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福岡県の内申点は、中学3年生(第3学年)の9教科の評定(各1〜5)を合計した点数で、満点は45点です。
中学1・2年の評定は、この合計には入りません。
この記事では、令和9年度(2027年度)入試に対応した福岡県立高等学校入学者選抜要項にもとづいて、計算方法、中1・2年の成績の扱い、合否判定との関係を整理します。
評定を入れるだけで合計が出る自動計算ツールも載せました。
時間がなくて焦っている人も、ここで自分の数字を出してから読み進めてください。
記事のポイント
- 中3の9教科を入力して内申点を自動計算
- 内申点は45点満点!中1・中2は合計しない
- 保健体育が1.5倍になる高校もわかる
- 内申点が足りないときの確認方法がわかる
福岡県の内申点を自動計算|中3の9教科の評定を入れて最大45点で求める

まずは自分の内申点を計算してみましょう。
9教科の評定を入力できる自動計算ツールと、オール3・4・5の早見表を用意しました。
福岡県の内申点の計算方法は中3の9教科の評定合計で最大45点
内申点とは、調査書の「各教科の学習の記録」にある第3学年の評定を合計した点数のことです。
要項は「第3学年における各教科の評定の数値の合計」で序列を定めると書いており、「内申点」は一般に使われている呼び名です。
計算の式は次のとおりです。
9教科 × 5段階(評定1〜5)= 最大45点
対象の9教科は、国語・社会・数学・理科・音楽・美術・保健体育・技術家庭・外国語(英語)です。
音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科も、国語などの5教科と同じ1〜5で数え、重みに差はありません。
例外は、保健体育を1.5倍にする5校のコースで、後の章で説明します。
要項に「45点」という数字そのものは書かれていません。
9教科の評定がそれぞれ最大5のため、合計の最大が45点になる、という計算です。
9教科の評定を入力して福岡県の内申点を自動計算するツール
下の計算ツールに、中学3年生の9教科の評定(1〜5)を入力してください。
9教科すべてを入力すると、45点満点の基本の内申点が自動表示されます。
入力していない教科がある場合は、合計を表示しません。
入力をやり直すときは、初期化のボタンで消せます。
このツールが計算するのは、9教科×5段階で最大45点になる基本の内申点です。
使える人と、別の確認が必要な人を先に整理します。
- 使える人:令和9年度(2027年度)入試で福岡県立高校を受ける中学3年生と、その保護者
- 別の確認が必要な人(私立):私立高校はこの要項の対象外のため、各校の募集要項で確認します
- 別の確認が必要な人(他県):ほかの都道府県の公立高校には、その県の制度があります
- 別計算になる人:保健体育を1.5倍にする5校のコースを受ける場合
保健体育を1.5倍にするコースの計算は、このツールの合計とは別になります。
中学2年生が今の評定を入れた場合の数字は、確定した内申点ではなく、現時点の確認用です。
最終的な内申点は、在籍校が作成する調査書の記載で決まります。
福岡県の内申点を自動計算
2027年度入試対応中学3年生の9教科の評定を入力すると、 45点満点の内申点を自動計算できます。
通知表の5段階評定(1〜5)を選択します。
0 / 9教科 入力済み
- 中学3年生の9教科の評定を合計します。
- 中学1・2年生の評定は含めません。
- 9教科すべてを入力すると結果を表示します。
- 保健体育を1.5倍する指定コースの加重評価は含みません。
- このツールで高校の合否は判定できません。
オール3・4・5の内申点を比べる早見表
評定が9教科そろっている場合の合計は、1教科の評定に9を掛けると出ます。
主なパターンは次のとおりです。
| 評定のパターン | 計算式 | 内申点 |
|---|---|---|
| オール3 | 3 × 9教科 | 27点 |
| オール4 | 4 × 9教科 | 36点 |
| オール5 | 5 × 9教科 | 45点(満点) |
| 混在の例:評定4が5教科・評定3が4教科 | 4 × 5 + 3 × 4 | 32点 |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
評定がそろっていない場合は、混在の例のように教科ごとに足します。
保健体育を1.5倍にするコースを除けば、1教科の評定が1上がるたびに、合計は1点増えます。
例えばオール3から実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)だけが4に上がると、合計は27点+4点で31点です。
表のどの行も、計算に使うのは第3学年の評定だけです。
この表の27点・36点は、志望校に届くかどうかの基準ではなく、計算結果の読み方の見本です。
目安との比べ方は、後の章で説明します。
この記事の根拠:令和9年度福岡県立高校入学者選抜要項
この記事の制度の説明は、福岡県教育委員会の「令和9年度福岡県立高等学校入学者選抜要項」にもとづいています。
福岡県のウェブサイトの掲載ページには「2026年10月16日更新」と表示されています。
ページに公表日の記載はないため、この記事では「更新」と書きます。
公式の掲載ページは、福岡県教育委員会|令和9年度福岡県立高等学校入学者選抜要項です。
調査書の序列とA群・B群の説明は要項9ページ、加重の説明は10ページに載っています。
私は、入試制度を解説するときは、福岡県教育委員会の入学者選抜要項を基本資料とし、対象年度を示して書いています。
過年度の制度の説明とは混ぜません。
要項では学力検査の期日が令和9年3月9日(火)と定められており、この記事の「2027年度入試」はその入試を指します。
要項は更新されることがあるため、出願の前に、上のページで最新の版かを見直してください。
計算に入る成績と調査書に載る記録の違い|中1・中2の成績の扱い

計算に入るのは中3の評定だけで、中1・2の記録も調査書には載ります。
この2つは別の話です。「3年間の成績が影響する」と「中3だけが対象」という2つの説明の違いも、この章で整理します。
中1・中2の評定は福岡県の内申点の合計には入らない
中1・中2の成績はどのくらい反映されるのか、という疑問があります。
計算の面での答えは単純で、中学1・2年の評定は、福岡県の内申点の合計に入りません。
要項が序列を定める数字として示しているのは、調査書の「各教科の学習の記録」の第3学年の評定の合計です。
1・2年の評定を足した数字は、福岡県の内申点ではありません。
3年分を足して出した数字は、志望校の目安と比べるときに大きくずれます。
合計が45点を超えた場合は、足し方を見直してください。
私は、内申点の計算方法と、調査書が合否判定でどう扱われるかを、別の話として説明することを大切にしています。
都道府県による対象学年や学期の違いを確認したい場合は、高校受験の内申点はいつの成績?中1〜中3・何学期まで?で整理しています。
中1・2の記録は調査書に載る|評定の使われ方は要項に記載なし
内申点の合計に入らなくても、中1・2の記録は調査書に載ります。
調査書(様式5)には、第1学年から第3学年までの学習の記録の欄があります。
評定のほかに、出欠の記録なども載ります。
評定以外の記載事項がどう見られるかは、合否の判定方法の章で、要項の記載にそって説明します。
1・2年の評定が選考でどう扱われるかは、要項に書かれていません。
要項が示している範囲は、次の2点です。
- 第3学年の評定の合計:調査書の序列を定める数字
- 評定の数値以外の記載事項:A群で入学予定者とならなかった人とB群の人を選ぶときに重視される
この2点にとどまるため、「1・2年は影響しない」「一定の割合で加わる」のどちらの言い切りも、要項からは確認できません。
私なら、1・2年の評定は変えられない記録として受け止め、時間は中3の評定を整える方に使います。
想定例:中1が27点・中2が30点でも足さない
これは説明用の想定例です。実際の相談や、実在する生徒のデータではありません。
例えば、次のような場合を考えます。
- 中1の評定の合計:27点(オール3に相当)
- 中2の評定の合計:30点
- 中3の評定の合計:36点(オール4に相当)
3年分を足した93点を内申点とするのは誤りです。
福岡県の内申点は、中3の36点(45点満点)です。
この例では、中1・2の合計が高くても低くても、内申点の36点は変わりません。
1・2年の数字は、内申点の計算に入らないためです。
1・2年の合計まで足したくなる場面としては、ほかの都道府県の制度と混ざる場合や、「3年間の成績が見られる」という説明を計算の話として受け取る場合が考えられます。
計算に入る成績と、調査書に載る記録は、別のものとして扱います。
計算に入る成績と調査書に載る記録の違いを比較する表
「3年間の成績が影響する」という説明と、「中3だけが対象」という説明は、一見すると食い違います。
指している範囲が違うためで、前者は調査書という書類全体に何が載るかの話、後者は内申点という点数を何で計算するかの話です。
対象と用途で整理すると、次のとおりです。
| 記録の種類 | 内申点の合計に入るか | 要項での扱い |
|---|---|---|
| 第3学年の9教科の評定 | 入る(最大45点) | 調査書の序列を定める数字 |
| 第1・2学年の評定 | 入らない | 調査書に載る。選考での具体的な使い方は記載なし |
| 第3学年の評定の数値以外の記載事項 | 入らない | A群で入学予定者とならなかった人と B群の人の選考で重視される |
| 出欠の記録 | 入らない | 修学上はなはだしい支障のない限り、 等差をつける資料としない |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
表のとおり、内申点の計算対象と調査書に記載される内容は異なります。
中1・中2の評定が選考で具体的にどう扱われるかは、要項に明記されていません。
計算前の取り違えチェックと、特定教科の加重がある学校の注意点

計算前に見る点は、学年・教科数・評定の範囲の3つです。
保健体育を1.5倍にするのは5校のコースだけで、数学・理科・英語の加重は学力検査の得点にかかる別の仕組みです。
対象学年・教科数・評定の取り違えを防ぐ計算前チェックリスト
評定を入力する前に、次の4点が合っているかを見てください。
実技4教科を入れ忘れる、中2の評定を混ぜる、といった取り違えは、計算式が単純なだけに気づきにくい点です。
内申点は、数字を出す前の取り違えで大きくずれることがあります。
| 確認項目 | チェックする内容 |
|---|---|
| 学年 | 第3学年(中3)の評定だけを使う |
| 教科数 | 9教科すべて。音楽・美術・保健体育・ 技術家庭の4教科も含める |
| 評定の範囲 | 各教科とも1〜5の整数 |
| 受験するコース | 保健体育を1.5倍にする指定5校の コースに該当するか確認する |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
通知表の評定を入れて試算する場合も、最終的な内申点は、在籍校が作成する調査書の記載で決まります。
試算の数字は確認用として扱い、調査書の評定とのずれは在籍校の先生に聞いてください。
4点のうち1つでも当てはまらない場合は、入力した数字ではなく、前提を直してから計算し直します。
保護者が代わりに入力するときも、同じ4点を見ます。
入力後に見直したい起こりやすい計算ミス
ここで挙げるのは、実際にあった失敗談ではなく、起こりやすい取り違えの類型です。
ツールや電卓で出した数字が、次の表に当てはまる場合は、入力を見直します。
| 計算結果・入力内容 | 見直すポイント |
|---|---|
| 通常の計算で45点を超えた | 中1・中2の評定まで足していないか。 ただし、指定コースの加重後は 45点を超える場合がある |
| 25点前後になった | 9教科すべてを入力したか。 主要5教科だけでは最大25点。 9教科合計が25点でも誤りとは限らない |
| 9点未満になった | 評定の入力漏れや教科の抜けがないか。 9教科すべて評定1でも合計は9点 |
| 保健体育を1.5倍にした | 志望先が加重評価の対象となる 指定5校のコースか確認する |
| 学力検査の点数を足した | 内申点と学力検査の点数は合算しない。 それぞれ別に順位を定める |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
数字が合わないときは、学年と教科数から見直すのが近道です。
計算結果が合わない場合は、入力漏れや対象学年・教科数の取り違え、加重評価の有無などを順番に確認してください。
検算は、合計が取りうる範囲に収まっているかで行えます。
9教科すべてが1なら9点、すべてが5なら45点で、この範囲を外れた数字は入力ミスです。
保健体育を1.5倍にするコースの場合の上限は47.5点です。
最終的な内申点は調査書の記載で決まるため、ずれが残る場合は在籍校の先生に聞いてください。
調査書で保健体育を1.5倍にする北九州・早良など5校のコース
調査書の評定に加重があるのは、要項では保健体育だけです。
対象は、要項10ページの表にある、次の5校の学科・コースです。
| 学校名 | 実施学科・コース | 加重教科 |
|---|---|---|
| 北九州高等学校 | 普通科体育コース | 保健体育 |
| 早良高等学校 | 普通科スポーツコミュニケーションコース | 保健体育 |
| 三井高等学校 | 普通科スポーツ健康コース | 保健体育 |
| 三潴高等学校 | 普通科スポーツ文化コース | 保健体育 |
| 直方高等学校 | 普通科スポーツ科学コース | 保健体育 |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
この5校のコースを受ける場合、保健体育の評定は1.5倍で数えられます。
保健体育が5なら7.5点分となり、ほかの8教科が等倍のまま、満点は47.5点という計算です。
保健体育が4なら6点分、3なら4.5点分です。
表の学科・コース以外には、この加重はかかりません。
同じ学校でも、表にない学科・コースを受ける場合は、基本の45点満点の計算になります。
志望校の学科・コースが表に載っているかは、要項の表で見てください。
学力検査で数学・理科・英語を加重する学校との違いを比較
数学・理科や英語を1.5倍にする学校もありますが、これは調査書の評定ではなく、学力検査の得点にかかる別の仕組みです。
内申点の計算には影響しません。
内申点の説明の中で「数学・理科を1.5倍」といった言葉に出会ったときは、評定の話なのか、学力検査の得点の話なのかを見分けてください。
| 比較項目 | 調査書の加重評価 | 学力検査の加重配点 |
|---|---|---|
| 加重の対象 | 中3の教科の評定 | 学力検査の得点 |
| 対象教科 | 保健体育 | 数学・理科、または 外国語(英語) |
| 加重倍率 | 1.5倍 | 1.5倍 |
| 基本の内申点への影響 | 対象コースでは 加重後の評定合計が変わる | 変わらない (通常の45点満点のまま) |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
学力検査の加重の対象は、要項10ページの表では、次の学校・学科・コースです。
| 加重教科 | 学校名 | 対象学科・コース |
|---|---|---|
| 数学・理科 | 城南高等学校 | 普通科理数コース |
| 香住丘高等学校 | 普通科数理コミュニケーションコース | |
| 八幡高等学校 | 理数科 | |
| 新宮高等学校 | 理数科 | |
| 筑紫丘高等学校 | 理数科 | |
| 明善高等学校 | 理数科 | |
| 嘉穂高等学校 | 理数科 | |
| 鞍手高等学校 | 理数科 | |
| 外国語(英語) | 玄界高等学校 | 普通科国際文化コース |
| 香住丘高等学校 | 英語科 | |
| 北筑高等学校 | 英語科 | |
| 久留米高等学校 | 英語科 |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
志望校が上の表に入る場合でも、内申点の計算はこの記事の基本どおりです。
加重の有無で変わるのは、学力検査の得点の数え方です。
要項は、これらの学校・学科・コースでは、対象教科の学力検査の得点を1.5倍するものと定めています。
調査書の加重と学力検査の加重の両方に当たる学科・コースは、要項の表には見当たりません。
合否は内申点だけで決まらない|調査書と学力検査の判定方法

合否は、調査書の序列と学力検査の序列を別々に作る方式で判定されます。
内申点と学力検査の点数を足した合計点で決める方式は、要項に書かれていません。
この章では、要項の選抜方法の記載にそって、判定の流れを説明します。
調査書の序列と学力検査の序列を別々に作る要項の判定方法
要項9ページの「選抜の方法」は、調査書と学力検査の序列を別々に作ると定めています。
序列とは、受検者を並べた順位のことです。
調査書は第3学年の評定の合計で、学力検査は総点で、それぞれ順位を作ります。
流れは次のとおりです。
- 調査書の第3学年の評定の合計で、序列を作る
- 学力検査の総点で、序列を作る
- 2つの序列がともに、校長が定める一定数(入学定員以内)に入っている人をA群、それ以外の人をB群とする
「内申点と学力検査の総合点で決まる」と説明する解説もありますが、要項に、点数を足して順位をつけるとは書かれていません。
内申点の45点と学力検査の300点は、別々の序列を作るために使われます。
1つの合計点の中で混ぜられることはありません。
序列は2本あるため、内申点の位置と学力検査の位置は、それぞれ別に見ることになります。
A群・B群の選考の流れと評定以外の記載事項の重視
A群とB群で、選考の進み方が変わります。
A群に入るには、調査書の序列と学力検査の序列の両方が、校長が定める一定数に入っている必要があります。
片方だけが上位でも、A群にはなりません。要項の記載は次のとおりです。
| 選考の区分 | 選考方法・確認する内容 |
|---|---|
| A群 | 調査書その他の資料に特に支障がなければ、 入学予定者とする |
| A群で入学予定者とならなかった人・B群の人 | 中3の評定の数値以外の記載事項を重視しながら、 調査書の序列、学力検査の序列、 その他の資料も精査して総合的に選考し、 入学予定者と併せて合否を決定する |
| 高校ごとの特色 | 各高校が学校の特色などに応じて、 調査書の記載事項のうち 特に重視する部分を定めて選考する |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
要項はA群の範囲を「校長が定める一定数(入学定員以内)」としており、具体的な割合や人数枠は書かれていません。
割合を挙げる解説もありますが、要項に根拠はありません。
B群は、合否がすでに決まった群ではなく、総合的な選考の対象になる群です。
B群の人も、評定の数値以外の記載事項や学力検査の結果を含めた選考で合否が決まります。
学力検査は5教科各60点|内申点と足し算して決めない
学力検査は、国語・数学・社会・理科・外国語(英語)の5教科で、各教科の配点は60点です。
5教科の合計は300点満点です。英語にはリスニングテストが含まれます。
内申点の45点と、学力検査の300点を足した345点満点という数字は、要項に出てきません。45点と300点は、それぞれ別の序列を作る材料です。
加重のある学校・コースでは、対象教科の得点を1.5倍して数えるため、満点は300点より大きくなります。
学力検査の序列を作るための数え方で、内申点とは足されません。
内申点と学力検査の点数を足し合わせた数字で自分の位置を計算しても、要項の選考の方式とは合いません。
内申点が志望校の目安に届かないときに確認する順序

内申点が目安に届かないときは、計算・入試制度・現在の学力の順に確認します。
私は、内申点の数字だけで志望校への合否を判断しません。この章は、その考え方の整理です。
内申点が低くても、内申点だけで志望校を諦めない理由
内申点が志望校の目安に届かないと、そこで受験を諦めたくなる人がいます。
目安との差が数点でも、気持ちは大きく揺れます。
この記事では、内申点の差から合格の見込みを示すことはしません。
要項の仕組みを見ると、内申点だけで結論を出せない理由があります。
判定の仕組みは、前の章で説明したとおりです。
ここでは、目安に届かない人が見落としやすい点を取り出します。
- 序列は2本ある:調査書の序列に加えて、学力検査の総点の序列も作られる
- B群にも選考がある:評定の数値以外の記載事項を重視しながら、総合的に選考して合否を決める
- 特別試験の活用:「個性重視の特別試験」を実施する高校では、総合的な選考にその結果を使う
私は、内申点が目安に届かない場合でも、内申点の数字だけで合否を判断しません。
内申点は調査書の序列の材料の1つで、合否の判定には、学力検査の序列や、評定以外の記載事項も使われます。
判断に必要なのは、志望校の入試の仕組みと、現在の学力です。
計算・入試制度・現在の学力の順に確認する判断の手順
数字が目安に届かないときは、気持ちが先に動きます。
焦っているときほど、確認する順序を決めておくと、見る場所の抜けを防げます。
目安との差を気にして先に志望校を変えるのではなく、数字の根拠を1つずつ見ていく進め方です。
次の3段階です。
| 手順 | 確認すること | 具体的な確認内容 |
|---|---|---|
| STEP 1 | 内申点を正しく計算する | 中3の9教科の評定(各1〜5)を合計する。 通常は45点満点。 加重評価の対象コースでは、 保健体育の評定を1.5倍して計算する。 |
| STEP 2 | 志望校の入試制度を確認する | 令和9年度の入学者選抜要項を確認する。 志望する学科・コースが加重評価・ 加重配点の対象か、 個性重視の特別試験を実施するかを調べる。 |
| STEP 3 | 現在の学力を確認する | 模擬試験や実力テストの結果を確認する。 県立高校の学力検査は5教科・ 各60点の計300点満点。 教科別の得意・苦手も把握する。 |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
この順序は、見込みを出すためのものではありません。
どの数字をどの順で見るかの整理です。
1つ目の段階で数字がずれていれば、2つ目以降の判断もずれます。
3つ目の段階で現在の学力が分かると、内申点と学力検査のどちらに時間を使うかを、自分の数字で考えられます。
保護者の方も、同じ順序で一緒に見直せます。
27点・30点などの目安を見るときの出典と対象年度
「内申点27点で行ける高校」「30点で行ける高校」といった目安は、要項には載っていません。
要項は、高校ごとの合格に必要な内申点を示していないためです。
目安として出回っている数字は、要項とは別の資料にもとづいています。
目安を見るときは、次の3点を見てください。
- 出典:どの機関や資料の数字か
- 対象年度:令和9年度(2027年度)入試に対応した数字か。過年度の数字ではないか
- 調査方法:どのような方法で集めた数字か
3点が書かれていない数字は、参考にとどめます。
私は、27点・30点といった数字だけで志望校への合否を判断しません。
数字は、確定した合否のラインではなく、一つの参考指標です。
年度が古い数字を令和9年度の入試にそのまま当てはめると、制度の違いや受検者の入れ替わりで、実際の状況とずれる場合があります。
自分の内申点を計算したあと、30点・36点などの数字をどう捉えればよいか迷った場合は、内申点どこから高い?30・32・36・40点の目安と志望校での見方で、点数の考え方を確認できます。
中2のうちに中3へ向けて整理しておきたい改善点の考え方
中学2年生は、過去の評定を変えられません。
福岡県の内申点は中3の評定だけで計算されます。
1・2年の評定が低かったことで、すでに手遅れだと感じる人もいるかもしれません。
要項の計算式から見る限り、中2のうちにできるのは、変えられるものと変えられないものを分けて、中3に向けて整理することです。
- 今の評定を書き出す:9教科の現在の評定を並べ、中3でどの教科に力を入れるかを決める材料にする
- 評定が低い教科の原因を探す:提出物、授業での取り組み、定期テストのどこに課題があるかを、教科ごとに見る
- 先生に聞く:その教科の評価がどのような点で決まるかを、担当の先生に聞く
整理したあとの数字から、合否の見込みは示せません。
ここで決めるのは、中3の限られた時間を、どの教科のどの行動に使うかです。
私は、中2の人には過去の成績だけで諦めず、中3に向けて改善できることを整理するのがよいと考えています。
中3に向けて苦手教科を見直したい場合は、自宅で学べる個別指導を検討する方法もあります。
内申点を上げるために中3で整えられること|行動チェックリスト

内申点を上げる方法は、多くの解説が扱っています。
この章では、評定の評価項目と、中3で取り組める行動を、要点に絞って示します。
計算の話から離れすぎないよう、短くまとめます。
評定に関わる評価項目と実技4教科の考え方を簡潔に整理
評定は、学習指導要領にもとづく3つの観点で評価されるのが一般的です。
知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度の3つで、定期テストだけでなく、提出物や授業での取り組みも評価の材料になります。
評定のつけ方の細部は学校ごとに異なるため、在籍校の先生に聞くのが確実です。
実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)も、合計に入る9教科の一部です。
評価の観点や提出物の扱いは教科ごとに違うため、実技教科も、主要5教科と同じように担当の先生に確認します。
評価の基準は、中3の早い時期に聞いておけば、行動の優先順位を決める材料になります。
中3で取り組める行動のチェックリスト|提出物・授業・テスト
中3で取り組める行動と確認事項を、次の4つに整理します。
評定がどの行動で決まるかは学校ごとに違うため、次の項目は、在籍校の評価基準に合わせて見直します。
- 提出物:期限内に出す。内容も教科の学習目標に沿っているかを見直す
- 授業:先生の指示にそって取り組み、発言やノートなど、学習態度が見える形を整える
- 定期テスト:間違えた問題を解き直し、理解の抜けを減らす
- 評価の基準:担当の先生に、評定の決め方を聞いておく
この4つで評定が上がると約束することはできません。
評定を整える作業を、行動に分けて並べたものです。
優先順位は、中2のうちに書き出した評定の低い教科から決めます。
1度に全部は変えられません。
すべてを一度に変えようとせず、まずは取り組みやすい行動から始めてみましょう。
行動を決めたあとは、定期テストごとに、教科別の評定の変化を見直します。
見直した結果は、次の学期の行動に反映します。
提出物や授業への取り組みなど、内申点を上げるための具体的な方法を知りたい場合は、中学生の内申点の上げ方|今からできる方法と本当に使える裏ワザで確認できます。
苦手教科の対策や定期テストに向けた勉強を、一人で進めるのが難しい場合は、オンライン個別指導も選択肢の一つです。
内申点対策
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【Q&A】福岡県の内申点の計算に関するよくある質問

本文で扱いきれなかった確認事項を、短く答えます。
要項で確認できた範囲と、確認できなかった範囲を分けて書いています。
詳しい説明が必要な項目は、本文の該当する章を参照してください。
Q. 内申点27点・30点で行ける高校はどこで確認できる?
A. 要項には、高校ごとの合格に必要な内申点は載っていません。
在籍中学校の先生と、志望校が公表している選抜に関する資料で確認します。
数字を見るときの出典・対象年度・調査方法の確認は、前の章(27点・30点などの目安を見るときの出典と対象年度)で説明しました。
Q. 2学期制の中学校では、いつの評定が内申点になりますか?
A. 要項は「第3学年における各教科の評定」と定めています。
2学期制の学校で、どの時点までの成績を評定に反映するかは、要項からは読み取れませんでした。
学校ごとに運用が異なる可能性があるため、在籍校の先生に確認してください。
この記事では、時期を断定しません。
Q. 私立高校の内申点は、県立高校と同じ計算になりますか?
A. 同じとは限りません。
この記事で説明した要項は、福岡県立高等学校の入学者選抜について定めたもので、私立高校の選抜は対象外です。
私立高校を受ける場合は、志望校の募集要項で、内申点の扱いを確認してください。
Q. 内申点が目安より5〜6点低いと、受験は難しいですか?
A. この記事では、点数の差から合否の見込みを示せません。
内申点の差だけで結論を出さず、確認の順序を踏む進め方をとります。
調査書の序列に加えて、学力検査の序列も作られる仕組みです。
計算・入試制度・現在の学力の順に確認する手順は、前の章で説明しました。
まとめ:福岡県の内申点の計算方法

要点は、内申点が中3の9教科・最大45点であること、合否が2本の序列で判定されること、目安の数字は出典と年度を見ること、の3つです。
迷ったときの基準と、次の行動も整理します。
記事の重要ポイント
この記事の内容は、令和9年度(2027年度)入試を対象に、福岡県立高等学校入学者選抜要項で確認した範囲です。
要項は更新されることがあるため、出願の前には、福岡県の掲載ページで最新の版かどうかを見直してください。
数字を出したあとに迷ったときの基準は、次の見出しで示します。
| 重要ポイント | 確認しておきたい内容 |
|---|---|
| 基本の計算 | 中3(第3学年)の9教科の評定 (各1〜5)を合計し、最大45点。 中1・中2の評定は合計に含めないが、 調査書には記載される。 |
| 制度上の例外と判定 | 指定5校のコースでは、調査書の 保健体育の評定を1.5倍する。 数学・理科・英語の加重配点は、 学力検査の得点に適用する別の仕組み。 調査書と学力検査の序列を別々に作り、 A群・B群の選考を行う。 |
| 確認先 | 高校ごとの合格に必要な内申点は、 入学者選抜要項に掲載されていない。 参考目安は出典・対象年度を確認し、 在籍中学校や志望校の公式情報で確かめる。 |
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
迷ったときの判断基準と次の行動
迷ったときの基準は、次の3つの問いです。
- 計算に入る成績か、調査書に載る記録か
- 内申点だけでなく、志望校の入試制度と現在の学力も見ているか
- 目安の数字は、出典と対象年度を確認できているか
次の行動は、この順序で進めます。
- 自分の中3の9教科の評定で、内申点を計算する
- 志望校の入試制度を、令和9年度の要項で確認する
- 現在の学力を確認する
- 中3に向けて整えられることを整理する
保護者の方は、お子さんの評定を一緒に入力し、計算に入る成績と調査書に載る記録を分けて話してみてください。
内申点の数字を一緒に確かめるだけで、調べる項目が決まります。
焦っているときほど、1つずつ順序を踏んでください。
執筆者プロフィール

※この記事は、進路アドバイザー検定(大学新聞社・進路アドバイザー検定委員会)を2021年11月に取得した編集員、朝倉美緒が執筆しています。高校受験や学校選び、内申点対策に関する知識をもとに、進路選びに役立つ情報を記事に反映しています。
朝倉美緒は、高校受験や学校選び、内申点対策について、生徒や保護者の進路相談に役立つ情報をわかりやすく整理・解説しています。
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