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中3の2学期になると、「1学期と2学期の高い方が使われるらしい」「受験前だから少し上げてもらえるのでは」といった話を耳にすることがあります。
元教室長として、夏休み明けから11月の三者面談前には、「1学期が3で2学期が4なら、入試の内申は4になりますか」「良い方が使われるんですよね」という相談を毎年受けてきました。
結論からいうと、1学期と2学期の高い方が自動的に使われるという全国共通のルールはありません。
大切なのは、ネットや友人から聞いた話だけで判断せず、自分の通知表の3観点と学校から示された評価基準を確認することです。
記事のポイント
- 高い方が使われるとは限らない
- 2学期の内申の付け方がわかる
- 上がる・下がる判断の見方がわかる
- 学校や先生に何を聞くかがわかる
中3二学期の内申はどう付く?まず結論

「高い方が使われるのか」「平均されるのか」という疑問から整理します。
高い方が自動的に使われるわけではない
「1学期と2学期を比べて、高い方の評定を2学期の成績にする」という全国共通のルールはありません。
文部科学省が示す学習評価の枠組みにも、「1学期と2学期の高い方を自動的に採用する」という決まりはありません。
ここで分けて考えたいのが、学校の通知表に付く評定と、高校入試の調査書で使われる評定は別の話だということです。
この記事では、中3の2学期に学校の評定がどう付けられるのかを中心に解説します。
高校入試で何年・何学期の評定を使うかは、都道府県や選抜方式によって異なります。
平均・合算・2学期だけとは一律に決まらない
「1学期と2学期を平均する」「2学期だけで決める」など、さまざまな話を聞くことがあります。
よくある3つの話を整理すると、次のようになります。
| よくある話 | 全国共通ルールか | 自分で確認すること |
|---|---|---|
| 高い方の評定が使われる | いいえ。全国共通ではない | 学校から示された評価方法を確認する |
| 1学期と2学期を平均する | 全国一律の決まりではない | 担任・教科担当や学校の説明資料で確認する |
| 2学期の通知表の評定だけで決まる | 学校の運用を確認する必要がある | 学校から示された評価基準を確認する |
つまり、「高い方」「平均」「2学期だけ」のどれか一つを全国共通の答えとして考えることはできません。
私が相談を受けたときも、噂のどれが正しいかを推測するのではなく、学校から示された評価方法を確認するよう案内していました。
文部科学省の3観点をもとに評定を決める
現在の中学校では、学習状況を次の3観点で評価します。
- 知識・技能
- 思考・判断・表現
- 主体的に学習に取り組む態度
文部科学省は、この3観点による観点別評価と、それらを総括して示す評定を位置づけています。
「主体的に学習に取り組む態度」については、粘り強く取り組む姿勢と、自ら学習を調整しようとする側面から評価する考え方が示されています。
実際にどのテストや課題、学習活動を評価材料とし、最終的な評定へどう総括するかは学校や教科によって異なります。
全国共通なのは3観点という大きな枠組みであり、具体的な評価方法まで全国一律ではありません。
そのため、2学期の評定を考えるときも、テストの点数だけを見るのではなく、3観点のどこに変化があるのかを見る必要があります。
▶文部科学省「児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」
1学期3・2学期4相当なら内申は4になる?

「1学期は3だったけれど、2学期は4に相当するくらい頑張った。では4になるのか」という疑問も多くあります。
答えは、1学期と2学期の数字だけでは判断できません。
通知表の数字だけでは評定を判断できない
「1学期が3、2学期が4なら平均3.5だから4」といった計算式が、全国共通で決められているわけではありません。
現場では、「定期テストの点数が上がれば、評定も自動的に上がる」と考えている生徒・保護者からの相談も多くありました。
評定はテストの点数だけで決まるものではありません。
3観点それぞれの学習状況をもとに評価されるため、「テストが上がったから4になるはず」と数字だけで予測することはできません。
3観点がどう変わったかを確認する
2学期に評定が上がる可能性を考えるなら、1学期の評定「3」という数字だけではなく、観点別評価にも目を向けます。
どの観点が十分に評価されていて、どこに改善の余地があるのかを見るという考え方です。
実際の指導でも、私は評定の数字だけを見るのではなく、通知表の3観点から不足している部分を確認するよう案内していました。
ただし、「Aが何個なら4」といった全国共通の固定ルールがあるわけではありません。
最終的な評定への総括方法は、学校から示された評価基準に沿って確認する必要があります。
元教室長が毎年受けた「高い方?」という相談
夏休み明けから11月の三者面談前には、
「1学期3、2学期4なら、入試の内申は4になりますか」
「1学期と2学期の良い方が使われるんですよね」
という相談を毎年受けていました。
知恵袋にある「高い方になるって本当?」という疑問は、決して珍しいものではありません。
こうした相談では、「友達がそう言っていた」「ネットに書いてあった」という情報だけではなく、学校が実際にどのように評価しているかを確認するよう伝えていました。
中3二学期の内申は上がる?下がる?

1学期から2学期にかけて、評定が上がることもあれば、下がることもあります。
元教室長として、どちらのケースも見てきました。
弱い観点を改善して評定が上がったケース
1学期から2学期に評定が上がった生徒の中には、通知表の観点別評価を見直し、弱かった観点を意識して改善したケースがありました。
ここで大切なのは、「3から4に上がった」という結果だけを見ることではありません。
考え方としては、
通知表を見る → 弱い観点を把握する → 改善できる部分を考える
という順番です。
どの観点をどこまで改善すれば評定が上がるかは、学校や教科によって異なります。
他の生徒の成功例を、そのまま自分に当てはめないようにしてください。
評価材料が下がり評定も下がったケース
反対に、1学期から2学期へ評定が下がったケースもありました。
私が確認した中には、定期テストの結果が下がるとともに、提出物の遅れなども見られたケースがあります。
「提出物が遅れたから評定が下がった」と一つの原因だけで断定することはできません。
評定が下がった場合は、テストだけでなく、3観点に関わる評価材料全体にどのような変化があったのかを見る必要があります。
1学期が低くても2学期を諦める必要はない
「1学期が3だったから、2学期も3のまま」と決まっているわけではありません。
実際に、通知表で弱い観点を確認し、その部分を意識して取り組んだ結果、2学期に評定が上がった生徒もいました。
一方で、「頑張れば必ず上がる」とも言えません。
1学期の数字だけで諦めるのではなく、現在の3観点と学校の評価基準から、改善できる部分があるかを見ることが現実的です。
中3二学期だから上がりやすいとは限らない
「受験生になると周りも勉強するので、自分の内申が下がりやすくなるのでは」と不安になる家庭もあります。
現在の学習評価は、クラス内の順位だけで評定を付ける相対評価ではなく、学習目標への到達状況を見る「目標に準拠した評価」です。
そのため、周囲の生徒が勉強し始めたこと自体が、自分の評定を直接下げる理由になるわけではありません。
反対に、「受験生だから上げてもらえる」と考えるのも適切ではありません。
見るべきなのは、自分の評価材料が2学期にどう変化しているかです。
「中3二学期は内申が甘い」は本当?

「中3の2学期は受験前だから甘くなる」という話もあります。
現場では、この点を期待している生徒・保護者からの相談も数多く受けました。
受験前だから先生が上げるとは考えない
「受験生だから、先生が少し内申を上げてくれるのではないか」という相談は珍しくありませんでした。
「受験前だから1だけ上げてもらえる」といった前提で考えるべきではありません。
私が相談を受けた際も、「上げてもらえるか」という話ではなく、学校の評価基準と現在の3観点へ話を戻していました。
確認したいのは先生の配慮ではなく、今の評価で不足している部分と、これから改善できる評価材料があるかどうかです。
定期テストだけで内申は決まらない
「次の定期テストで高得点を取れば、内申も上がるはず」という思い込みも、現場でよく見られました。
テストは大切な評価材料の一つです。
テストだけで評定全体が決まるわけではありません。
学校や教科の評価方法に応じて、テスト以外の学習活動も各観点の評価材料になります。
テスト対策だけを見るのではなく、自分は3観点のどこに改善の余地があるのかを考える必要があります。
「上げて」より不足する観点を先生に聞く
内申について不安を感じている家庭には、「内申を上げてください」とお願いするのではなく、評価の不足部分を聞くよう案内していました。
例えば、
「4を目指すには、3観点のどこを改善すればよいですか」
という聞き方です。
評定そのものを上げてほしいと頼むのではなく、今後の学習で改善すべき点を尋ねる質問になります。
先生からどこまで具体的な説明が得られるかは学校や状況によりますが、自分の課題を整理するための相談として使えます。
自分の二学期の内申を判断する3つの確認

「自分の場合は上がる可能性があるのか」を考えるときは、噂よりも手元にある情報を使います。
次の3点を確認してください。
- □ 1学期の通知表で3観点を見る
- □ 学校から示された評価基準を見る
- □ 必要に応じて教科担当へ不足する観点を聞く
1学期の通知表で3観点を確認する
1学期の通知表では、評定の数字だけでなく、各教科の観点別評価も確認してください。
見るポイントは次の3つです。
- 知識・技能
- 思考・判断・表現
- 主体的に学習に取り組む態度
どの観点が十分に評価されていて、どこに改善の余地があるのかを見ていきます。
同じ評定「3」でも、観点別評価の内容まで同じとは限りません。
「テストが苦手だから評定が低い」と決めつけず、通知表に示された3観点を手がかりに、自分の弱い部分を確認することが大切です。
学校から示された評価基準を確認する
学校から各教科の評価方法や評価基準が示されている場合は、その内容も確認します。
見るポイントは次の3つです。
- どのテストが評価対象になるか
- どの課題・提出物が評価に含まれるか
- 授業中の活動や学習記録がどう扱われるか
資料の名称や書かれている内容は、学校によって異なります。
具体的な配点や割合まで示されていない場合は、書かれていない数字を推測する必要はありません。
不明な点があれば、担任や教科担当に確認してください。
▶国立教育政策研究所「指導と評価の一体化のための学習評価に関する参考資料」
教科担当に不足する観点を具体的に聞く
通知表と学校の評価基準を見ても分からない場合は、教科担当の先生へ学習面の改善点を相談する方法があります。
「内申を上げてください」ではなく、次のように質問を具体化します。
- 今の評価で不足している観点はどこか
- その観点では何が評価対象になっているか
- 今後の学習でどこを改善すればよいか
元教室長としても、不安のある家庭には「4にするには3観点のどこを改善すべきか」と具体的に尋ねるよう案内していました。
こうした聞き方なら、評定を上げてもらう依頼ではなく、今後の学習について相談できます。
中3二学期の成績はいつ決まる?

「今から取り組んでも間に合うのか」を考えると、2学期の成績がいつ決まるのかも気になるところです。
ただし、全国一律の確定日があるわけではありません。
成績が決まる時期は学校によって異なる
2学期の評定がいつ確定するかは、学校の日程や評価期間によって異なります。
定期テストの日程、課題の締め切り、成績処理の時期などが学校ごとに違うためです。
そのため、「○月○日までは必ず間に合う」と全国共通の日付で示すことはできません。
学校から示されている予定や、必要に応じて担任・教科担当からの説明を確認してください。
学校の予定と評価対象の期間を確認する
学校の年間予定や2学期の学習予定には、定期テストや課題提出などの日程が示されています。
評定について気になる場合は、「あと何日あるか」だけではなく、これからどの学習活動が評価対象になるのかを見ることが大切です。
すでに終了した評価材料は変えられません。
これから評価される学習活動があるなら、取り組み方を見直す余地があります。
入試で使う時期の詳細は別記事で確認する
ここまで説明してきたのは、主に学校で付けられる2学期の評定についてです。
高校入試で「何年生の、どの時点の評定を使うか」は都道府県や選抜方式によって異なります。
詳しく知りたい場合は、別記事「高校受験の内申点はいつの成績?」を確認してください。
本記事では、入試制度の地域差までは深掘りしません。
【Q&A】中3二学期の内申で残りやすい疑問

中3の2学期の内申について、生徒や保護者から現場でよく寄せられた疑問をQ&A形式でまとめました。
ネットの体験談の真偽や先生への相談方法など、気になりやすいポイントを整理して解消していきましょう。
Q. 知恵袋の「2学期から上がった話」は信じていい?
A. 体験談として参考にはできますが、そのまま自分にも当てはまるとは限りません。
同じ「3から4に上がった」という結果でも、もともとの観点別評価や改善した部分、学校の評価方法は違います。
体験談より、自分の通知表と学校の評価基準を優先して考えてください。
Q. 1学期の内申が厳しいと感じたらどう確認する?
A. 評定の数字だけではなく、通知表の3観点から確認します。
思ったより低かった教科について、どの観点に改善の余地があるのかを見てください。
それでも理由が分からなければ、教科担当へ現在の評価で不足している部分や、今後の学習で改善できる点を相談する方法があります。
Q. 先生に内申のことを聞いても大丈夫?
A. 評価を上げてもらう依頼ではなく、学習上の改善点を聞く形で相談できます。
「内申を上げてください」ではなく、「次の評定を上げるために、どの観点を改善すればよいですか」と聞けば、相談の目的が伝わりやすくなります。
先生からどこまで具体的に説明を受けられるかは学校や状況によります。
Q. 2学期の成績が悪いと高校受験に影響する?
A. 影響するかどうか、また影響の大きさは都道府県や選抜方式によって異なります。
高校入試では、調査書のどの時点の評定を使うかが地域によって違います。
そのため、「2学期の成績が悪かったら必ず不利になる」と全国一律には言えません。
具体的な入試での扱いは、志望地域の制度を確認してください。
Q. 中3の後期からでも内申は上がる?
A. 後期から評定が上がる可能性はあります。
いつまでの学習状況が評価対象になるかは学校によって異なります。
通知表の3観点と学校の評価基準を確認し、これから評価されるテスト・課題・学習活動が残っているかを確認してください。
まとめ:中3二学期の内申はどう付く?

高い方ではなく学校の評価方法を確認する
中3の2学期は、「1学期と2学期の高い方が使われる」「平均される」といった情報に迷いやすい時期です。
しかし、高い方を自動的に採用する全国共通のルールはありません。
2学期の評定について知りたい場合は、ネット上の噂よりも、学校から示された評価方法を優先してください。
また、学校の通知表に付く評定と、高校入試の調査書で使う評定は分けて考える必要があります。
3観点を確認して次に取る行動を決める
自分の2学期の内申が気になったら、次の順番で整理します。
- 1学期の通知表で3観点を見る
- 学校から示された評価基準を見る
- 分からない点を教科担当へ具体的に聞く
1学期の評定が低かったからといって、そこで諦める必要はありません。
「受験生だから上げてもらえる」と期待するのも避けたいところです。
今の評価を確認し、これから改善できる部分があるかを考えることが、中3の2学期に内申と向き合うときの基本です。
執筆者プロフィール

※この記事は、進路アドバイザー検定(大学新聞社・進路アドバイザー検定委員会)を2021年11月に取得した編集員、朝倉美緒が執筆しています。高校受験や学校選び、内申点対策に関する知識をもとに、進路選びに役立つ情報を記事に反映しています。
朝倉美緒は、高校受験や学校選び、内申点対策について、生徒や保護者の進路相談に役立つ情報をわかりやすく整理・解説しています。
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