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実技4教科のテストで90点以上を取っているのに、評定が3や4のまま。
そんな相談を、私は進路アドバイザーとして受けてきました。テスト勉強を頑張っているからこそ、そのモヤモヤは当然のものです。
この記事では、保健体育・音楽・美術・技術・家庭(いわゆる副教科)をまとめて「実技4教科」と表記します。
まず確認したいのは、実技4教科の評定はテストの点数だけで決まる仕組みではないという事実です。
記事のポイント
- テスト90点でも4になる仕組みと理由がわかる
- 実技が苦手でも評価を伸ばせる工夫が見つかる
- 体育や美術など教科ごとの改善点が具体的にわかる
- 先生へ前向きに相談して次の目標を決められる
実技4教科の内申点はテストだけでは決まらない

実技4教科の評定が何を根拠に決まるのか、その基本の仕組みをお伝えします。
テストの点数と評定が一致しない理由の出発点になります。
実技4教科も3つの観点で評価される
私が内申点について相談を受ける際、まずお伝えしているのは、実技4教科も主要5教科と同じ3つの観点で評価されるということです。
文部科学省の現行の学習指導要領では、すべての教科が「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で評価されます。
保健体育、音楽、美術、技術・家庭の実技4教科も例外ではありません。
3つの観点が何を見ているのか、整理しておきます。
観点、確認する内容の例、評定が伸びないときの確認先を並べた表です。
| 観点 | 確認する内容の例 | 評定が伸びないときの確認 |
|---|---|---|
| 知識・技能 | テスト、実技、基本知識など | テスト点・基本技能 |
| 思考・判断・表現 | ワークシート、作品の意図、振り返りなど | 記述内容・表現 |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 改善しようとする姿勢、学習の振り返りなど | 日々の取り組み |
定期テストは主に「知識・技能」を測りやすい一方で、記述問題や説明問題を通じて「思考・判断・表現」が評価されることもあります。
つまりテストで90点を取っていても、それは複数ある観点のうちの一部に強いという状態にすぎません。
私の指導現場では、この事実をお伝えするだけで「テストだけ頑張れば評定が上がる」という思い込みがほどける生徒さんがいます。
▶文部科学省「児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」
90点以上でも5にならないことがある理由
「テストは90点以上なのに評定が4」「自分より点数が低い友人の方が評定が高い」という相談を、私は実際に受けてきました。
このような場合、テストの点数だけでなく、通知表の観点別評価を確認することが大切です。
実技4教科は、次の3つの観点から評価されます。
| 観点 | 確認したいこと |
|---|---|
| 知識・技能 | テストや実技の評価はどうか |
| 思考・判断・表現 | ワークシートや作品などはどうか |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 振り返りや学習への取り組みはどうか |
例えばテストで高得点を取れていても、ほかの観点に改善の余地があれば、必ずしも評定5になるとは限りません。
そのため、次の順番で確認してみてください。
- 通知表の観点別評価を見る
- どの観点に改善の余地があるか確認する
- テスト以外の提出物や授業での取り組みも振り返る
- 分からなければ教科担任に改善点を聞く
観点別評価を5段階評定へまとめる方法は学校や教科によって異なります。
「A・A・Bなら4」のように、A・B・Cの組み合わせだけで評定を逆算することはできません。
私が保護者の方にもお伝えしているのは、点数だけを見て一喜一憂するのではなく、「どの観点を改善すればよいのか」を確認することが次の一歩になるということです。
実技が苦手でも改善できる評価項目がある
「運動神経がないから体育は無理」「絵が苦手だから美術で5は取れない」。
こうした相談を、生徒さんや保護者の方から受けることがあります。
実技4教科の評定は、生まれ持った才能や実技の上手さだけで決まるわけではありません。
実技が苦手でも、次のように見直せる部分があります。
| 教科 | 実技以外で確認したいこと |
|---|---|
| 体育 | 課題への工夫、振り返り、安全への配慮など |
| 美術 | 構想、制作意図、試行錯誤の記録など |
| 音楽 | 鑑賞での考察、基礎知識、練習の振り返りなど |
| 技術・家庭 | 計画、作業手順、安全への配慮、振り返りなど |
学習評価では、技能の到達度だけでなく、「思考・判断・表現」や「主体的に学習に取り組む態度」も評価されます。
そのため、実技が苦手だからと最初から諦めるのではなく、
- 自分の課題を理解できているか
- 先生からのアドバイスを次の授業で試しているか
- 工夫したことをワークシートなどに残しているか
といった点も確認してみてください。
実技の技能そのものも評価対象の一つです。
具体的に何を評価材料とするかは学校や教科によって異なります。
大切なのは「才能がないから無理」と決めつけず、自分で改善できる評価材料を見つけることです。
次の章では、どこで評価を取りこぼしているのかを確認する方法を解説します。
実技4教科で5を目指すなら最初に「どこで評価を落としているか」を確認する

本記事でもっとも大切にしたい考え方をお伝えします。
勉強量を増やす前に、自分の弱点を先に確認する手順です。
通知表の観点別評価を確認する
私が相談を受けるとき、最初にお願いするのは通知表の観点別評価欄を一緒に開いてもらうことです。
学校によっては、通知表に「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の観点別評価が記載されています。
A・B・Cなどの表記方法や記載位置は学校によって異なります。
この表記の位置や形式は学校によって異なりますので、まずはお子さんの通知表でどこに記載されているかを確認してみてください。
何から確認すればよいか迷う場合は、次の項目を上から順にチェックしてみてください。
- テストの点数は取れているか
- 観点別評価にB・Cがついている観点はないか
- ワークシートや振り返りは具体的に書けているか
- 授業中に指摘された改善点を次に反映できているか
- 自分で分からなければ、教科担任へ改善点を確認したか
このチェックの中で「できていない」に当てはまった項目が、次に見直す場所になります。

テスト・実技・提出物・授業中の取り組みを分けて考える
観点別評価を確認したら、次はその評価を支えている評価材料を分けて考えます。
私は相談時、評価材料を大きく4つに分けて考えると整理しやすいとお伝えしています。
学校や教科によって評価材料の細部は異なりますが、考える枠組みとして使ってみてください。
| 評価材料 | 主に関わりやすい観点 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 定期テスト | 知識・技能 | 得点、基本知識の定着度 |
| 実技テスト | 知識・技能 | 実技試験での到達度 |
| 提出物(ワークシート・作品) | 思考・判断・表現 | 記述の具体性、意図の言語化 |
| 授業プロセス(準備・片付け・協力など) | 主体的に学習に取り組む態度 | 日々の取り組み姿勢 |
テストの点数がすでに高いなら、伸びしろがあるのはワークシートや授業プロセスの方かもしれません。
逆に提出物はしっかり出しているのにテストで基本知識が抜けているなら、知識・技能の観点を見直す必要があります。
私が保護者の方によくお伝えしているのは、「全部を一気に頑張る」のではなく、「弱い評価材料から1つずつ手をつける」という考え方です。
分からない場合は教科担任に改善点を聞く
通知表を確認しても、「なぜこの評価なのか」「何を改善すればよいのか」が分からないことがあります。
その場合は、教科担任の先生に具体的な改善点を聞いてみましょう。
私が生徒さんに助言しているのは、「なぜこの評定なのですか?」と理由を追及するのではなく、「次に何を改善すればよいですか?」と相談することです。
| 避けたい聞き方 | 改善につながりやすい聞き方 |
|---|---|
| 「90点なのになぜ4なんですか?」 | 「5を目指すには、どの観点を改善すればよいですか?」 |
| 「友達より点が高いのにおかしくないですか?」 | 「提出物や授業で、改善した方がよいところを教えてください」 |
相談するときは、次の3点を意識すると聞きやすくなります。
- 友達の成績と比較しない
- 過去の評定への不満だけを伝えない
- 次の学期に改善できることを具体的に聞く
先生に質問することを「成績に文句を言うようで失礼では?」と心配する生徒さんもいます。
そこで、「抗議」ではなく「改善相談」に切り替えることがポイントです。
評定の理由だけを知ろうとするのではなく、次の学期に向けて「どの観点を、どう改善すればよいのか」を確認してみてください。
体育の内申点の付け方と5を目指すポイント

体育で実際に評価されているポイントと、実技が苦手な場合の改善方法をお伝えします。
体育で評価されるポイント
体育の評価は、走力や球技の技能だけで決まるものではありません。
保健分野の定期テストによる知識・技能に加えて、球技などでの作戦の立案や仲間との共有といった思考・判断・表現、そして安全規則の遵守や用具の管理といった態度面も、評価の対象になり得ます。
評価される主な要素を整理しました。
| 評価要素 | 関わりやすい観点 | 具体例 |
|---|---|---|
| 保健分野の定期テスト | 知識・技能 | 筆記試験の得点 |
| 実技の到達度 | 知識・技能 | 技能テストの結果 |
| 作戦・工夫の共有 | 思考・判断・表現 | チーム内での提案、記録の分析 |
| 安全・協働の姿勢 | 主体的に学習に取り組む態度 | 用具管理、ルール遵守 |
これは国立教育政策研究所の学習評価資料の方向性とも一致する枠組みですが、実際の配点や比重は全国共通ではなく、学校や授業内容によって異なります。
運動が苦手でも改善できること
「足が遅いから体育の評定は無理」と考えて、器具の準備や後片付けを周囲に任せてしまう生徒さんを、私は見てきました。
見学時にも、指示された観察レポートを書かずにただ座っているだけ、というケースもありました。
タイムや得点そのものよりも「自分の課題に気づき、工夫して練習しているか」という過程も評価対象になり得ます。
改善できることを整理します。
- 自分の苦手な動きを言葉にして先生や仲間に伝えてみる
- もらったアドバイスを次の授業で実際に試す
- タイムや得点が伸びなくても、工夫した過程をワークシートに具体的に書く
私が相談時にまずお願いしているのは、「今日の授業で何を工夫したか」を1行でもいいので言語化する習慣です。

準備・片付け・見学時にも確認したいこと
実技そのもの以外で、私が相談時に実際に確認・助言してきたポイントがあります。
学校によって評価材料の運用は異なるため、あくまで私の助言としてご覧ください。
体育で確認したいチェックリストです。
- 器具の準備や片付けを自分から手伝っているか
- 体調不良やけがで見学する際、ただ座っているだけになっていないか
- 見学時は仲間のプレーの良かった点や審判の補助など、観察レポートを具体的に書けているか
- 先生からのアドバイスを次回の授業で試そうとしているか
私は相談時、実技が苦手な生徒には、先生から示された課題や見学レポート、授業後の振り返りまで一緒に確認するよう助言しています。
学校によって見学時の対応や評価材料は異なりますので、担任の先生に確認しておくと安心です。
美術の内申点の付け方と5を目指すポイント

美術の評価が「絵の上手さ」だけで決まらない理由と、改善できる具体的な部分をお伝えします。
美術で評価されるポイント
美術の評価というと、完成した作品の見た目を想像する方が多いのですが、それだけではありません。
主題をどう表現するか試行錯誤した構想スケッチや、制作意図を言葉で説明できているかという点も、思考・判断・表現の観点で確認材料になり得ます。
評価される主な要素です。
| 評価要素 | 関わりやすい観点 | 具体例 |
|---|---|---|
| 基礎技法の習得 | 知識・技能 | 色彩、構図などの基本的な技術 |
| 構想・発想 | 思考・判断・表現 | アイデアスケッチ、制作意図の説明 |
| 制作過程での工夫 | 主体的に学習に取り組む態度 | 試行錯誤の記録、改善の跡 |
完成した絵そのものだけでなく、そこに至る過程も見られる、という点は文部科学省のQ&Aとも整合的な考え方です。
絵が苦手でも改善できること
「絵心がないから美術で高い評定は無理」と諦めてしまう生徒さんに、私が必ずお伝えしていることがあります。
画力そのものだけで評価が決まるわけではなく、授業で示された条件をどれだけ丁寧に守れるかも確認材料になる、ということです。
例えば「三原色を混ぜて中間色を作る」「明暗のグラデーションを3段階以上つける」といった指定条件が出されることがあります。
こうした条件を確実にクリアすることは、絵の才能とは別に、努力で積み上げられる部分です。
改善できることを整理します。
- 授業で提示された条件(技法・色彩ルールなど)を見落とさずに確認する
- 条件をクリアできているか、提出前に自分でチェックする
- 完成度が思うようにいかなくても、工夫した点を構想シートに書き残す

構想シートや作品の条件を確認する
私が相談時に強くお伝えしているのが、構想シートの使い方です。
構想シートの余白を、単なるメモではなく「言葉で説明する場所」として使ってほしいとお願いしています。
美術で確認したいチェックリストです。
- 制作意図を自分の言葉で説明できているか
- 技法を選んだ理由を書けているか
- 表現したい感情や情景を言語化できているか
- 授業で指定された条件(色数、技法など)を満たしているか
「なんとなくこう描きたかった」で終わらせず、なぜその技法や色を選んだのかまで書き込むこと。
構想シートに制作意図まで書くことは、「思考・判断・表現」を先生が確認する材料の一つになり得ます。
どの程度評定へ反映されるかは学校や課題によって異なります。
音楽の内申点の付け方と5を目指すポイント

音楽の評価が歌唱や演奏の上手さだけで決まらない理由をお伝えします。
音楽で評価されるポイント
音楽の評価には、歌唱や器楽といった実技だけでなく、鑑賞活動や定期テストで問われる楽典の知識も含まれます。
音符や休符の長さ、調号といった基礎知識をテストで得点できているか。
そして鑑賞活動で、楽曲の構造を自分なりに分析できているか。
これらが合わさって評価される仕組みです。
評価される主な要素です。
| 評価要素 | 関わりやすい観点 | 具体例 |
|---|---|---|
| 楽典・基礎知識 | 知識・技能 | 定期テストでの得点 |
| 歌唱・器楽の技能 | 知識・技能 | 実技テストでの到達度 |
| 鑑賞活動での分析 | 思考・判断・表現 | 鑑賞ワークシートの記述 |
| 基礎練習への取り組み | 主体的に学習に取り組む態度 | 練習姿勢、改善の記録 |
「歌が下手だから無理」という思い込みは、この表を見ると必ずしも正しくないことが分かります。
歌や楽器が苦手でも改善できること
歌唱や演奏そのものに苦手意識がある生徒さんに、私がまずお伝えするのは、音域の広さや声の美しさだけが見られているわけではないという点です。
アルトリコーダーであれば、正しいサミングや指使い、楽譜通りの音価を守ろうとする姿勢そのものも、知識・技能の観点で確認される材料になり得ます。
改善できることを整理します。
- 楽譜を見ながら、正しい指使いと音の長さを確認する練習を重ねる
- 歌唱では声の大きさより、音程やリズムを楽譜通りに再現できているかを意識する
- 練習でうまくいかなかった点をワークシートや自分のメモに記録する
私が保護者の方にお伝えしているのは、「上手に歌えるかどうか」だけでなく、「楽譜通りに再現しようとする姿勢」も見られている、ということです。

鑑賞ワークや基礎練習で意識すること
鑑賞ワークシートの書き方は、私が相談時にもっとも具体的に助言しているポイントの一つです。
「きれいで感動した」という主観的な感想だけで終わらせず、音楽の構成要素を使って説明することをお願いしています。
音楽で確認したいチェックリストです。
- 旋律、リズム、音色といった音楽の要素を使って感想を書けているか
- 「短調から長調へ転調して盛り上がる」など、曲の構造の変化に触れられているか
- 基礎練習で工夫した点を具体的に記録しているか
- 楽器の指使いや歌唱の姿勢を、授業内で見直す機会を作れているか
例えば「短調から長調へ転調し、金管楽器の音量が強まることで、主人公の決意が表現されている」というように、音楽の構成要素を絡めて書くこと。
このひと工夫は、思考・判断・表現の観点で先生が確認する材料の一つになり得ます。
技術・家庭科の内申点の付け方と5を目指すポイント

技術・家庭科の評価が作品の完成度だけで決まらない理由をお伝えします。
技術・家庭科で評価されるポイント
技術・家庭科は、技術分野と家庭分野で内容が異なりますが、共通して見られている評価軸があります。
製作物や調理実習の結果だけでなく、設計図の正確さ、計画の立て方、問題解決のプロセスをどう記録しているかも確認材料になります。
評価される主な要素です。
| 評価要素 | 関わりやすい観点 | 具体例 |
|---|---|---|
| 知識・基本技能 | 知識・技能 | 定期テスト、基本作業の習得 |
| 計画・工夫 | 思考・判断・表現 | 設計図、調理計画、問題解決の記録 |
| 安全・振り返り | 主体的に学習に取り組む態度 | 安全確認、作業日誌の振り返り |
技術分野と家庭分野で内容は異なるため、共通部分と個別部分を混同せず、それぞれの授業で示された評価基準を確認することが大切です。
作品の完成度だけで判断されるわけではない
木工作品の寸法にズレが出てしまった、被服製作の縫い目が歪んでしまった。
そうした失敗そのものが、評定を大きく下げる原因になるとは限りません。
私が相談時にお伝えしているのは、失敗にどう気づき、どう調整したかという記録が、思考・判断・表現や態度の観点を先生が確認する材料の一つになり得るということです。
- 作業日誌に、うまくいかなかった点とその原因を書く
- 修正のために何をしたかを具体的に記録する
- 完成品だけでなく、途中の工夫や試行錯誤も残しておく
完璧な作品を目指すことだけでなく、失敗を記録して次に活かす姿勢も確認材料になり得る、という点を意識してみてください。

安全・作業手順・振り返りを確認する
私が相談時に必ず確認しているのが、安全面と振り返りの記述です。
技術・家庭科で確認したいチェックリストです。
- 保護めがねの着用や刃物の安全管理を徹底できているか
- 作業手順を守れているか、手順を飛ばしていないか
- 失敗した箇所とその修正内容を作業日誌に具体的に書けているか
- 次回に向けた改善点をメモとして残しているか
例えば「寸法が2ミリ狂ったため、接合部のやすり掛けを増やして修正した」というように、具体的な数字や行動を書き込むこと。
こうした記録の積み重ねは、評価材料の一つとして確認されやすくなります。
実技4教科の定期テストはどう勉強すればいい?

実技4教科のテスト勉強で意識したいポイントと、テストだけに偏らない注意点をお伝えします。
教科書・授業プリント・先生が強調した内容を優先する
実技4教科のテストは、主要5教科のように市販の問題集を網羅すればいいというものではありません。
私の指導現場でお伝えしているのは、担当の先生が授業内で配布した独自プリントや、実技の説明時に強調していた注意点・ルールを優先して復習するということです。
- 授業プリントに書かれた用語や作品名を確実に覚える
- 実技デモで先生が口頭で強調した注意点をメモしておく
- 教科書の太字や図表の説明を見直す
出題元が教科書だけとは限らないため、授業中のメモが重要な教材になることがあります。

テストだけで評定が決まらないことに注意する
ここまでお伝えしてきた通り、テストの得点は主に知識・技能の観点に関わります。
すでにテストで高得点を取れているのに評定が伸びない場合は、さらに5点・10点を上積みするための時間を増やすより、観点別評価や提出物を確認する方が改善点を見つけやすいでしょう。
テスト勉強自体は無意味ではありませんが、テストだけに時間を集中させすぎないこと。
これが、実技4教科の勉強で意識してほしいバランスです。
実技4教科をまとめて対策したい場合
学校のプリントや教科書を優先するのが基本ですが、「何を覚えればよいか分からない」という場合は、9教科対応のタブレット教材を補助的に使う方法もあります。
例えばスマイルゼミ中学生コースは、主要5教科だけでなく実技4教科にも対応しており、実技教科のテストに出る用語を約3,300問収録しています。
タブレット教材だけで内申点対策が完結するわけではありません。
この記事で解説したように、作品・実技・ワークシート・授業での取り組みなども確認する必要があります。
実技4教科だけでなく、主要5教科も含めて高校入試に必要な内申点全体を底上げしたい場合は、主要5教科も含めた中学生の内申点の上げ方と定期テスト対策を参考に、日頃の学習バランスを整えましょう。
副教科の内申点が高校受験で重く扱われることがある理由

実技4教科が高校入試でどう扱われるのか、地域差を含めてお伝えします。
実技4教科の扱いは都道府県で異なる
高校入試における実技4教科の扱いは、都道府県によって大きく異なります。
主要5教科と同じ比重で扱う自治体もあれば、学力検査を行わない実技教科の学習成果を担保するために、傾斜配点をかける自治体もあります。
具体的な計算方法は年度や自治体によって変わる可能性があるため、志望校の最新の入試要項で必ず確認してください。

「副教科は必ず2倍」ではない
ネット上では「副教科は2倍になる」という話をよく見かけますが、これは全国一律のルールではありません。
一部の自治体、例えば東京都立高校の一般入試(5教科検査校)では、実技4教科の評定を2倍にして調査書点へ換算する仕組みが採用されています。
この計算方法や倍率は都道府県によって大きく異なります。
自分の受験する地域の詳しい計算方法を知りたい場合は、都立入試の内申点計算を詳しく解説した記事も参考にしてみてください。
評定に納得できないときは先生にどう聞けばいい?

評定に納得がいかないときの相談方法を、具体的な会話例とともにお伝えします。
「なぜ4ですか」ではなく改善点を聞く
「なぜ4なのですか」「友達より点数が高いのにおかしくないですか」
こうした聞き方をすると、先生はどうしても防御的な説明にとどまりがちです。
私が実際に生徒さんへ助言しているのは、聞き方を変えることです。
「次の学期で5を目指したいので、自分のどの観点や取り組みを改善すればよいか教えてください」
このように未来志向の相談に変えるだけで、先生からより具体的な改善ポイントを引き出しやすくなります。
先生に質問しに行くことを、「成績にケチをつける」ような失礼な行動だと感じて躊躇する生徒さんもいます。
私は、評定そのものへの抗議ではなく、「次の学期で何を改善すればよいか」を相談する形で先生に確認するよう助言しています。

次の学期で何を変えればよいか確認する
先生から改善点を聞けたら、それを具体的な行動に落とし込む段階に進みます。
先生から改善点を聞けたら、次の3ステップで整理すると行動に移しやすくなります。
- 不足している観点を特定する(例:思考・判断・表現が弱い)
- 該当する評価材料を具体的に改善する(例:ワークシートの記述量を増やす、片付けを徹底する)
- 学期の途中で、改善できているか先生に確認する
聞いて終わりにせず、途中経過を確認することまでセットにしてみてください。
【Q&A】よくある質問・周辺の疑問

ここでは、実技4教科の内申点について、生徒や保護者から特に多い疑問をまとめます。
Q.実技が苦手でも5を目指せますか?
実技が苦手でも、5を目指すことは可能です。
評定は運動の得意不得意や絵・歌・楽器の上手さだけで決まるわけではありません。
「知識・技能」に加えて、「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」も評価の対象になります。
例えば、課題への工夫、ワークシートの記述、振り返り、先生からの助言を次の授業で生かす姿勢など、改善できる部分はあります。
具体的な評価材料や比重は学校や教科によって異なり、取り組めば必ず5になるわけではありません。

Q.テストで90点以上なら5になりますか?
テストで90点以上を取っていても、自動的に評定5になるとは限りません。
定期テストは重要な評価材料ですが、評定はテストだけではなく、実技、作品、ワークシート、授業中の学習活動など複数の材料をもとに判断されます。
そのため、「90点なのになぜ4なのか」と感じた場合は、点数だけをさらに伸ばそうとする前に、通知表の観点別評価を確認してみてください。
どの観点に改善の余地があるのか分からない場合は、教科担任に「次の学期で何を改善すればよいか」と相談する方法もあります。

Q.副教科は高校受験で2倍になりますか?
副教科の内申点が2倍になるかどうかは、地域によって異なります。
全国一律で「実技4教科は2倍」と決まっているわけではありません。
例えば、東京都立高校の一般入試では、一定の条件下で実技4教科の評定を2倍して換算内申を計算する仕組みがあります。
他の都道府県では主要5教科と同じ比重で扱う場合や、別の計算方法を採用している場合があります。
高校受験への影響を確認するときは、ネット上の一般論だけで判断せず、受験する都道府県の最新の入試要項を確認してください。

Q.実技4教科はいつから対策すればよいですか?
実技4教科は、通知表を見て疑問を感じた時点から対策を始めるのがおすすめです。
定期テストだけでなく、授業中の活動、実技、作品、ワークシート、振り返りなども評価材料になるため、テスト直前だけの対策では十分でない場合があります。
まずは現在の観点別評価を確認し、次の授業から改善できることを一つ決めてみてください。
例えば、提出物の内容を具体的にする、先生からの助言を次回の授業で試すなど、日々の授業で改善を積み重ねることが大切です。
まとめ:実技4教科の内申点の付け方|体育・美術・音楽・技家で5を目指す方法

記事の重要ポイント
- 実技4教科の評定は、テストの点数や実技の上手さだけでは決まりません
- 80〜90点以上でも、他の観点によっては評定が5に届かないことがあります
- 実技が苦手でも、体育・美術・音楽・技術・家庭それぞれに改善できる評価項目があります
- 評定に納得できないときは、抗議ではなく「次の改善点」を先生に相談する方法があります
迷ったときの判断基準と次の行動
まずテストの点数だけを見るのをやめて、通知表の観点別評価を確認してみてください。
そのうえで、テスト・実技・提出物・授業中の取り組みのどこに弱さがあるかを切り分けます。
自分だけでは判断がつかない場合は、「次の学期で5を目指すために、どこを改善すればいいか」と先生に相談してみてください。
私が相談を受けてきた中でも、この順番で確認した生徒さんの方が、次の学期に向けて具体的な行動を起こせています。
執筆者プロフィール

※この記事は、進路アドバイザー資格を持つ朝倉美緒が執筆しています。高校受験や学校選び、内申点対策に関する知識をもとに、進路選びに役立つ情報を記事に反映しています。
朝倉美緒は、高校受験や学校選び、内申点対策について、生徒や保護者の進路相談に役立つ情報をわかりやすく整理・解説しています。
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