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「何度ノートに書いてもテストで点が伸びない」「家で何から教えればいいか分からない」とお悩みではありませんか。
結論からお伝えすると、社会が苦手な原因は暗記量の不足ではなく、子どものつまずき方に合わせた学習法の選択にあります。
「社会はただの暗記科目だから、ひたすら書かせればいい」と捉えてしまいがちですが、これでは用語を覚えているだけで資料問題や記述に対応できません。
この記事では、社会が苦手な原因を「覚えられない」と「覚えても使えない」の2タイプに分け、大枠の把握から意味理解、セルフテスト、教科書への戻り方という家庭学習の4ステップを詳しく解説します。
また、分野別の覚え方の違いや、保護者が先生役にならず聞き役に回るサポート法もご紹介します。
まずは、いま子どもがつまずいている場所を一緒に確認していきましょう。
記事のポイント
- 社会が苦手な本当の原因がわかる
- 暗記に頼らない4つの学習手順
- 分野ごとの上手な覚え方のコツ
- 親子の関係がうまくいく関わり方
小学生の社会は「覚えられない」と「使えない」で勉強法を変える

社会が苦手な子を一括りにせず、まず2つのタイプのどちらに当てはまるかを確認するところから始めましょう。
原因が違えば、対策も変わります。
まず「用語の意味」を説明できるか確認する
指導現場でまず確認するのは、用語を自分の言葉で言い換えられるかどうかです。
「促成栽培」や「墾田永年私財法」といった言葉を、そのまま丸暗記している生徒は少なくありません。
漢字は書けても、「どういう意味?」と聞くと答えに詰まってしまう。
これは意味やイメージが頭の中に結びついていない状態です。
こうした生徒に暗記量を増やしても、負担が増えるだけで定着にはつながりにくいというのが、指導の中で感じてきた実感です。
まずは「その言葉、どういう意味か説明できる?」と一言聞いてみてください。
ここで詰まるようなら、次のステップは演習ではなく意味理解です。

社会の用語や文章そのものの読み取り、語彙のインプットに根本的な難しさを感じるときは、「小学生の国語勉強法と苦手の原因を見つけて伸ばす方法」も参考に、言葉の基礎的な理解力を整えてみましょう。
次に「なぜそうなるか」を説明できるか確認する
用語の意味は言えるのに、文章題や資料問題になると急に手が止まる子もいます。
一問一答形式なら答えられるのに、「なぜそうなるのか」を問われると答えられない。
これは因果関係や背景の理解が抜けている状態です。
実際の指導では、「高知県=促成栽培」という言葉の対だけを覚え、理由の部分が抜けている生徒に出会うことがあります。
このタイプの生徒には、「どうしてそうなったと思う?」と理由を問いかける関わりが有効だと感じています。

2タイプの特徴と最初の対策を比較する
どちらのタイプに当てはまるか、まずは下の表で確認してみてください。
| 項目 | 覚えられないタイプ | 覚えても使えないタイプ |
|---|---|---|
| 主な症状 | 用語の意味を説明できない | 一問一答は答えられるが資料・文章題で失点する |
| 原因 | 語彙・イメージの未定着 | 因果関係・背景理解の不足 |
| 最初の対策 | 図解や参考書で意味を確認する | 「なぜ」を問いかけて理由を言語化する |
この2タイプは、原因がまったく異なります。
書く回数を増やすのではなく、タイプに応じて意味理解に戻るか、理由の言語化に進むかを選んでください。
すべての子どもがきれいにどちらかに分かれるわけではありませんが、「今どちらに近いか」を意識するだけで、家庭学習の方向性は変わってきます。
何度書いても覚えられないときは勉強法を変える

書く回数を増やすこと自体が目的になっている場合、学習が「作業」に変わってしまいます。
ここでは、その切り替え方を具体的にお伝えします。
「織田信長」を10回書いても説明できない例
指導していた生徒に、「織田信長」という名前をノート1ページ分、10回ずつ書いて覚えようとしていた生徒がいました。
漢字はきれいに書けるようになったのですが、「この人は何をした人?」「いつの時代の人?」と聞くと、答えられませんでした。
手を動かして書くこと自体は悪いことではありません。
ただ、それが目的になってしまうと、名前は書けても中身が残らないというケースを、何度も見てきました。
こうした場合は、「書く」から「思い出す」へ、学習の軸そのものを変えることをおすすめしています。

社会だけでなく理科の学習でも、丸暗記に頼ってしまい応用問題で手が止まってしまうとお悩みの場合は、「小学生の理科勉強法と答案の間違い方からわかる原因と対策」で科学的な理解の深め方を確認してみてください。
用語を隠して自分で思い出す練習へ変える
効果を感じてきたのは、教科書やノートの答えを手で隠し、何も見ずに思い出す「セルフテスト」です。
見て書き写すだけでは、本当に覚えているかどうかを確認しにくいものです。
隠して、思い出せなければもう一度見る。
この繰り返しのほうが、書き取りより筆記量を減らせるため、負担を抑えやすくなります。
家庭では、教科書ワークの用語部分を手やノートで隠し、口頭で答えさせる形で十分です。

覚えた内容を1行で説明して理解を確かめる
指導現場で重視しているのが「用語+理由」を1行で言わせることです。
例えば「促成栽培は、温暖な気候を利用して出荷時期を早める栽培方法」というように、用語と理由をセットで言葉にしてもらいます。
1行で理由まで説明できれば、用語だけでなく背景まで理解できているかを見る目安になります。
逆に、用語だけしか出てこない場合は、理由の部分がまだ抜けています。
家庭では、「〇〇は、なぜなら〜だから」という形で1行にまとめさせる練習を、ぜひ取り入れてみてください。
小学生の社会は4ステップで家庭学習を進める

いきなりワークを解くのではなく、指導現場で重視してきた学習の順番をご紹介します。
全体像→意味理解→演習→復習、という4ステップです。
ステップ1 教科書と資料で全体像をつかむ
社会の勉強では、いきなり太字の用語を覚えるのではなく、「この単元では何を学ぶのか」全体像をつかむことから始めます。
指導では、次の部分まで見ているかを確認しています。
- 教科書の本文
- 写真やイラスト
- 地図や年表
- グラフや表
- 太字の前後にある説明文
太字だけを拾って覚えると、用語は言えても、時代の流れや地域の背景がわからないままになりやすいからです。
例えば歴史なら、「人物名」だけを見るのではなく、その時代に何が起きていたのかまで大まかにつかみます。
地理なら、産地名だけでなく、地図や資料を見てどこで、なぜ盛んなのかを確認します。
最初から細かく覚える必要はありません。
まずは教科書と資料を見ながら、「この単元は何についての話なのか」を親子で一言で説明できる状態を目指してください。

ステップ2 分からない用語の意味を理解する
全体像をつかんだら、分からない用語をそのまま暗記せず、意味を理解する段階に進みます。
私の指導では、次のような方法で確認しています。
- 教科書の説明文を読む
- 写真やイラストと一緒に確認する
- 地図や資料と用語を結びつける
- 図解の豊富な参考書で意味を調べる
- 「どんな意味?」と聞いて自分の言葉で説明させる
例えば「促成栽培」という言葉なら、漢字だけを何度も書いて覚えるのではありません。
「どのような栽培方法なのか」「なぜその方法を使うのか」まで確認すると、単なる言葉ではなく意味のある知識として整理しやすくなります。
教科書だけではイメージしにくい場合は、図解の豊富な参考書を辞書のように使う方法もあります。
具体的な教材については、後半の章で「何を確認するために使う教材なのか」という役割ごとに紹介します。

ステップ3 ワークを見ずに解いて思い出す
用語の意味を理解できたら、何も見ずに思い出す練習へ進みます。
私の指導では、次のようなやり方をすすめています。
- 教科書や参考書を閉じてから問題を解く
- 分からなくても、すぐに答えを見ない
- 一度、自分の頭で答えを思い出してみる
- 解き終わってから答え合わせをする
- 間違えた問題に印を付けておく
学校の復習であれば、使用している教科書に対応した教科書準拠の問題集も使いやすいでしょう。
注意したいのは、答えを見ながらワークを埋めることを勉強にしないことです。
私の指導でも、答えを見れば解けるのに、何も見ないと答えられない生徒がいました。
「覚えたつもり」で終わらせず、何も見ずに思い出せるかを確認するところまでを、1回の勉強にしてみてください。

ステップ4 間違えた部分だけ教科書へ戻る
問題を解き終えたら、間違えたところだけ教科書に戻って確認します。
私の指導では、すべてを最初からやり直すのではなく、次のように復習しています。
- 間違えた問題に印を付ける
- 関係する教科書のページを開く
- 答えだけでなく、周辺の文章も読み直す
- 地図・写真・グラフなどの資料も確認する
- 「なぜ間違えたのか」を確認してから、もう一度解く
すべての範囲をやり直そうとすると、時間がかかり、家庭学習の負担も大きくなります。
大切なのは、間違えた問題の答えだけを覚えるのではなく、その周辺まで教科書で確認することです。
ここまでの4ステップは、社会全体を一度に進める必要はありません。
「全体像をつかむ→意味を理解する→見ずに解く→間違えたところへ戻る」という流れを、1単元ずつ繰り返してみてください。
地理・歴史・公民はセットで覚える内容を変える

社会は3つの分野をひとまとめにして同じ暗記法で扱うと、伸び悩みやすくなります。
指導現場では、分野ごとに教え方をはっきり分けてきました。
3分野の違いは、下の表で整理できます。
| 分野 | セットで覚える | 子どもへの質問 |
|---|---|---|
| 地理 | 場所×理由 | なぜこの場所? |
| 歴史 | 流れ×原因・結果 | なぜ起きた?その後どうなった? |
| 公民 | 用語×生活・ニュース | 身近な何とつながる? |
同じ「覚える」でも、分野によって組み合わせる相手が違います。
子どもに聞く質問も、この表を目安に変えてみてください。
地理は「場所×理由」で白地図と資料を使う
地理でよくある失敗は、県名や地名だけを単発で覚えてしまうことです。
指導では、必ず「その場所」と「なぜそこなのか」をセットにして教えるようにしています。
白地図に書き込みながら、位置と理由を一緒に確認する形です。
地名だけを覚えても、資料問題で「なぜこの地域でこの産業が盛んなのか」と問われると答えられません。
場所と理由は、切り離さずに覚えることをおすすめします。

促成栽培は産地だけでなく理由まで理解する
地理では、産地名だけでなく「なぜその地域で行われるのか」まで確認します。
宮崎県や高知県の促成栽培は、温暖な気候やビニールハウスを利用して野菜の生育を早め、他の産地からの出荷が少ない時期に出荷することで、有利な価格での取引を目指す栽培方法として知られています。
指導現場では、「宮崎・高知=促成栽培」という対応関係だけを覚え、この理由の部分が抜けている生徒によく出会います。
産地名と栽培方法だけでなく、「なぜその気候を利用するのか」「なぜ出荷時期をずらすのか」まで、セットで理解しておくことが大切です。

歴史は「流れ×原因と結果」で整理する
歴史でつまずきやすいのは、人物名や年号を単発で暗記してしまうケースです。
指導では、「なぜこの出来事が起きたのか」「その結果、何が変わったのか」という因果関係を、時代の流れの中で説明するようにしています。
先ほどの織田信長の例のように、名前だけ覚えても、その人物が置かれていた時代背景や、行ったことの意味が抜けていると、記述問題や資料問題で得点につながりません。
歴史は「時代の変わり目」に注目し、原因→出来事→結果という流れで覚えると、単発の暗記より頭に残りやすくなります。

公民は「用語×生活・ニュース」で理解する
公民は、日本国憲法や税金といった抽象的な言葉が多く、小学生にとってはイメージがつかみにくい分野です。
指導では、こうした用語を身近な生活体験や時事ニュースに結びつけて説明するようにしています。
例えば消費税であれば、実際に買い物をしたときのレシートを一緒に見てもらうといった形です。
抽象的な用語をそのまま暗記させようとすると、意味の伴わない丸暗記になりがちです。
生活の中の具体例と結びつけることで、理解が深まりやすくなります。
小学3年生から6年生は学年別に優先順位を変える

社会は学年によって学習内容の中心が変わります。
文部科学省の学習指導要領でも、3・4年生は地域社会、5年生は国土・産業、6年生は政治・歴史・国際理解を中心に扱うとされています。
家庭で優先したいことだけを先に整理すると次のようになります。
| 学年 | 主な学習内容 | 家庭で優先すること | 避けたい勉強 |
|---|---|---|---|
| 小学3・4年生 | 身近な地域、地図記号、方位 | 教科書の音読、地域の観察 | 高額な問題集の先取り |
| 小学5年生 | 産業・水産業・工業、統計資料 | グラフの数値と地理的な理由を結びつける | 数値だけの丸暗記 |
| 小学6年生 | 歴史全体、日本国憲法、政治の仕組み | 時代の変わり目の因果関係、憲法・政治の骨組み | 年号・人物の網羅的暗記 |
小学3・4年生は身近な地域と地図から始める
小学3・4年生の社会は、自分の住む地域や、警察・消防・水道など身近な仕組みから学んでいきます。
家庭では、次のような学習から始めてみてください。
- 教科書を読んで授業内容を振り返る
- 地図記号や方位を確認する
- 自宅周辺の地図を見てみる
- 身近な施設について「なぜここにあるの?」と考える
この時期は、たくさんの問題集を用意する必要はありません。
教科書で習った内容と実際の地域を結びつけることを家庭学習の基本にすると、社会の内容をイメージしやすくなります。

小学5年生は産業と統計資料を理由でつなぐ
小学5年生では、農業・水産業・工業などの産業や、グラフ・統計資料を読み取る学習が増えてきます。
塾の指導では、次のような点を意識して確認しています。
- グラフの数字だけを暗記しない
- 「どの地域の資料か」を地図で確認する
- 「なぜこの地域で盛んなのか」を考える
- 気候や地形、交通などと結びつける
数字やグラフだけを覚えようとすると、資料問題でつまずく子もいます。
小学5年生では、「どこで?」と「なぜ?」をセットで考えることを家庭学習でも意識してみてください。

小学6年生は歴史の流れと公民を重視する
小学6年生では、歴史の流れに加えて、日本国憲法や政治の仕組みなども学びます。
学習塾では、次のポイントから確認するようにしています。
- 歴史は時代の大きな流れをつかむ
- 「なぜ起きた?」「その後どうなった?」を考える
- 人物名や年号だけの暗記にしない
- 公民は憲法や政治の基本的な仕組みを整理する
細かな知識を最初からすべて覚えようとすると、全体のつながりが見えにくくなります。
歴史は「流れ×原因・結果」、公民は「用語×身近な生活」を意識し、大きな骨組みをつかんでから細かな知識を加えてみてください。
保護者は先生役より5分クイズと聞き役で支える

「自分は社会や歴史に詳しくないので、教えてあげられない」という保護者の声を耳にすることがあります。
ですが、必要なのは教える力ではありません。
家庭では、親が解説するより次の3つだけで十分です。
- 5分だけ問題を読む
- 答えを教えず「教えて?」と聞く
- 正解後に「どうして?」を1回だけ聞く
5分間クイズで親が読み子どもが口頭で答える
おすすめしているのが、「5分間クイズ」です。
問題集の問題を保護者の方が読み上げ、子どもが口頭で即座に答える、というシンプルな方法です。
書く手間がない分、負担が少なく、毎日の隙間時間に取り入れやすい方法です。
正解できなかった問題は、その場でメモしておき、あとで教科書に戻って確認する材料にしてください。

「今日習ったことを教えて」と説明してもらう
効果を感じているのが、「今日、学校で習ったことで一番面白かった人や出来事を教えて?」と聞く方法です。
指導現場では、保護者が先生役になって細かく教え込むよりも、子どもに説明させるほうが、理解の確認につながりやすいと感じています。
子どもは、人に説明しようとすると、あいまいに覚えていた部分がはっきり見えてきます。
これは、保護者の方が知識を持っていなくても、聞き役に徹するだけで実践できます。

「どうして?」と理由を聞いて理解を確かめる
子どもが答えを言えたら、そこで終わらせず、「どうしてそうなったと思う?」ともう一歩踏み込んで聞いてみてください。
答えを言えた生徒に対して、あえてこの一言を追加することで、理解の深さが変わってくることを確認してきました。
うまく答えられなくても構いません。
「分からないね、じゃあ教科書のどこに書いてあるか一緒に探そう」と、探す作業を一緒にするだけで、教え込みすぎない関わり方になります。
細かく教え込むより、クイズ役や聞き役に回るほうが、子ども自身に説明させる時間を取りやすくなります。
「どうして?」まで答えられるかを、家庭での確認ポイントにしてください。
社会の問題集・参考書・ドリル・アプリは目的で選ぶ

教材は種類よりも、何を補いたいかで選ぶと迷いにくくなります。
目的別に整理してご紹介します。
| 教材の種類 | 主な役割 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 教科書準拠問題集(例:小学教科書ワーク/文理) | 学校の復習・カラーテスト対策 | 学校の授業理解を定着させたい子 | 基礎的な語句の意味が分からない子には前段の意味理解が必要 |
| 辞書型参考書(例:小学高学年 自由自在 社会/増進堂・受験研究社) | 用語・資料の意味を調べる | 図解や写真を眺めて調べるのが好きな子 | 文字量の多さに拒否感がある子には不向きな場合も |
| 暗記用ドリル(例:社会にぐーんと強くなる/くもん出版) | 重要語句の反復定着 | 用語をしっかり書いて覚えたい子 | 資料の読み取り力までは補えない |
| アプリ・無料プリント(例:ちびむすドリル、ビノバ) | スキマ時間の反復 | 机に向かうハードルが高い子 | 長文の資料読み取りや記述対策には不向き |
教科書準拠の問題集は学校の復習に使う
学校の授業の復習や、カラーテスト対策には、教科書に沿った問題集が向いています。
『小学教科書ワーク 社会』(文理)は教科書の内容に準拠しており、全単元の練習問題とまとめ問題が収録されています。
価格は改訂により変わることがあるため、購入時は公式サイトでの確認をおすすめします。
日々の復習や、定期的なテストで点数を取りたい場合は、まずこの種類の教材を基本にするとよいでしょう。
参考書・カラー資料集は意味や背景を調べる
用語の意味や、資料の背景を調べたいときには、図解の豊富な参考書が役立ちます。
『小学高学年 自由自在 社会』(増進堂・受験研究社)は創刊から70年以上、累計2,700万部を超えるロングセラーです。
写真や図表が充実しており、事典のように使うことができます。
ステップ2でお伝えした「用語の意味を理解する」段階で、こうした参考書を手元に置いておくと役立ちます。
社会ドリルは暗記用と資料問題用を分ける
社会のドリルには、用語を覚えるためのものと、資料を読み取る力を養うためのもの、2つの役割があります。
『社会にぐーんと強くなる』(くもん出版)は、重要語句をスモールステップで繰り返し書いて定着させる構成になっています。用語の字面や基本知識をしっかり書いて覚えたい場合に向いています。
一方で、資料の読み取りや文章題対策には、思考力を問うタイプのドリルを別に用意し、目的によって使い分けることをおすすめします。
社会アプリ・無料教材は短時間の反復に使う
スキマ時間の反復には、無料のプリントやアプリが便利です。
『ちびむすドリル』では、都道府県や歴史人物、地図記号などのプリントを無料でダウンロードできます。
『ビノバ』も完全無料で、小学校全学年・全教科に対応した一問一答形式のアプリです。
こうした無料教材は、用語の反復には効果的ですが、資料の読み取りや記述力までは補いきれません。
教科書や問題集と組み合わせて使うことを意識してください。
なお、映像授業や添削指導で「なぜ」の因果関係から理解を深めたい場合は、『進研ゼミ小学講座』のような通信教育も選択肢になります。
以下の4つは、指導現場でよく見かける失敗です。当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
- □ ワークの答えだけ丸暗記している
- □ 人名・用語を書いた回数で安心してしまっている
- □ 「なぜ」を確認しないまま次に進んでいる
- □ 地理・歴史・公民を同じ方法で暗記している
このうち当てはまるものがあれば、その部分を見直すきっかけにしてください。
【Q&A】小学生の社会の勉強法でよくある質問

小学生の社会の勉強法に関して、保護者の方からよく寄せられる疑問にお答えします。
テスト前の対策からアプリの活用法まで、気になるポイントを確認していきましょう。
Q.1日で社会のテスト範囲を覚える方法はありますか?
1日で全範囲を完璧に定着させることは、正直なところ難しいというのが実感です。
前日にできることとしては、教科書の太字用語と、問題集の基本的な一問一答だけに絞り込むことをおすすめします。
このとき、ただ眺めるのではなく、手で隠して口頭で答える即時テストの形にすると、限られた時間でも記憶に残りやすくなります。
全部をカバーしようとせず、優先順位をつけて取り組んでください。

Q.小学3年生から社会の問題集や参考書は必要ですか?
小学3年生の段階では、無理に市販の問題集を購入する必要はありません。
この時期の社会は、身近な地域や地図記号が中心のため、教科書の音読や地域の観察を中心にするだけで十分対応できます。
子どもが興味を持ったときに、図鑑や参考書を調べる用途で手に取れるよう、そばに置いておく程度で構いません。

Q.社会アプリだけで家庭学習を進めても大丈夫ですか?
アプリは、一問一答形式の反復には効果的です。
スキマ時間に取り組めるという利点もあります。
ただ、アプリだけでは資料の読み取りや、文章で理由を説明する力までは補いきれません。
用語の反復はアプリで、資料問題や記述の練習は教科書・問題集で、というように役割を分けて使うことをおすすめします。

Q.漢字指定の用語はひらがなだと減点されますか?
これは学校やテストによって基準が異なるため、一概には言えません。
漢字で書けるに越したことはないものの、まずは意味を理解し、口頭で説明できることを優先してください。
漢字の練習は、意味理解ができたあとの仕上げの段階として、教科書ワークなどを使って別途取り組むとよいでしょう。
学校の先生に採点基準を確認しておくと安心です。
まとめ:小学生の社会の勉強法|何度書いても覚えられない原因と克服手順

記事の重要ポイント
社会が苦手な原因は、書く量の少なさではありません。
「用語の意味やイメージがつかめず覚えられない」タイプと、「意味は分かるのに理由や因果関係を理解できず使えない」タイプ、原因によって対策が異なります。
家庭学習は、全体像をつかむ→意味を理解する→見ずに解いて思い出す→間違えたところだけ教科書に戻る、という4ステップで進めると、作業的な学習になりにくくなります。
地理は場所×理由、歴史は流れ×原因と結果、公民は用語×生活・ニュース、というように、分野ごとに覚え方を変えることも大切です。
迷ったときの判断基準と次の行動
今日から試せることとして、まず子どもに「この用語、どういう意味か説明できる?」と聞いてみてください。
説明できない場合は、教科書や参考書に戻って意味やイメージを確認する段階からやり直します。
説明はできるのに問題が解けない場合は、「どうしてそうなったの?」と理由を問いかける学習に進んでください。
保護者の方は、先生役として教え込む必要はありません。
5分間のクイズ出題者、あるいは「教えて?」と聞く聞き役として関わるだけで、子どもの理解を確認する十分な手助けになります。
執筆者プロフィール

※この記事は、英語・国語・社会の指導経験が豊富な桐生智花が執筆しています。学習塾で小学生・中学生の定期テスト対策や高校受験指導に携わった経験をもとに、現場で培った知見を記事に反映しています。
桐生智花は、学習塾で小学生・中学生に英語・国語・社会を指導してきました。定期テスト対策や高校受験指導の経験をもとに、暗記だけに頼らない「理解して伸ばす」学習法をわかりやすく解説しています。
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