伸びやすくなります。
英語の勉強の進め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
試験本番でリスニング問題を解く手順

高校入試の英語リスニング問題を本番で正確に解くためには、音声が流れる前・1回目・2回目それぞれの段階でやることを決めておくことが重要です。
事前に手順を把握しておくことで、本番で落ち着いて対応できます。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 音声前 | 設問・選択肢・図表を確認。キーワードに下線を引く |
| 1回目 | 全体像と5W1Hを把握。おおよその解答を決める |
| 2回目 | 1回目の解答を確認・修正。最終解答を確定する |
開始前にやること
音声が始まる前に、問題用紙の設問と選択肢に必ず目を通してください。
- すべての設問に目を通すことが理想です。時間がない場合でも、最初の1問は必ず確認してください
- 選択肢のキーワード(人物名・場所・時間・数字など)に下線を引く
- 問題用紙に図表がある場合は、図表の内容を確認して何が問われているかを把握する
- 「何を聞き取るべきか」を頭に入れた状態で音声を待つ

1回目の音声でやること
1回目の音声では、話の全体像と5W1Hを把握することを優先します。
- 音声が始まった直後から集中して主語と動詞を聞き取る
- 5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)をメモする
- 数字・日付・人物名が出てきたら優先してメモする
- 1回目が終わった時点でおおよその解答を決めておく
わからない単語が出ても止まらず、前後の内容から意味を推測して聞き続けてください。

2回目の音声でやること
2回目の音声では、1回目に決めた解答を確認することを主な目的にします。
- 1回目に聞き取れなかった5W1Hを重点的に確認する
- メモの内容と選択肢を照合して最終解答を決める
- 2回目が終わったら迷わず解答を確定させ、次の問題の準備をする
2回目の音声が終わった後に長時間迷うと、次の問題の設問を読む時間がなくなります。
2回目が終わった時点で解答を確定させることを意識してください。
高校受験のリスニング対策におすすめの教材

高校受験の英語リスニング対策には、目的に合った教材を選ぶことが重要です。
問題集・音源・アプリをそれぞれの目的に応じて使い分けることで、効率的にリスニング力を向上させることができます。
- 旺文社・くもんの問題集で入試形式に慣れられる
- 都道府県教育委員会の公式サイトで音源を無料入手できる
- スタディサプリでリスニング特化の講座を利用できる
高校受験向けリスニング問題集
高校受験のリスニング対策に使える市販の問題集を紹介します。
英語リスニング高校入試 完全攻略(旺文社)
全国の公立高校入試のリスニング問題を収録した問題集です。都道府県別の出題形式に慣れることができます。音声はCDまたはダウンロードで入手できます。
くもんの中学英語リスニング(くもん出版)
基礎レベルから標準レベルまで段階的に取り組める問題集です。リスニングの基礎固めとして活用できます。
全国高校入試問題正解 英語(旺文社)
全国の公立高校入試問題を収録した問題集です。リスニング問題も含まれており、志望校と出題形式が近い都道府県の問題を選んで練習できます。
高校入試リスニング対策におすすめのデジタル学習教材
デジタル学習教材を紹介します。
進研ゼミ中学講座(ベネッセ)
進研ゼミ中学講座は、中学生向けの通信教育サービスで、英語のリスニング対策にも対応しています。教科書に対応した教材と音声教材が用意されており、定期テスト対策と高校入試対策の両方に活用できます。英語のリスニング問題や音声教材を使った学習を通して、英語の聞き取り力を段階的に伸ばすことができます。
すらら
すららは、オンラインで学習できるデジタル教材です。アニメーション形式の授業で英語の文法や読解を学びながら、リスニング問題にも取り組むことができます。AIを活用した学習サポート機能があり、生徒の理解度に合わせて問題を出題するため、英語が苦手な中学生でも基礎から学習を進めやすい教材です。
スマイルゼミ(中学生コース)
スマイルゼミは、専用タブレットを使って学習する通信教育サービスです。英語のリスニング問題や音声教材が用意されており、タブレットで音声を聞きながら問題演習を行うことができます。英語の発音やリスニング問題を繰り返し練習できるため、高校受験の英語リスニング対策として活用できます。
無料で使えるリスニング音源
都道府県教育委員会の公式サイト
多くの都道府県の教育委員会が、公立高校入試の過去問と音声をウェブサイトで無料公開しています。志望校の都道府県の公式サイトから過去問の音声をダウンロードして練習に使用できます。
NHKが提供する無料の教育コンテンツです。中学英語の音声教材として活用できます。スピードは入試音声より遅い場合がありますが、英語を聞く習慣をつける目的での使用に適しています。
教科書の音声データ
使用している英語教科書の出版社(東京書籍・学校図書・三省堂など)は、教科書に対応した音声データを公式サイトで提供しています。教科書の音声を使ったオーバーラッピング・シャドーイング練習に活用できます。
リスニング対策に使えるおすすめアプリ

スマートフォンのアプリを使った高校受験のリスニング対策は、移動中や空き時間を活用できるという利点があります。
アプリの使い方を誤ると効果が出にくいため、正しい活用方法を理解した上で使用してください。
英単語・英熟語を音声と合わせて記憶するアプリです。単語を「読んで意味がわかる」状態だけでなく「聞いて意味がわかる」状態にするための練習に使用できます。
英語リスニング 中学生向けアプリ(各種)
App StoreやGoogle Playで「高校受験 リスニング」と検索すると、入試形式に対応したリスニング練習アプリが複数見つかります。
アプリを使うときの注意点は以下のとおりです。
- 正解するだけを目的にしない:アプリで正解できても、なぜ正解できたかを確認することが重要です
- スクリプトを必ず確認する:音声を聞いた後にスクリプトを確認し、聞き取れなかった箇所と音声変化の関係を理解してください
- アプリ単独で対策を完結させない:アプリは補助的な練習ツールとして使用し、過去問演習・オーバーラッピング・シャドーイングと組み合わせることで効果が高まります
「高校受験の英語リスニング対策」よくある質問(Q&A)

高校受験の英語リスニング対策については、勉強時間や伸びるまでの期間、効果的な練習方法など多くの疑問があります。
ここでは中学生や保護者からよくある質問をまとめて解説します。
Q.リスニングの勉強は1日どれくらいやればいいですか?
A.高校受験のリスニング対策として、1日15〜30分の練習を毎日継続することを推奨します。
長時間まとめて練習するよりも、毎日継続して英語の音声に触れる方が効果的です。
具体的には以下の配分が目安です。
- 音声を聞く練習(過去問・教材の音声):10〜15分
- オーバーラッピングまたはシャドーイング:5〜10分
- ディクテーション(週2〜3回):10分
英単語・英文法の復習と並行して取り組む場合は、リスニング練習に使える時間が限られることもあります。
その場合でも、毎日15分の音声練習を優先して確保してください。

Q.リスニングは何ヶ月で伸びますか?
A.正しい方法で毎日15〜30分の練習を継続した場合、早い生徒では1〜2ヶ月でリスニング問題の正答率が上がり始めます。
英単語・英文法の基礎が身についている状態であれば、2〜3ヶ月で安定した得点が期待できます。
英単語や英文法の基礎が不足している場合は、まず基礎の復習に取り組む期間が必要です。
中学3年生の秋(9〜10月)から本格的なリスニング対策を始め、入試直前(1〜2月)に過去問演習で仕上げるスケジュールが標準的です。

Q.リスニング力を上達させるコツは何ですか?
A.高校入試のリスニング対策として最も効果的なコツは、以下の3点です。
- 英単語と英文法の基礎を先に固める:知らない単語や文法が含まれる英文は聞いても理解できません
- 音声変化のパターン(リンキング・アシミレーション・リダクション)を理解する:「聞こえない」原因の多くが音声変化への未対応です
- 毎日継続して入試レベルの音声を聞く:毎日15〜30分の練習を継続することで、英語の音声スピードと発音に慣れることができます

Q.偏差値70を目指す場合は1日どれくらい勉強すればいいですか?
A.偏差値70を目指す場合、1日の総勉強時間の目安は平日2〜3時間、休日4〜5時間です。
偏差値70は全受験生の上位2〜3%に相当する水準のため、勉強時間だけでなく学習の質も重要です。
英語のリスニング対策に割く時間は、1日の勉強時間のうち15〜30分が目安です。
偏差値70を目指す場合は、リスニングだけでなく長文読解・英作文・英文法の演習も並行して進める必要があります。
勉強時間の配分は、模試の結果をもとに各分野の弱点を確認して調整してください。
「高校受験の英語」リスニング対策が家庭学習で難しい場合の選択肢

この記事で紹介した方法を実践しても、英語リスニングの得点が改善しない場合があります。
家庭学習で成果が出ない場合、次の原因が考えられます。
- 英単語・英文法の基礎が根本的に不足しており、独力での復習が難しい
- 学習の優先順位の判断が難しく、何から取り組むべきかが分からない
- 聞き取れない原因を自分で分析することが難しい
上記に当てはまる場合、外部のサポートを検討することも一つの方法です。
英語の成績が伸び悩む場合は、内申点にも影響します。
「塾が本当に必要か」と判断する前に、費用・向いている人の条件・家庭学習との違いを整理しておくことが重要です。
まとめ:高校受験の英語リスニング対策|点数が上がるコツ6つと勉強法

高校受験の英語リスニング対策について、コツ・勉強法・本番の手順を解説しました。
リスニングで点数が上がるコツ6つ
- 音声が流れる前に問題文と選択肢を読む
- 人物・日時・場所などのキーワードを意識する
- 日本語に訳さず英語のまま理解する
- 5W1Hを意識してメモを取る
- 文の最初に集中して聞く
- 分からない問題は引きずらない
リスニング力を上げる勉強法5つ
- 過去問演習で入試レベルに慣れる(最低3回の反復サイクル)
- 1.25倍速トレーニングで入試音声のスピードに慣れる
- オーバーラッピングで音声変化のパターンを把握する
- シャドーイングで聞き取り力を向上させる
- ディクテーションで聞き取れない部分を特定する
対策を始める時期の目安
- 中学3年生の秋(9〜10月)から過去問演習を開始する
- 冬(11〜12月)にオーバーラッピング・シャドーイングで仕上げる
- 入試直前(1〜2月)に志望校の過去問を繰り返し演習する
高校受験の英語リスニングは、正しいコツと勉強法を理解した上で毎日継続して練習することで、得点を安定させることができます。
高校受験の英語では、リスニングだけでなく長文読解の力も重要です。
長文問題の解き方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
執筆者のプロフィール
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【執筆・監修】塾オンラインドットコム編集部
塾オンラインドットコム編集部は、学習塾業界で27年以上の指導経験を持つ専門家が中心となって運営しています。これまでに800以上の教室を調査・分析し、オンライン塾の運営経験も持つ実務家チームです。記事は、公式サイト・最新パンフレット・担当者取材などの一次情報を確認のうえ執筆し、必要に応じて内容を更新しています。小学生・中学生とその保護者が安心して判断できるよう、不安をあおらず、事実を整理する編集方針を大切にしています。(※情報確認基準:2026年2月時点)
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