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Vもぎの出題範囲は広く、「どこから勉強すればいいのか分からない」と焦る中3生は少なくありません。
直前に全範囲をやり直す必要はありません。
大切なのは、出題範囲と自分の答案を見比べて、今から取り戻せる問題を絞ることです。
この記事では、大手個別指導塾で教室長を務めた経験をもとに、V模擬前・当日・受験後に何を優先すればよいかを具体的に解説します。
記事のポイント
- V模擬で何から勉強するか分かる
- 直前の優先順位を残り時間別に整理
- 点数が取れない原因と対策が分かる
- 過去問と基礎の切り替え方が分かる
V模擬対策は何から勉強する?最初にやる4つのこと

V模擬が近づいてから教科書を最初から読み直しても、時間が足りなくなる可能性があります。
勉強を始める前に、出題範囲・現在の弱点・取れる問題・残り時間の4点を整理しておきましょう。
進学研究会の出題範囲を最初に確認する
最初に見るのは参考書ではなく、進学研究会が公表している最新の出題範囲表です。
Vもぎの出題範囲は受験回によって変わります。2026年度の公式範囲表でも、各月で対象単元が異なり、範囲自体が変更される場合があると案内されています。
範囲外の単元まで復習してしまうと、限られた時間を使い切ってしまいます。
この記事で主に扱う都立向けのVもぎでは、6・7月の「都立Vもぎ」と、8月以降の「都立そっくりもぎ」で試験時間の設定も異なります。
公式時間割では、6・7月の都立Vもぎは国語・数学・英語が各50分、理科・社会が各30分です。8月以降の都立そっくりもぎは5教科とも各50分となっています。
受験する回が分かったら、最初に次の2点を見てください。
- 今回の出題範囲に入っている単元
- 自分が受けるVもぎの試験時間
自校作成校を対象とした模試などもありますが、この記事では都立共通問題を受ける中3生の対策を中心に説明します。
過去問や前回結果から弱点を確認する
手元に過去問や前回の答案があるなら、合計点だけを見るのではなく、問題を3種類に分けてみてください。
- 本来なら正解できた「取れる問題」
- 解き方が曖昧だった「落とした問題」
- 時間切れや白紙だった「未着手問題」
私が教室長として生徒の答案を見るときも、最初から「苦手教科だから全部やり直そう」とは考えませんでした。
どの問題なら次回取り戻せそうかを見て、勉強する場所を絞っていました。
例えば数学が40点だったとしても、原因が計算ミスなのか、公式を知らなかったのか、最後まで解く時間がなかったのかで、次にやることは変わります。
この段階では、新しい問題集を増やす必要はありません。手元の答案を見直すだけでも、次の勉強内容はかなり絞れます。
全範囲より取れる問題を優先して対策する
V模擬前にやりがちなのが、「範囲が広いから全部復習しなければ」と考えることです。
残り時間が少ないほど優先したいのは、難問の克服より、すでに習った内容の取りこぼしです。
私が学習計画を立てるときも、難しい問題に長時間取り組ませる前に、教科書の基本例題や標準的な問題を落としていないかを見ていました。
例えば数学の基本計算で2問落としているなら、その日は応用問題へ進まず、同じ形式の計算を解き直します。
理科で用語を忘れているなら、難しい計算問題より、その単元の基本事項を戻したほうがよい場合があります。
「難しい問題を解く」ではなく、「次回は落とさない問題を増やす」と考えると、勉強する範囲を決めやすくなります。
優先順位チェック|残り時間×弱点で決める
同じ苦手科目でも、V模擬まで2週間ある生徒と3日しかない生徒では、対策を変えます。
私が指導するときは、残り時間だけでなく、現在の定着度や短期間で修正できる失点かどうかも見ていました。
| 残り時間 | 現在の状態 | 最優先でやること |
|---|---|---|
| 2週間以上前 | 基礎が定着していない | 苦手単元を絞り、教科書・基礎教材へ戻る |
| 1週間前後 | 計算・用語のミスが多い | 取れる問題を解き直し、ミスの傾向を記録する |
| 直前3日以内 | 後半まで解き切れない | 新しい単元へ広げず、時間配分と取りこぼしを見直す |
表のすべてをやる必要はありません。
今の自分に最も近い状態を1つ選び、その対策から始めてください。
V模擬直前の対策|残り時間別の優先順位

V模擬までの残り日数によって、勉強の優先順位は変わります。
1〜2週間前は弱点の修正、3日前からは取りこぼしの確認、前日は知識とミスの最終点検に切り替えます。
1〜2週間前は苦手単元と基礎を復習する
1〜2週間あれば、苦手単元を1つか2つ選んで基礎まで戻る時間があります。
例えば理科の電流で失点が多いなら、ほかの4教科を広く復習するより、電流の公式や基本問題をまとめて確認します。
社会なら「歴史全体」ではなく、出題範囲内で特に抜けている時代を選ぶ方法があります。
この時期に新しい応用問題集を増やす必要はありません。
過去問や前回の答案で間違えた単元を、教科書や学校のワークまで戻って解き直してください。
3日前からは取りこぼしを優先して見直す
残り3日になったら、苦手分野を一から作り直すより、すでに勉強した内容を得点できる状態に整えます。
私が直前指導で優先していたのも、「解き直せばできる問題」です。
例えば一度間違えた計算、覚え直した理社の用語、条件を読み違えた問題などをもう一度解きます。
難問を解いて不安を増やすより、「前は間違えたけれど、今回は解けた」という問題を増やして本番へ入るほうが現実的です。
V模擬前日は暗記確認とミス対策に絞る
前日は、新しい問題集へ手を広げず、短時間で確認できる内容に絞ります。
理科・社会の用語、数学の公式、国語の漢字、英単語など、自分が忘れやすい部分を見直してください。
持ち物も前日のうちに準備します。
進学研究会の案内では、受験票、筆記用具のほか、8月以降の都立そっくりもぎでは定規・コンパスが必要です。
時計・腕時計も持ち物として案内され、携帯電話を時計代わりにはできません。
| 期間 | やること |
|---|---|
| 1〜2週間前 | 苦手単元を1〜2つに絞り、基礎の抜けを埋める |
| 3日前 | 新分野へ広げず、取れるはずの問題を解き直す |
| 前日 | 用語・公式・漢字などの確認、持ち物準備、早めの就寝 |
勉強時間を無理に延ばすより、翌朝に集中できる状態を作ることも大切です。
直前に全範囲を復習する失敗を避ける
教室長時代、模試直前になって「理科も社会も全部やらないと」と焦る生徒を何度も見てきました。
その状態で5教科の教科書を順番に眺めても、どの単元も浅い確認で終わりがちです。
直前は、広げるより絞ります。
「数学の計算」「理科の電流」「社会の近現代」など、自分が落としている場所を具体的に決めてください。
1単元でも「次は取れる」と言える状態に変えるほうが、直前の勉強として使いやすくなります。
【5教科別】V模擬で点を取るための勉強法

5教科を同じ方法で勉強する必要はありません。
各教科で「優先する内容」「後回しにする内容」「自分が起こしやすいミス」を分けると、残り時間が少なくても対策を選びやすくなります。
国語|漢字・読解・作文の取りこぼしを減らす
- 優先する内容:漢字、読解の根拠確認、作文の条件確認
- 後回しにする内容:難しい読解問題だけを長時間解くこと
- 確認するミス:設問条件の読み落とし、漢字の書き間違い
国語で注意したいのは、読解問題だけに時間を使いすぎることです。
漢字や作文など、自分が得点できる部分を落としていないかも答案で確認してください。
作文は、内容だけでなく「何について書くか」「どの条件を満たすか」を先に見ます。
過去問で作文に時間がかかっているなら、時間を計って書く練習を入れておくと、本番での使い方を調整できます。
数学|計算・基本問題から取れる点を増やす
- 優先する内容:計算、方程式、基本的な小問
- 後回しにする内容:時間のかかる応用問題
- 確認するミス:符号、移項、計算過程の取り違え
数学で点数が低いと、難しい関数や図形ばかり気になる生徒がいます。
最初に見るのは基本問題です。
大問1などの計算・小問で失点が続いているなら、その日は過去問を1回分追加するより、同じ形式の基本問題を解き直します。
途中式を残すと、符号を間違えたのか、公式を選べなかったのかも確認できます。
「難問が解けない」より、「解けるはずの計算を落としている」状態を先に直してください。
英語|語彙・文法・長文の弱点を分ける
- 優先する内容:語彙・文法の基礎、長文読解、リスニング
- 後回しにする内容:原因を確認せず長文だけを大量に解くこと
- 確認するミス:単語不足か、読む速度不足か
英語で長文が読めない原因は一つではありません。
単語の意味が分からず止まるのであれば、語彙の復習が先です。
単語は分かるのに最後まで読み切れないなら、時間を計った読解練習へ切り替えます。
文法も単独で暗記して終わらせず、長文の中で文の構造を取れるかを確認してください。
リスニングは一度解いて終わりにせず、聞き取れなかった部分をスクリプトで見直すと、何が聞こえなかったのかを特定できます。
理科|基礎知識と実験問題から復習する
- 優先する内容:出題範囲内の基礎知識、実験・観察
- 後回しにする内容:難しい計算問題だけを繰り返すこと
- 確認するミス:用語の混同、実験手順や結果の読み違い
理科は、受験回によって出題範囲が変わります。
「理科を全部復習する」のではなく、公式の範囲表と自分の失点単元を重ねて考えます。
実験問題で間違えているなら、答えだけを覚えず、器具の使い方や実験結果の理由まで教科書で戻ってください。
中3内容でつまずいていても、原因が中1・中2の基礎にあることがあります。
その場合は学年にこだわらず、必要な単元まで戻るほうが早く修正できます。
社会|出題範囲から地理・歴史・公民を絞る
- 優先する内容:その回の公式出題範囲
- 後回しにする内容:「出やすい」と聞いた分野だけの暗記
- 確認するミス:出題範囲内の基本用語や資料問題の取りこぼし
社会は、毎回すべての分野が同じ範囲で出題されるわけではありません。
2026年度の公式範囲でも、実施月によって地理・歴史・公民の対象範囲が変わっています。
「毎年出るらしい」という情報だけで勉強場所を決めるのは避けましょう。
地理なら雨温図や地形図、歴史なら出来事の前後関係、公民なら対象範囲の基本用語など、今回の範囲内で自分が落としている内容を選びます。
社会は覚える量が多いからこそ、山を張るより「今回出る範囲×自分の弱点」で絞るほうが整理しやすくなります。
V模擬で点数が取れない3つの原因と対策

「点数が取れないから、もっと勉強しよう」だけでは、次に何をすればよいか決まりません。
私は指導現場で、失点を「知識不足」「時間不足」「ケアレスミス」の3つに分け、それぞれ対策を変えていました。
知識不足|解き方が浮かばない場合の対策
問題を読んでも公式や用語が浮かばない、解説を見ても考え方が分からない。
この状態なら、その単元の基礎理解が不足している可能性があります。
過去問を何回分も進めるより、該当単元の教科書や基礎問題へ戻ります。
数学なら例題を解き直す。理社なら用語だけでなく、意味や関連事項まで説明できるかを見る。
「問題数を増やす」より、「なぜ分からないのか」を先に解消してください。
時間不足|後半が未着手になる場合の対策
試験中は解けなかったのに、自宅で時間を気にせず解くと正解できる。
このタイプは、知識より時間の使い方を見直す余地があります。
過去問を解くときに、大問ごとの時間を記録してみてください。
一つの問題で長く止まっているなら、「ここまで考えて進まなければ後回し」と自分なりの基準を決めて練習します。
後半が毎回白紙になる場合は、難しい問題を1問解くことより、最後まで問題を見ることを優先します。
ケアレスミス|読み落としを減らす対策
符号、単位、漢字、設問条件の読み違い。
こうしたミスを「自分はうっかりする性格だから」で終わらせないことが大切です。
私の指導では、ミスした内容をノートに残していました。
例えば、
- マイナス符号を落とす
- 「誤っているもの」を「正しいもの」と読む
- 単位を書き忘れる
というように、具体的に記録します。
次の模試前にその一覧を見れば、「自分は何を確認するべきか」が分かります。
| 症状 | 原因 | 次にやること |
|---|---|---|
| 公式・用語・解き方が浮かばない | 知識不足 | 教科書・基礎問題へ戻る |
| 後半が白紙になるが、後からなら解ける | 時間不足 | 解く順番と時間配分を練習する |
| 符号・単位・条件を間違える | ケアレスミス | ミスの種類を記録し、次回前に見返す |
点数だけを見て勉強量を増やさない
50点だったから、次は勉強時間を2倍にする。
それだけでは、同じ種類の失点を繰り返す可能性があります。
答案を見て、今日やる勉強を決めてください。
知識不足なら基礎教材、時間不足なら時間を計った演習、ケアレスミスならミスの再発防止です。
合計点より、「どこで点を失ったか」を見たほうが、次の行動まで決められます。
V模擬の過去問を続ける?基礎に戻る判断基準

過去問が解けないと、「もっと過去問をやれば慣れるのでは」と考えがちです。
基礎が抜けている状態で回数だけ増やしても、解説を読むだけの勉強になってしまいます。
解説を読んでも分からないなら基礎に戻る
過去問の解説を読んでも、「なぜこの式になるのか」「なぜこの選択肢なのか」が理解できない場合は、その単元の基礎理解が不足している可能性があります。
この状態なら、いったん単元別の基礎教材へ戻ります。
例えば連立方程式の文章題が分からないなら、V模擬の問題だけを解き続けるのではなく、学校のワークや基礎問題集で同じ単元をやり直してください。
解説の答えを覚えるのではなく、自分で解き方を説明できる状態を目指します。
解き方が分かるなら過去問と類題を続ける
間違えていても、解説を読めば「ここで計算を間違えただけだった」「時間があれば解けた」と分かる場合があります。
その状態なら、基礎から全部戻す必要はありません。
過去問や似た形式の問題を続け、処理速度や正確さを調整します。
同じ問題を解き直したときに、自力で解けるかも確認してください。
「分からないから戻る」のか、「分かっているので練習を続ける」のかを分けるだけでも、教材を選びやすくなります。
過去問だけで伸びないときは勉強法を変える
ここで紹介する点数は、進学研究会の公式基準ではありません。
私が教室長時代、過去問を続けるか基礎へ戻すかを考える際に使っていた実務上の目安です。
数学・英語が40点未満、理科・社会が50点未満で、なおかつ基礎問題の失点が多い場合は、いったん過去問中心の学習を止めていました。
| 現在の状態 | 基礎へ戻る | 過去問を続ける |
|---|---|---|
| 解説を読んでも考え方が分からない | ○ | |
| 数英40点未満・理社50点未満で基礎の失点が多い | ○ | |
| 解説を読めば考え方が理解できる | ○ | |
| 主な原因が時間不足・計算ミス | ○ |
点数だけで機械的に決める基準ではありません。
例えば数学が40点前後でも、大半が計算ミスなら基礎知識そのものより、計算精度の修正を優先します。
基礎教材→類題→過去問と戻していけば、どこで止まっているのかを見つけやすくなります。
過去問を解いても点数が伸びず、どの単元まで戻ればよいか分からない場合は、個別指導で弱点を整理してもらう方法もあります。
V模擬の過去問とは別に、都立高校入試本番の過去問をいつから始めるか迷っている方は、都立高校の過去問はいつから?1月でいい子・早めに解く子の違いを参考にしてください。
森塾が通える地域にある方は、授業内容や教室を確認してみてください。
V模擬当日の対策|時間配分と問題の見極め方

当日は、難しいテクニックを増やす必要はありません。
時間を使いすぎる問題を避け、取れる問題へ手をつけること。
受験後に振り返れるよう問題用紙へ記録を残します。
最初に全体を見て解く順番を決める
開始後すぐに1問目へ入る方法が合う生徒もいますが、私は一度全体を見てから解く練習もさせていました。
大問構成をざっと見て、「いつも通り解けそうな場所」と「時間がかかりそうな場所」を把握します。
大切なのは、本番で初めて方法を変えないことです。
過去問の段階から同じ解き方を試し、自分に合う順番を決めておいてください。
難問で止まらず取れる問題を先に解く
1問で手が止まり続けると、後半の問題を見る時間まで失います。
私の指導では、過去問演習の段階で「進まなければ後回し」というルールを決めさせていました。
何分で飛ばすかは、教科や本人の得意・不得意で変わります。
共通するのは、難しい1問に固執して、取れたはずの問題を未着手にしないことです。
迷ったら印をつけて先へ進み、残った時間で戻る練習をしておきましょう。
時間不足の原因を問題用紙に残しておく
問題用紙には、受験後の分析に使える情報を残しておきます。
私は、迷って時間がかかった問題に「△」、まったく分からず飛ばした問題に「×」など、簡単な印をつけさせていました。
模試が返ってきたとき、答案だけを見るより失点原因を判断しやすくなります。
当日は、次の3点を意識してください。
- 全体の構成を把握してから自分の順番で解いたか
- 一つの問題で止まり続けなかったか
- 迷った問題・飛ばした問題に印を残したか
V模擬の復習方法|正答率から優先順位を決める

V模擬は、受けて判定を見るだけでは十分に活用できません。
返却後は、どの問題を復習するかを選び、次回までの勉強内容へ変換します。
正答率が高いのに落とした問題から復習する
個人成績票では、問題ごとの正答状況を復習に利用できます。
私が教室長時代に使っていた一つの目安は、設問別正答率50%以上の問題でした。
進学研究会が定めた復習基準ではなく、私自身の指導上の目安です。
受験者の半数以上が正解している問題で自分が失点していたら、その理由を先に調べていました。
「正答率50%以上だから簡単な問題」と決めつけるのではありません。
比較的多くの受験者が正解できている問題を自分が落とした事実に注目し、次回取り戻せるかを考えます。
失点原因ごとに次の勉強内容を決める
復習は、答えを書き直して終わりではありません。
間違えた問題を、次の勉強へ変換します。
例えば、
- 知識不足 → 該当単元の基礎ワークを解く
- 時間不足 → 同じレベルの類題を時間を計って解く
- ケアレスミス → ミスの原因を1行記録する
という形です。
「間違えた問題を全部もう一度解く」より、失点理由に合わせて次の作業を決めるほうが、勉強内容が具体的になります。
理科40点台から60点台へ伸ばした修正例
以前、都立の中堅校を目指していた中3生で、理科が40点台から伸びないケースがありました。
難しい問題の解き直しに時間をかけていましたが、答案を見ると、比較的多くの受験生が正解している問題でも失点していました。
そこで、復習の対象を絞りました。
| 問題点 | 学習修正 | 結果 |
|---|---|---|
| 理科40点台。難問の解き直しに時間を使っていた | 正答率50%以上で落とした基礎知識・基本実験を優先し、4週間の計画を組み直した | 次回V模擬で60点台、偏差値は5ポイント上昇 |
この事例で変えたのは、勉強時間の長さではありません。
「解けなかった問題を全部やる」から、「次回取り戻せる問題を先にやる」へ復習の順番を変えました。
同じ方法で全員が同じ結果になるわけではありません。
難問だけを見ていた生徒が、自分の取りこぼしへ目を向けるきっかけにはなりました。
次回V模擬までの優先教科を決める
復習が終わったら、次回までに伸ばす教科を決めます。
5教科をすべて同じ割合で増やそうとすると、勉強が分散しやすくなります。
例えば、
- 理科で用語・実験問題の取りこぼしが多い
- 社会で出題範囲内の暗記が不足している
- 数学で基本計算を毎回落としている
のであれば、その中から1〜2科目を優先します。
次に使う教材と単元まで決めれば、模試の復習がそのまま翌日からの勉強計画になります。
V模擬のA〜E判定は次の勉強にどう使う?

判定が悪いと、「志望校を変えたほうがいいのでは」と不安になることがあります。
私が面談で重視していたのは判定記号そのものではなく、志望校との差を次の勉強へ置き換えることでした。
判定より次に必要な得点と不足教科を見る
A〜Eの記号だけを見て、すぐに志望校を変更する必要はありません。
成績票を見ながら、「今どのくらい足りないのか」「どの教科なら戻せそうか」を考えます。
教室長時代の面談でも、判定を見て終わりにはしませんでした。
現在の得点と内申を踏まえながら、不足している得点を教科ごとに分け、次回までの学習目標へ落とし込んでいました。
D判定だったとしても、「Dだから無理」と考えるのではなく、その結果になった中身を見ることが先です。
内申点と模試結果から必要得点を考える
都立高校の合否判定では、学力検査だけでなく調査書点なども関係します。
同じV模擬の得点でも、現在の内申によって志望校に向けて必要となる学力検査の目安は変わります。
ここでは都立入試制度全体の解説までは広げません。
大切なのは、模試の判定を「良かった・悪かった」で終わらせず、自分の内申と現在の学力を踏まえて、次に必要な得点を考えることです。
学校・学科や選抜方法によって扱いが異なる場合もあるため、最終的な志望校判断では最新の募集要項や学校情報も確認してください。
模試結果と合わせて内申を確認するときは、どの時期・学年の成績が使われるのかも押さえておきましょう。
都立高校の内申点はいつから?中3のいつの成績が使われる?で詳しく解説しています。
あと何点・何問取るかまで目標を具体化する
「次は15点上げよう」だけでは、その日の勉強まで決まりません。
私が生徒と面談するときは、できるだけ問題数まで分けて考えていました。
| 現在の状況 | 不足教科 | 次に狙う得点・問題数 |
|---|---|---|
| 数学で基本問題の失点がある | 数学 | 基本計算・小問をあと1問取る |
| 正答率50%以上の設問で失点している | 理科 | 用語・基本問題をあと2問取る |
例えば「数学であと1問」「理科であと2問」と決まれば、今日解く教材も選べます。
目標点を、実際に取る問題へ分解するところまで進めてください。
V模擬の判定だけで志望校を決めるのではなく、通学・校風・進路・内申なども含めて比較します。
志望校を最終的にどう絞るかは、都立高校の選び方・決め方|候補校を比較して第一志望を決める方法で詳しく解説しています。
森塾の資料請求・詳細はこちら
↓↓↓
森塾の公式ホームページ
【Q&A】V模擬対策でよくある質問

V模擬を控えた中3生や保護者から寄せられる、対策の必要性や過去問の扱いに関する疑問をQ&A形式でまとめました。
Q.V模擬専用の勉強はしたほうが良いですか?
A. V模擬だけにしか使えない特別な勉強を増やす必要はありません。
進学研究会は、8月以降の都立そっくりもぎを「より本番に近い入試そっくり版」と案内しています。
都立入試へ向けた勉強全体の進め方は、都立高校入試対策は何から始める?5教科の勉強法と進め方で詳しく解説しています。
過去問を使うなら、点数だけでなく「時間内に終わったか」「どこで失点したか」まで見てください。
Q.勉強しないままV模擬を受けても意味はありますか?
A. 勉強できていなくても、受験する意味はあります。
現在の学力、時間配分、どこで手が止まるかを知る材料になるからです。
受験前に公式の出題範囲だけは見ておきましょう。
「まだ習っていないから解けなかった」のか、「習ったのに解けなかった」のかを分けられると、返却後の復習がしやすくなります。
十分に準備できなかった場合も、判定だけを見て落ち込まず、答案から次に直す場所を探してください。
Q.社会は出やすい分野だけ覚えればよいですか?
A. 「出やすい」と言われる分野だけに絞る方法はおすすめしません。
Vもぎは実施回によって社会の出題範囲が異なります。2026年度の公式範囲表でも、地理・歴史・公民の対象範囲は月ごとに変化しています。
最初にその回の公式範囲を確認し、その中で自分が忘れている単元を優先してください。
「頻出だから」ではなく、「今回の範囲に入り、自分が落としているから勉強する」と考えると、優先順位を決めやすくなります。
Q.V模擬の過去問を無料で探すときの注意点は?
A. 出所が分からないPDFや転載データではなく、正規に入手できる教材を使ってください。
進学研究会はVもぎ過去問集を公式販売しており、現在の案内では1教科920円(税込)、5教科4,600円(税込)です。
1冊には9月から1月までの計5回分が収録されています。
年度や販売内容は変わる可能性があるため、購入時は公式ページで最新情報を確認してください。
まとめ

V模擬対策で押さえる重要ポイント
V模擬対策で最初に考えたいのは、「全部勉強すること」ではありません。
ポイントは次の3つです。
- 公式の出題範囲と答案を見て、今から取れる問題を絞る
- 失点を「知識不足・時間不足・ケアレスミス」に分ける
- 模試後は判定だけでなく、取り戻せる問題から次の勉強を決める
正答率50%以上を優先する方法や、数学・英語40点、理科・社会50点を基礎へ戻る目安にする方法は、進学研究会の公式基準ではありません。
私が教室長時代に生徒の学習計画を考える際に使っていた、指導上の目安です。
公式情報と自分の答案、そして現在の学力を組み合わせて使ってください。
迷ったときの判断基準と次にやること
何から始めればいいか迷っているなら、今日やることは3つです。
- 進学研究会の最新出題範囲を開く
- 過去問や前回の答案から、取り戻せそうな失点を2〜3問選ぶ
- 知識不足・時間不足・ケアレスミスのどれかに分ける
そこまでできれば、「今日は何を勉強するか」が見えてきます。
全範囲を一気に仕上げようとしなくて大丈夫です。次のV模擬で取り戻す問題を一つずつ決めて、そこから勉強を始めてください。
執筆者プロフィール

※この記事は、進路アドバイザー資格を持つ朝倉美緒が執筆しています。高校受験や学校選び、内申点対策に関する知識をもとに、進路選びに役立つ情報を記事に反映しています。
朝倉美緒は、高校受験や学校選び、内申点対策について、生徒や保護者の進路相談に役立つ情報をわかりやすく整理・解説しています。
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