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中学校に入ってから「割合が分からない」「分数の計算でつまずく」というご相談は、実際の指導現場でも少なくありません。
中学入学前に、小学校算数をすべてやり直す必要はありません。
最優先で確認したいのは、分数・小数を含む計算と割合です。
答えが合っているかだけでなく、途中式を書けるか、式を作った理由を説明できるかまで確認しましょう。
基礎が安定していれば、中学数学の先取りを検討できます。
本記事では、次の順番で中学入学前の準備を進めます。
- 分数と割合を優先して確認する
- ノートの途中式から苦手を見つける
- 割合を3段階で復習する
- 四則混合計算10問を使って復習と先取りを判断する
記事のポイント
- 分数と割合を最優先で復習
- 途中式から苦手を見つける
- 割合は3段階でやり直す
- 先取りは10問を目安に判断
中学生になる前は分数と割合を最優先で復習する

小学校算数のどこから手をつければよいか迷っている場合は、すべての単元を均等に復習するのではなく、中学数学とのつながりが深い単元から確認しましょう。
すべての単元をやり直す必要はない
小6の冬や春休みになると、6年間の算数を最初からやり直そうとする家庭があります。
しかし、復習範囲を広げすぎると、苦手な単元へ十分な時間を使えないまま中学入学を迎えることがあります。
指導現場で勧めているのは、中学数学への影響が大きい単元から確認し、できなかった内容だけに戻る進め方です。
最初に確認したいのは、次の2つです。
- 分数・小数を含む四則計算
- 割合・百分率・歩合
この2つを確認したうえで、比・速さ・比例・図形にも苦手が見つかれば、必要な単元だけ追加で復習します。
何年分もの教材を最初から解かせるのではなく、優先度の高い単元から子どもの状態を確かめる方が、入学前の限られた時間を使いやすくなります。

分数と割合が中学数学につながる理由
小学校で学ぶ数の計算や数量の関係は、中学校数学の「数と式」「方程式」「比例・反比例」などへ段階的につながります。
文部科学省の小学校学習指導要領解説では、整数・小数・分数の計算や割合、伴って変わる二つの数量の関係などが、算数の重要な学習内容として位置づけられています。
中学校学習指導要領解説でも、小学校で学んだ数量関係を基に、数と式、方程式、比例・反比例の理解を深める流れが示されています。
分数の計算は、中学1年生で学ぶ正の数・負の数や文字と式、方程式の計算でも使います。
分数計算が不安定な状態で符号や文字が加わると、どこで間違えたのか分からなくなりやすいため、入学前に一度確認しておきたい単元です。
割合は、代金、値引き、濃度などを扱う方程式の文章題につながります。
「もとになる量」「比べられる量」「割合」の関係が曖昧なままだと、計算以前に、どのような式を作ればよいのか判断できません。
私が担当した生徒の中でも、正負の数のルールは理解できているのに、途中に分数が入ると手が止まるケースが目立ちました。
中学入学後に数学でつまずいた生徒の多くに、分数の四則計算や割合の理解不足が見られました。
これは全国調査による統計ではなく、私が指導した生徒の範囲で見られた傾向です。
すべての子どもに当てはまるわけではありませんが、復習の優先順位を決める材料にはなります。

最初に確認する優先単元一覧
どの単元から確認すればよいか、中学数学とのつながりと家庭で見るポイントを一覧にしました。
| 優先度 | 小学校算数の単元 | 中学校でつながる内容 | 家庭で確認すること | 復習が必要なサイン |
|---|---|---|---|---|
| 最優先 | 分数・小数の四則計算 | 正負の数、文字と式、方程式の計算 | 通分・約分を含む途中式を書けるか | 分母同士を足す、逆数を忘れる |
| 最優先 | 割合・百分率・歩合 | 方程式の文章題 | もとになる量を説明できるか | 公式へ数字を当てはめるだけ |
| 優先 | 比・速さ・単位量あたり | 比例・反比例、関数的な見方、理科の計算 | 式の意味を言葉や図で説明できるか | 「はじき」などへ当てはめるだけ |
| 優先 | 比例・反比例 | 中学の比例・反比例 | 表から二つの数量の関係を読み取れるか | 表の変化から式を作れない |
| 確認 | 図形の基本的な考え方 | 平面図形、空間図形 | 基本図形へ分けて考えられるか | 公式を覚えていても応用できない |
文部科学省の解説でも、小学校で学ぶ伴って変わる二つの数量の関係を基に、中学校で比例・反比例の理解を深めることが示されています。
最初からすべてを完璧にする必要はありません。
まずは表の上から、分数と割合の状態を確認し、苦手が見つかった単元へ戻りましょう。
中学入学前に確認する算数の優先単元

ここからは、各単元について、家庭で何を確認すればよいのかを具体的に解説します。
分数と小数の四則計算
分数と小数が混ざった四則計算では、最終的な答えだけを見ると、理解不足を見落とすことがあります。
確認したいのは、次の3点です。
- 必要な通分や約分ができているか
- 分数の割り算で逆数を使えているか
- 計算の途中を順序立てて書けているか
葛城健吾の指導現場では、答えが合っていても、途中式を省略して暗算に頼っている生徒がいました。
簡単な問題では正解できても、分数・小数・かっこが混ざるとミスが増えるケースがあります。
家庭では、答え合わせをした後に「途中の式も書いてみて」と声をかけてください。
同じ答えになっていても、手順を再現できなければ、理解が安定しているとはまだ判断できません。

割合・百分率・歩合
割合は、公式を覚えているかよりも、三つの量の関係を説明できるかで確認します。
割合に関係する三つの量は、次のとおりです。
- もとになる量
- 比べられる量
- 割合
最初に、百分率・歩合・小数を相互に変換できるか確認します。
- 1%=0.01
- 1割=0.1
- 50%=0.5
- 3割5分=0.35
「3割5分を小数にするといくつ?」「100%は小数で表すといくつ?」と聞いてみましょう。
次に、問題文の中でどちらが「もとになる量」なのかを説明してもらいます。
葛城健吾が割合の理解を確認するときに見ていたのは、次の3点です。
- 百分率・歩合・小数を変換できるか
- もとになる量を言葉や図で示せるか
- 割合と比べられる量から、もとになる量を求められるか
この3点のどこかで止まる場合は、後ほど紹介する3段階の復習法へ戻ります。

比・速さ・単位量あたり
比や速さは、公式に数字を入れるだけでも答えが出るため、理解不足に気づきにくい単元です。
「はじき」などの図を使って答えを出せても、道のり・速さ・時間の関係を説明できなければ、数字や条件が変わった問題で迷うことがあります。
家庭で確認したいのは、式を作った理由です。
「なぜ掛け算をしたの?」「この数字は何を表しているの?」と聞き、言葉や図で説明できるか確認します。
比・速さ・単位量あたりの考え方は、中学校の比例・反比例や理科の計算にも関わります。
答えを出すことだけでなく、数量の関係を説明できる状態を目指しましょう。

比例・反比例
比例・反比例では、グラフをきれいに描けるかだけでなく、二つの数量がどのように変わるのかを理解しているか確認します。
例えば、次の点を見ます。
- 一方が2倍になると、もう一方がどうなるか
- 表の数字から変化の決まりを見つけられるか
- 表から式を作れるか
- 比例定数が何を表しているか説明できるか
小学校算数で学ぶ数量の関係は、中学校で学ぶ比例・反比例の土台になります。
「式を覚えているか」だけでなく、表・式・数量の変化を結びつけられるかを見てください。

図形の基本的な考え方
図形の復習では、面積や体積の公式をすべて覚え直す必要はありません。
確認したいのは、複雑な図形を基本的な形に分けて考えられるかどうかです。
例えば、円柱の表面積は次のように考えます。
- 上下の円の面積
- 側面を開いた長方形の面積
つまり、構造は「底面積×2+側面積」です。
公式へ数字を当てはめる前に、「この形は、どんな形の組み合わせでできている?」と聞いてみてください。
長方形、三角形、円などへ分けて説明できれば、公式の暗記だけではなく、図形の構造にも目を向けられています。

中学入学前の算数チェックリスト
次の項目を親子で確認し、できなかった内容だけを復習してください。
- □ 分数の通分ができる
- □ 分数の割り算で逆数を使える
- □ 分数・小数が混ざった計算で途中式を書ける
- □ 百分率・歩合・小数を変換できる
- □ もとになる量を説明できる
- □ 式を作った理由を言葉や図で説明できる
- □ 比例の表から数量の関係を読み取れる
- □ 図形を基本の形に分けて考えられる
できなかった項目があれば、その単元から優先して復習しましょう。
特に分数計算と割合で止まった場合は、中学入学前に一度戻っておくと、その後の学習を進めやすくなります。
答えだけでは分からない苦手を途中式で見抜く

正解・不正解だけでは、子どもがどこで迷っているのか分からないことがあります。
ノートの途中式や説明の仕方から、よくあるつまずきを確認しましょう。
分数の通分や割り算の間違い
異なる分母の分数を足したり引いたりするときに、分母同士をそのまま足すミスがあります。
例えば、次のような間違いです。
1/3+1/2=2/5
分数では、分母をそろえてから分子を計算します。
このミスがある場合、通分の手順だけでなく、「同じ大きさの単位にそろえて計算する」という考え方が十分に理解できていない可能性があります。
分数の割り算では、割る数を逆数にする操作を忘れるミスもあります。
手順だけを覚えていると、少し時間が空いたときや、式が複雑になったときに操作を忘れやすくなります。
答えだけでは、どの段階で間違えたのか分かりません。
途中式を残しておけば、通分・約分・逆数のどこで止まったのか確認できます。

文章題で式の理由を説明できない
文章題が苦手な子には、問題文に出てくる数字を、とりあえず足したり掛けたりするケースがあります。
葛城健吾の指導現場でも、「なぜこの式にしたの?」と聞くと、答えに詰まる生徒がいました。
数字を組み合わせて偶然正解していても、数量の関係を理解できているとは限りません。
式を作った理由を説明できなければ、正解していても理解はまだ不安定です。
次のように聞いてみましょう。
- なぜこの数を掛けたの?
- どちらがもとになる量?
- この式を図にするとどうなる?
- 答えは元の数より大きくなる?小さくなる?
言葉や図で説明できない場合は、割合や比の基本的な関係へ戻ります。

図形を公式だけで解こうとする
図形の問題では、公式を覚えていても、少し形が変わると解けなくなることがあります。
これは、図形の構造を考えず、公式へ数字を当てはめることだけで解こうとしている状態です。
円柱の表面積であれば、「底面積×2+側面積」という構造を理解できているか確認します。
公式を言えるだけでなく、円柱を開いたときに円が2つと長方形になることを説明できるかがポイントです。
「この図形は、どんな形に分けられる?」と聞き、基本図形へ分けて考えられるかを見てください。

正解しても同じ解き方を再現できない
一度正解しただけでは、理解が定着したかどうか判断できません。
計算の勘や偶然によって答えが合うこともあります。
葛城健吾の指導では、正解した問題でも、時間を置いて数値を変えた類題を解かせていました。
同じ考え方を自力で再現できれば、その単元の理解が安定してきたと判断できます。
解き直しの直後だけでなく、翌日や数日後に同じ種類の問題を出してみましょう。
百分率や割合が苦手な小6の3段階復習法

割合が苦手な場合は、最初から公式を覚え直すのではなく、次の順番で復習します。
- 線分図・テープ図で数量の関係をつかむ
- 百分率・歩合・小数を変換する
- 基本問題から逆算問題へ進む
葛城健吾が割合を指導するときに行っていた3段階の復習方法です。
線分図で全体と比べる量を確認する
割合の復習は、計算式を作る前に、数量の関係を図で表すところから始めます。
線分図やテープ図を使い、もとになる量を全体の1、または100%として表します。
そのうえで、比べられる量が全体のどの位置にあるのか確認します。
いきなり公式へ数字を入れると、どの数が全体なのか分からないまま計算を進めてしまうことがあります。
最初は、正しい式を作ることより、全体と部分の関係を図にできるかを見てください。

百分率・歩合・小数を変換する
図で数量の関係を確認したら、百分率・歩合・小数の変換へ進みます。
- 1%=0.01
- 1割=0.1
- 50%=0.5
- 3割5分=0.35
紙に書かせるだけでなく、口頭でも確認できます。
「3割5分を小数にすると?」「0.2は何%?」など、表し方を変えながら質問してください。
変換に時間がかかる場合は、文章題へ進む前に、この練習を繰り返します。

基本問題から逆算問題へ進む
変換ができるようになったら、割合を求める基本問題へ進みます。
次に、比べられる量を求める問題、最後にもとになる量を求める逆算問題を解きます。
割合を求める問題は解けても、もとになる量を求める問題になると手が止まる子は少なくありません。
問題の種類を一つずつ進め、どの量を求めているのか説明できるか確認しましょう。

「く・も・わ」だけに頼らない
「く・も・わ」は、割合に関係する三つの量を整理する方法として使われています。
ただし、数字を入れる場所だけを覚えると、問題文の意味を考えずに計算することがあります。
葛城健吾が指導した生徒の中にも、どの数がもとになる量か説明できないまま、公式の配置だけで解こうとするケースがありました。
公式を使う前に、次の点を確認してください。
- 全体に当たる数はどれか
- 比べている数はどれか
- 求めたいものは何か
- 答えは1より大きくなるのか、小さくなるのか

割合の求め方を詳しく確認したい場合は、関連記事「小学生の割合を分かりやすくまとめた記事」で解説しています。
算数の復習と数学先取りの判断基準

中学数学を先取りするかどうかは、計算問題の正答数だけでは決めません。
葛城健吾は、分数・小数を含む四則混合計算10問を使い、正答率、計算中の様子、途中式などを合わせて確認していました。
四則混合計算10問で確認する
小学5・6年生程度の四則混合計算を10問用意します。
問題には、次の内容を含めます。
- 異分母分数の足し算・引き算
- 分数の掛け算・割り算
- 小数の掛け算・割り算
- 分数と小数が混ざった計算
- かっこを含む計算
10問の内容や制限時間には、すべての子どもに共通する公式基準があるわけではありません。
正答数だけでなく、どこで手が止まったか、どのような途中式を書いたかを確認するための問題として使います。

正答率・速さ・途中式を見る
先取りを検討する際は、次の5項目を確認します。
| 確認項目 | 復習を優先したい状態 | 先取りを検討できる状態 |
|---|---|---|
| 正答率 | 10問中8問以下 | 10問中9問以上 |
| 計算中の様子 | 何度も手が止まる | 大きく迷わず進められる |
| 途中式 | 省略や手順の乱れが多い | 必要な式を順序立てて書ける |
| 割合の理解 | 公式への当てはめに頼る | 変換や図による説明ができる |
| 立式の説明 | 式を作った理由を説明できない | 自分の言葉や図で説明できる |
正答率90%以上は、葛城健吾が指導上で先取りを検討するときに用いていた一つの目安です。
全国共通の基準ではなく、90%以上なら必ず先取りしてよいという意味でもありません。
正答率が高くても、途中式を書けない、割合の関係を説明できない、何度も手が止まる場合は、先に該当する算数単元を復習します。
計算が不安定なら復習を優先する
四則計算が不安定な状態で正負の数や文字と式へ進むと、分数計算と符号の扱いが重なります。
その結果、どのルールで間違えたのか分からなくなることがあります。
葛城健吾の指導経験では、焦って先取りを進めるより、分数・小数を含む計算の途中式を安定させてから進んだ方が、学習を続けやすいケースが見られました。
次の状態なら、先取りより復習を優先します。
- 分数や小数の計算ミスが続く
- 途中式をほとんど書かない
- 割合の三つの量を説明できない
- 問題を前にすると長く手が止まる
- 解き直しで答えを書き写して終わる

基礎が安定したら先取りを検討する
次の状態がそろってきたら、中学数学の先取りを検討できます。
- 四則混合計算を大きく迷わず解ける
- 必要な途中式を書ける
- 割合・百分率・歩合を変換できる
- 式を作った理由を説明できる
- 新しい内容へ取り組む意欲がある
これは先取りを始めなければならないという意味ではありません。
小学校算数の復習を続けるか、中学数学へ進むかを考えるときの判断材料です。
中学入学前の復習で保護者が確認すること

家庭で算数を確認するときは、答えや速さだけでなく、子どもがどのように考えたのかを見てください。
「どうやって式を作ったの」と聞く
子どもが問題を解いたら、「どうやってこの式を作ったの?」と聞きます。
すぐに答えられなかったからといって、理解していないと決めつける必要はありません。
確認したいのは、自分の言葉や図を使って、考えた道筋を説明しようとできるかどうかです。
「なんとなく」「数字があったから掛けた」と答える場合は、数量の関係へ戻って確認します。

「図で描くとどうなる」と聞く
割合や文章題では、「図で描くとどうなる?」という質問も使えます。
線分図やテープ図にできれば、もとになる量と比べられる量の関係を目で確認できます。
図を描けない場合は、いきなり式を教えるのではなく、全体に当たる数を一緒に探してください。
答えや速さだけを責めない
葛城健吾が保護者から相談を受ける中では、次のような声かけが見られました。
- なんでこんなのも解けないの?
- 早く解きなさい
- 公式を覚えなさい
答えや速さだけを求められると、子どもが途中式を書かず、答えだけを出そうとすることがあります。
代わりに、考え方を確認する質問へ変えましょう。
- どうやってこの式を作ったの?
- 図で描くとどうなる?
- どの数がもとになる量?
- どこまでは分かった?
- 別の数字でも同じように解ける?
間違いを責めるのではなく、どこで迷ったのかを一緒に探すことが大切です。

分厚いドリルを何冊も与えない
不安から、複数のドリルをまとめて用意する家庭もあります。
しかし、教材が増えると、どれも途中で終わり、苦手単元の解き直しができないことがあります。
中学入学前の復習では、子どもの苦手を確認できる1冊に絞りましょう。
選ぶときは、次の点を確認してください。
- 分数・小数・割合の問題が入っている
- 途中式を書き込める余白がある
- 基本問題から始められる
- 解説を子どもが読める
- 量が多すぎない
苦手な計算単元に絞って一冊を繰り返し解かせる際は、「小学生の計算力を高めるおすすめ計算ドリルと活用法」からお子さまのレベルに合う教材を選んでみてください。
家庭だけでは苦手な単元を見つけにくい場合は、オンライン個別指導を利用する方法もあります。
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中学入学までに復習範囲を絞る進め方

実際の復習は、次の4段階で進めます。
- 計算と割合の確認問題を解く
- 間違えた単元だけ基本へ戻る
- 途中式を含めて解き直す
- 時間を置いて類題を解く
最初に計算と割合の問題を解く
復習を始める前に、分数・小数の計算と割合の問題を数問ずつ解かせます。
最初から小学校6年間の総復習を始めるのではなく、どこで止まるのかを確認するためです。
見るのは正答数だけではありません。
- どこで手が止まるか
- 途中式を書いているか
- 問題文の意味を説明できるか
- 同じミスを繰り返していないか
この確認で、復習する範囲を絞ります。

間違えた単元だけ基本へ戻る
分数の割り算だけが不安定なら、その単元だけ教科書やドリルの基本問題へ戻ります。
できている単元まで最初からやり直す必要はありません。
ただし、複数の単元で手が止まる場合は、分数・割合だけに限定せず、必要な単元へ戻りましょう。

解き直しは途中式まで確認する
間違えた問題の答えを赤ペンで書き写すだけでは、解き直しにはなりません。
解説を読んだ後は、答えを隠し、何も見ずに最初から解き直します。
確認したいのは、次の点です。
- 途中式を自分で書けるか
- なぜその式になるか説明できるか
- 同じ間違いを繰り返していないか
答えではなく、解き方を再現できるかを見てください。

同じ種類の問題で定着を確かめる
解き直した直後に正解できても、手順を覚えているだけの場合があります。
翌日や数日後に、数字を変えた同じ種類の問題を出しましょう。
時間を置いても自力で解ければ、その単元の理解は安定してきたと判断できます。
再び同じところで間違えた場合は、もう一度基本へ戻ります。
【Q&A】中学入学前の算数でよくある質問

中学入学前の算数の復習や準備について、保護者の方からよくいただく疑問にQ&A形式でお答えします。
Q.百分率が苦手でも春休みに間に合いますか
今の段階で苦手に気づけたのであれば、春休みからでも優先単元に絞って復習できます。
ただし、短期間ですべての算数を完璧にしようとする必要はありません。
割合が苦手な場合は、次の順番で進めます。
- 線分図やテープ図で数量の関係を確認する
- 百分率・歩合・小数を変換する
- 基本問題と逆算問題を解く
- 時間を置いて類題を解く
どの段階で止まっているかを見つけ、その部分へ時間を使ってください。

Q.算数ドリルは何冊用意すればよいですか
基本的には、苦手単元を復習できる1冊から始めます。
冊数よりも、次の点が重要です。
- 子どもの苦手な単元が入っている
- 基本問題から取り組める
- 途中式を書ける
- 解説を読んで解き直せる
- 最後まで取り組める量である
1冊をすべて解くことより、間違えた問題を自力で解き直せる状態にすることを優先しましょう。

Q.中学受験をしない小6も復習は必要ですか
中学受験をしない場合でも、中学数学の土台を確認するために、小学校算数の復習は役立ちます。
特に確認したいのは、分数・小数の計算と割合です。
ただし、すべての子どもが同じ範囲をやり直す必要はありません。
確認問題を解き、できなかった単元だけ復習しましょう。

Q.先取りを始めた後に苦手が見つかったらどうしますか
先取りをすべて中断する必要はありません。
例えば、正負の数を学んでいる途中で分数の通分ミスが見つかった場合は、該当する分数計算へ戻ります。
確認する内容を絞り、基礎問題と類題を解いた後に、先取り学習へ戻りましょう。
先取りと復習を同時に進めることもできますが、分数や小数の計算で頻繁に手が止まる場合は、いったん復習の比重を高めます。
まとめ:中学生になる前にやっておくこと算数|復習優先単元と先取りの判断基準

記事の重要ポイント
中学入学前に、小学校算数のすべてを最初からやり直す必要はありません。
最初に確認したいのは、分数・小数を含む四則計算と割合です。
答えが合っているかだけでなく、次の点を見てください。
- 必要な途中式を書けるか
- 式を作った理由を説明できるか
- 図で数量の関係を表せるか
- 時間を置いても同じ解き方を再現できるか
割合が苦手な場合は、「図で理解する→数値を変換する→逆算問題へ進む」の3段階で復習します。
迷ったときの判断基準と次の行動
最初に、分数・小数を含む四則混合計算10問と、割合の基本問題を用意しましょう。
正答率だけでなく、計算中の様子、途中式、割合の理解、式の説明まで確認します。
正答率90%以上は、葛城健吾が先取りを検討するときに用いていた一つの目安です。
正答率が高くても、途中式や説明が不安定なら、該当する算数単元を復習します。
基礎が安定し、新しい内容へ取り組む意欲もある場合は、中学数学の先取りを検討してください。
執筆者プロフィール

※この記事は、算数・数学・理科の指導経験が豊富な葛城健吾が執筆しています。学習塾での指導経験をもとに、教育現場の知見を記事に反映しています。
葛城健吾は、学習塾で小学生・中学生を対象に、算数・数学・理科を指導してきました。基礎から応用まで「なぜそうなるのか」を大切にした指導を得意としています。
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