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中学生の英語の勉強法は、「何をやるか」よりも「どの順番でやるか」が成績を左右します。
「英語の勉強方法が分からない」「何から始めればいいのか迷っている」と感じているなら、やり方よりもまず“整理”が必要です。
この記事では、学習塾業界に27年以上携わってきた【塾オンラインドットコム編集部】が、これまで数多くの相談を受けてきた経験をもとに、英語勉強法を整理するための「正しい順番」を解説します。
記事のポイント
「才能」ではなく「順番」が9割
「今の地点」を知る勇気が近道になる
単語と文法の「土台」を最優先する
親は教えず「整理役」に徹する
Contents
中学生の英語、何から始めればいいのか分からなくなる理由

英語が分からなくなる原因の多くは、能力ではなく「勉強する順番」のズレにあります。
- 英語は積み上げ式なので、土台が崩れると全滅する
- 小さなつまずきの放置が、やがて大きな拒絶反応に変わる
- 自分のレベルに合わない勉強法の真似は逆効果になる
英語は「積み上げ」の教科で、土台が崩れると一気に分からなくなる
英語は、1階部分が完成していないと2階が建てられない「積み上げ式」の設計になっています。
学習指導要領でも、語彙や文法といった知識を段階的に積み重ねることが前提とされています。
保護者相談の現場では、「1年生の内容が抜けているのに、2年生の新しい文法を一生懸命覚えようとして混乱している」という状況が多く見られます。
基礎という土台が不安定な状態では、どれほど時間をかけても知識が定着しにくいのが英語という教科の特徴です。

▶文部科学省|中学校学習指導要領(平成29年告示)
つまずきを放置すると「英語が苦手」という意識が強くなる
文部科学省の調査でも、学年が上がるにつれて英語に対して苦手意識を持つ生徒の割合が増える傾向が示されています。
特に「つづりが難しい」「文法がわからない」といった小さなつまずきが、時間とともに大きな拒絶反応に変わってしまうのです。
編集部がこれまで見てきたケースでは、「分からないところが分からない」という状態が続くことで、自分には才能がないと思い込んでしまう中学生が少なくありません。
しかし、これは能力の問題ではなく、単に学習の連続性が途切れているだけの状態です。

授業についていけないと感じている場合はこちら。
勉強法だけを真似しても成績が伸びにくい理由
世の中には多くの勉強法があふれていますが、今の自分のレベルに合わない方法を選んでしまうと、成果は出にくくなります。
例えば、基本単語が定着していないのに「長文読解のコツ」だけを真似しても、文章そのものが読めないため効果が薄れてしまいます。
傾向として気にされやすいポイントは、「やり方(How)」を探す前に「今の状態(Where)」を確認できていないことです。
正しい順番を無視して、表面的なテクニックだけを取り入れても、英語の苦手克服は難しくなります。
英語の成績が「やばい」と感じる中学生に共通する3つの状態

英語が「やばい」と感じる背景には、単語・文法・読解のどこかで必ず「空回り」が発生しています。
そもそもなぜ英語を苦手に感じるのかを整理したい方はこちら。
- 英単語が「なんとなく」の理解で止まって失点している
- 文法を理屈ではなく、ただの記号として丸暗記している
- 根拠がない「勘」で長文やリスニングを解いている
英単語が「なんとなく理解」で止まっている
- 意味は見覚えがあるが、即答できない
- つづり・発音が曖昧なまま放置している
- テストの序盤(単語問題)で毎回失点している
単語は英語の「レンガ」のような存在です。
一般的な傾向として、「英単語を見て、パッと日本語の意味が出てこない」単語が増えてくると、教科書を読むスピードが極端に落ちてしまいます。
この「なんとなく」の積み重ねが、結果として英語への苦手意識に直結しているケースが非常に多いです。

文法を理解せず「丸暗記」で乗り切ろうとしている
- なぜその形になるのか理由を説明できない
- 文法を「ルール」ではなく「記号」として暗記している
- 教科書の本文は覚えているが、初見の問題が解けない
文法は英語の並べ方のルールですが、これを丸暗記しようとすると限界が来ます。
保護者相談の現場では、「丸暗記で乗り切れるのは中1の前半まで」という声を多く聞きます。
理屈が抜けていると、少し形が変わっただけで対応できなくなってしまうため、早めの修正が必要です。

長文やリスニングが「勘」頼みになっている
- 知っている単語だけを繋いで物語を予測している
- 文の構造(主語・動詞)がわかっていない
- 文章の3割以上、知らない単語が混ざっている
土台が不安定なまま長文に挑むと、断片的な単語から想像で解く「勘」に頼った解き方になってしまいます。
傾向として気にされやすいポイントは、「勘が当たれば解けるが、外れると白紙になる」不安定さです。
この状態では勉強しても実力がつきにくいという悪循環に陥りやすくなります。
【結論】中学英語はこの「5つの順番」で立て直せる

中学生の英語を立て直すには「今の地点を確認し、基礎から順に積み上げる」という5つのステップが最も合理的です。
| 順番 | やること | 目的 |
|---|---|---|
| STEP 1 | つまずき地点の確認 | 戻る場所を間違えないため |
| STEP 2 | 基本単語の整理 | 英文を読むための土台づくり |
| STEP 3 | 文法の型理解 | 英文の意味を正しくつなぐため |
| STEP 4 | 教科書英文の確認 | 定期テストに直結する実戦力 |
| STEP 5 | 問題演習 | 知識を点数に変える訓練 |
STEP1 今どこでつまずいているかを正しく整理する
まず確認すること:
- どの単元なら100%理解できているか
- テストで毎回落とすのはどの分野か
- 自力で説明できない文法はどこか
最初に行うべきは、どこまで戻れば「100%理解できているか」を確認することです。
1年生の最初のbe動詞なのか、一般動詞の使い分けなのか、まずは自分の立ち位置を明確にする必要があります。
編集部がこれまで多く見てきたケースでは、「プライドを捨てて、中1の最初まで戻って確認した子」ほど、その後の伸びがスムーズになります。
全部やり直すのではなく、「どこから分からなくなったのか」を特定することが、再スタートの第一歩です。

基礎から分からなくなっている場合は、こちらの記事で立て直しの順番を解説しています。
STEP2 英単語を「見てすぐ意味が出る状態」に戻す
まず確認すること:
- 教科書の基本単語がすぐ訳せるか
- つづりと発音が一致しているか
- 「書く」前に「見てわかる」単語が揃っているか
文法や読解に進む前に、まずは教科書の基本単語を徹底します。
このとき「書く」ことよりも、まずは「見て1秒で意味が言える」ことを優先するのが、学習のハードルを下げるコツです。
一般的な傾向として、「英単語の意味がすぐに浮かばない状態で文法を学んでも、脳に負荷がかかりすぎて理解が進まない」ことが分かっています。
まずは「意味がわかる単語」を増やすことで、次のステップへの心の準備を整えます。

STEP3 文法を「型」と「使い方」で理解する
まず確認すること:
- 英語の基本語順(誰が・どうする)をわかっているか
- 文法の「形」だけでなく「どんな時に使うか」を知っているか
- その文法を使った短い文が自分で作れるか
単語がある程度整理できたら、次は文法です。文法は「語順のルール」として捉え、「誰が、どうする、何を」という基本の型に、単語をどう当てはめるかを理解していきます。
保護者相談の現場では、「文法の用語を覚えるよりも、例文を一つ自分なりに作れるようにする」アプローチが効果的であると伝えています。
難しい理屈よりも、「この形ならこういう意味になる」という実感を伴った理解を優先させましょう。

STEP4 教科書レベルの英文を自力で読めるようにする
まず確認すること:
- 習った単元の本文を自力で和訳できるか
- 日本語を見て、英語の文を組み立てられるか
- 音読してスラスラ意味が頭に入ってくるか
単語と文法がつながり始めたら、次は学校の教科書です。
教科書の本文を、自分の力で一文ずつ日本語に訳せるか、逆に日本語から英語に直せるかを確認していきます。
傾向として気にされやすいポイントは、「学校の授業で習った範囲を、何も見ずに理解できるか」という点です。
教科書は最も身近で、かつ定期テストに直結する最高の教材です。
ここを丁寧にクリアすることで、大きな自信に繋がります。

STEP5 定期テスト・受験につながる形でアウトプットする
まず確認すること:
- 時間内に問題を解き切る練習ができているか
- 間違えた問題の「解き直し」を自力でできるか
- ケアレスミスを防ぐ見直しの習慣があるか
最後は、制限時間内に問題を解くアウトプットの練習です。
これまでのステップで身につけた知識を、テスト形式で正しく使えるかどうかを確認します。
編集部がこれまで見てきたケースでは、「理解しただけで満足してしまい、実際に解く練習が足りない」ために点数が伸びない生徒が少なくありません。
最後にこのアウトプットの段階を置くことで、初めて知識が「点数」へと変わります。
テストの点数が伸びない場合は、原因別に整理しています。
英語の勉強の仕方が分からないときにやってはいけない勉強法

間違った順番で勉強を続けると、努力の割に成果が出ず「無駄な時間」を過ごすことになります。
- 基礎がないまま問題集を解いても、解説の丸暗記に終わる
- 「書く作業」が目的になり、頭が動いていない暗記は伸びない
- 文法を飛ばして長文に挑むのは、ルールを知らずに試合に出るのと同じ
基礎が抜けたまま問題集を解き続ける
この勉強法に陥っている場合、次のような状態になりがちです。
- 解説を読めば「分かった気」になるが、自力では解けない
- 同じようなミスを何度も繰り返してしまう
- 勉強時間のわりに、テストの点数が全く変わらない
一般的な傾向として、「解けない問題を無理に解き続けることは、英語嫌いを加速させる原因」になり得ます。

単語を「書くだけ」で覚えようとする
- 手を動かすことが目的になり、脳が働いていない
- 書けるようにはなるが、長文の中で意味が出てこない
- 作業に時間がかかりすぎて、文法の勉強時間がなくなる
傾向として気にされやすいポイントは、「思い出す練習(セルフテスト)」を取り入れずに、単なる書き写しに満足してしまうことです。

文法を飛ばしていきなり長文に取り組む
- 単語をパズルのように繋ぎ合わせる「推測読み」がクセになる
- 文章が少し長くなると、何が主語か分からなくなる
- 文法力がないため、英作文で点数が取れない
保護者相談の現場では、「長文が読めない原因は、読解力ではなく文法力にある」というケースを数多く見てきました。

【まとめ】やってはいけない勉強法一覧
| NG勉強法 | 起きやすい結果 | 改善の判断軸 |
|---|---|---|
| 基礎抜けのまま問題集 | 解説依存になり自走できない | 「解説を隠して解けるか」を確認 |
| 書くだけ暗記 | テスト本番で意味が出ない | 「見て1秒で訳せるか」を優先 |
| 文法飛ばし長文 | 推測読みがクセになり詰まる | 「一文を正確に訳せるか」に戻る |
ノートや勉強アプリは「順番が整ってから」使う

ノートやアプリは学習を助ける「道具」に過ぎず、使うタイミングを間違えないことが重要です。
| ツール | 使うタイミング | 注意点 |
|---|---|---|
| ノート | 自分の間違いを整理する時 | きれいにまとめすぎない |
| 勉強アプリ | 単語や音の確認、復習時 | 「やった気」になって終わらない |
| 問題集 | 基礎(単語・文法)を終えた後 | 解説の丸暗記を避ける |
英語専用ノートが役立つタイミングとは
ノート提出のためにきれいにまとめることに時間を使いすぎてしまうのは本末転倒です。
編集部がこれまで見てきたケースでは、「自分の弱点(間違えた単語や文法)だけが詰まったノート」を作っている生徒は成績が安定します。
ノートは「きれいに作るもの」ではなく、「見直して思い出すための道具」として使いましょう。

英語が全くできない中学生がアプリを使うときの注意点
傾向として気にされやすいポイントは、「アプリのクイズで正解しているだけで、実力がついたと錯覚してしまう」ことです。
アプリは語彙を増やしたりリスニングに慣れたりするには最適ですが、教科書の理解を深めるには、必ず紙の教材との併用が必要です。
中学英語の基礎は高校受験につながっている

中学3年間の英語において、最も重要なのは「中1・中2の基礎」であり、これが受験の合否を分けます。
- 入試問題の大部分は「中1・中2」の基礎の組み合わせで解ける
- 基礎さえあれば、冬からの過去問対策でも点数は一気に伸びる
- 「早く過去問を」と焦るより、今の基礎を完璧にするのが近道
中1・中2の内容が受験英語の土台になる理由
実際の入試では:
- 基本文法を2〜3個組み合わせた応用問題
- 中1〜中2の語彙が中心の長文読解
- 基本の型を崩さずに書くシンプルな英作文
高校入試に出題される問題の大部分は、中学1年生・2年生で習う内容で構成されています。
一般的な傾向として、「受験生の夏休み以降に伸び悩む生徒の多くは、中1・中2の基礎に抜けがある」ことが分かっています。
※高校入試に出題される問題の土台となる基礎的な語彙や文法(全体の要素の多く)は、中学1年生・2年生で習う内容で構成されているため、中3の応用問題(関係代名詞など)を解くためにも中1・中2の抜けをなくすことが不可欠である。

基礎が固まってから受験対策を始めれば十分な理由
「早く過去問を解かなければ」と焦る必要はありません。
基礎が整っていれば、冬からの過去問演習だけでも一気に点数は伸びます。
保護者相談の現場では、「基礎がないまま過去問を解くのは、地図を持たずに砂漠を歩くようなもの」と伝えています。
まずは「今の自分に必要なレベル」を完璧にしましょう。
保護者ができる英語サポートの考え方

保護者に求められる役割は、英語を「教えること」ではなく、学習を「整理してあげること」です。
| やらなくていいこと | やったほうがいいこと |
|---|---|
| 英語の内容を直接教える | 勉強の「順番」を一緒に整理する |
| 感情的に叱る・焦らせる | 小さな「一歩」ができたか確認する |
| 他の子の成績と比較する | 「どこから戻るか」を一緒に決める |
保護者の不安を整理したい方はこちらも参考になります。
親が英語を教えようとしなくていい理由
親が先生になろうとすると、どうしても感情的になったり、親子喧嘩に発展したりしがちです。
編集部がこれまで多く見てきたケースでは、「教えることは外注(塾や教材)し、親は褒め役に徹する家庭」ほど、子どもの学習意欲は維持されます。

勉強の「順番」を一緒に整理する関わり方
傾向として気にされやすいポイントは、「やるべきことを細分化し、最初の一歩を小さくしてあげる」サポートです。
この記事の5ステップを参考に、「判断の手伝い」をしてあげてください。

子どもの不安を安心に変える声かけのポイント
「なんで分からないの?」という言葉は、英語への拒絶を深めるだけです。
ほめ方の研究でも示されている通り、「能力ではなく、取り組んだ過程や順番を守れたこと」を認めてあげることが大切です。
家庭学習で限界を感じた場合は、塾が必要かどうかを整理してみてください。
家庭学習だけで立て直すのが難しい場合は、学習管理や個別サポートをしてくれる塾を検討する家庭もあります。
中学生に合うオンライン塾は、こちらで比較しています。
【Q&A】中学生の英語勉強法でよくある質問

中学生の英語学習に関する、保護者の方やご本人から寄せられる「よくある悩み」をまとめました。
単語と文法のどちらを優先すべきか、今からでも間に合うのかといった切実な疑問に対し、27年以上の指導経験に基づいた「整理の視点」を分かりやすくお伝えします。
Q.英語の勉強は単語と文法、どちらから始めるべきですか?
一般的には、「どちらか一方」ではなく、その単元で必要な分をセットで整えるのが理想的です。
ただし、全く手がつかない状態なら、まずは「見て意味がわかる単語」を増やすことから始めると、学習の心理的ハードルが下がります。

Q.英語が全くできない中学生でも今から間に合いますか?
間に合うかどうかは、これからの「やり方」次第です。
全部を一度にやろうとせず、「抜けている基礎を一つずつ埋める」考え方を持てば、点数は必ず変化し始めます。
焦って難しいことに手を出すより、着実に基礎を固める方が結果的に早道となります。

Q.英語の勉強方法が分からないとき、最初に見直すべきことは何ですか?
まずは「今の勉強が、自分のレベルに合っているか」を見直しましょう。
教科書の単語が読めないのに問題集を解いていないか、文法が分からないのに長文を読んでいないか。
「順番が合っているか」を確認することが、現状を打破するきっかけになります。

Q.中学生の英語はノートや勉強アプリだけで成績は上がりますか?
道具だけで成績が上がるわけではありません。大切なのは、ノートやアプリを通じて「自分で思い出す練習」ができているかどうかです。
まとめ:【中学生】英語は何から始める?「5つの順番」で苦手を克服する勉強方法

英語の成績が思うように上がらないと、「自分には才能がないのでは」と不安になるかもしれません。
しかし、これまで見てきたように、英語の苦手克服において最も大切なのは、能力ではなく「勉強を進める順番」です。
まずは焦って難しい問題集に手を出すのをやめ、以下のポイントを意識して再スタートを切ってみてください。
- 「どこから分からなくなったか」を特定し、そこまで戻る勇気を持つ
- 単語・文法という「土台」を整えてから、読解や実戦に進む
- 保護者は「教える役」ではなく、順番を一緒に確認する「整理役」になる
英語は、一度「正しいルート」に乗ってしまえば、点数が安定しやすい教科でもあります。
今日からすべてを完璧にしようとする必要はありません。
まずはSTEP 1の「つまずき地点の確認」から、お子さんと一緒に始めてみませんか?
その一歩が、1年後の志望校合格や、テスト後の晴れやかな笑顔に必ずつながっています。
執筆者のプロフィール
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塾オンラインドットコム編集部は、教育業界や学習塾の専門家集団です。27年以上学習塾に携わった経験者、800以上の教室を調査したアナリスト、オンライン学習塾の運営経験者、ファイナンシャルプランナー、受験メンタルトレーナー、進路アドバイザーなど、多彩な専門家で構成されています。小学生・中学生・受験生・保護者の方々が抱える塾選びや勉強の悩みを解決するため、専門的な視点から役立つ情報を発信しています。
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