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高校受験という大きな節目を前に、心身ともに疲れ果ててしまっている親御さんは少なくありません。
27年以上、受験の現場で数多くの親子を見守ってきた私たちは、その「しんどさ」がどれほど深いものであるかを、肌身で感じてきました。
本記事では、今のあなたの苦しみを静かに解き明かし、少しでも心が軽くなるための視点をお届けします。
記事のポイント
「しんどさ」は親としての愛情が深い証拠
親だけが「現実の重み」を背負う構造を知る
「何も言わない」という選択も立派なサポート
今は答えを出さず「心の安らぎ」を最優先に
Contents
高校受験で「親がしんどい」と感じてしまうのは、あなただけではありません

一般的に、高校受験期にある保護者の多く(8割前後)が、強いストレスを感じる傾向にあると言われています。
例えば、明光義塾が2024年に行った調査では、中3生の保護者の約9割が不安やストレスを抱えているという結果が出ています。
相談現場では、毎日お子さんと顔を合わせるたびにイライラが募り、自己嫌悪に陥ってしまうという声が絶えません。
しかし、それはあなたが親として未熟だからではなく、受験という極限状態の中にいるからこそ起こる反応です。
▶明光義塾「中学3年生の保護者に聞いた、高校受験に関する意識調査」
知恵袋を読み漁ってしまう夜。「合格」より「安心」が欲しい本音
夜中に一人、スマホで「高校受験 親 ストレス 知恵袋」などの言葉を検索してしまうのは、今の苦しみに共感してくれる「誰か」を探しているからです。
受験メンタルトレーナーとして多くの深夜相談を受けてきた経験上、こうした声は氷山の一角です。
- 「自分をコントロールできず、寝顔に謝ってばかりいる」
- 「掲示板に書かれた『不合格』の二文字を見て、血の気が引いた」
あなたが求めているのは、具体的な勉強法や正論ではなく、「このままで大丈夫だよ」という静かな承認ではないでしょうか。
知恵袋を読み漁るその指先は、あなたが孤独の中で必死に家族を支えようとしている証拠です。
なぜ高校受験は、子どもより親のほうが苦しくなりやすいのか

高校受験において、親のほうが強い不安を感じやすいのには構造的な理由があります。
親には「現実」が見え、子どもにはまだ「今」しか見えていないという視点の乖離が原因です。
高校受験で親が苦しくなりやすい理由は、主に次の重なりです。
- 親だけが「結果の先」を見てしまう
- 判断や責任が家庭側に集まりやすい
- 子どもより先に限界を迎えやすい立場にある
編集部がこれまで多く見てきたケースでは、親御さんだけが受験の全責任を背負い込み、出口の見えない迷路に迷い込んでしまうことがよくあります。
成績・判定・出願…親だけが現実を突きつけられる構造
親御さんは、模試の結果や内申点といった「数字」から、その先にある将来の選択肢を予測してしまいます。
一方で、多くの中学生にとって「将来」はまだ実感を伴わない遠い世界の出来事です。
- 親に見えてしまうもの:偏差値の推移、併願校の確保、将来の進路
- 子に見えているもの:今日の友達との会話、今の気分、目の前の遊び
この「見えている景色の違い」が、親だけが現実の重みに押しつぶされそうになる構造を生んでいます。
あなたが焦るのは、お子さんの人生を真剣に考えているからに他なりません。文部科学省が定める「高等学校入学者選抜」の仕組み上、内申点という「過去の集計」が重くのしかかることも、親の焦りを加速させる一因です。

「必死さが見えない子ども」と「焦る親」のすれ違い
試験が近づいているのに、家でダラダラしたりスマホを離さなかったりするお子さんの姿。
これこそが親のストレスを最大化させる要因です。
私が三者面談で数千人の親子を観察してきた中で、お子さんの「必死さの欠如」に悩む親御さんには共通の痛みがあります。
- 「危機感がないように見えるのは、本気じゃないから?」
- 「何度言っても行動が変わらないのは、親を馬鹿にしている?」
受験メンタルトレーナーの視点で見れば、子どもは「不安すぎてフリーズしている」だけであることも多いのです。
親の「焦り」と子の「防衛反応」がぶつかり合うのは、成長期特有の自然な現象です。

家庭の空気が重くなり、母親が追い詰められやすくなる理由
高校受験期、特に母親に負担が集中し、精神的に追い詰められてしまうケースが目立ちます。
特に母親に負担が集中しやすい要因として、次のような重なりがあります。
- 日常の生活管理(食事・声かけ・予定調整)
- 家庭内の空気を保つ役割を担いがち
- 不安を共有できず、一人で抱え込みやすい
「私がなんとかしなければ」という強い責任感が、知らず知らずのうちにあなたを孤独な戦いへと追い込んでいるのかもしれません。
厚生労働省の「e-ヘルスネット」でも、思春期の子を持つ親のメンタルヘルス維持の重要性が指摘されていますが、現実には「自分が休むわけにはいかない」と無理を重ねてしまう方がほとんどです。
「私の関わり方が悪いのでは」と自分を責めてしまう親へ

感情的に怒ってしまう自分を責め、「自分が悪いから子どもが変わらない」と思い詰めている親御さんは非常に多いです。
しかし、それは親としての資質の問題ではありません。
受験という特殊な環境下では、誰もが冷静さを失いやすくなります。
まずは「自分はよくやっている」と認めることから始めてみてください。
- イライラは「子を想う防衛本能」であり愛情の裏返し
- 怒った後の自己嫌悪は、理想の親であろうとする責任感
- 高校受験は「自立と依存」の狭間で最も迷いやすい時期
イライラしてしまうのは、愛情が足りないからではありません
お子さんに対してイライラし、強い言葉をぶつけてしまうのは、それだけあなたが「この子に幸せになってほしい」と強く願っているからです。
愛情がなければ、成績が悪くても、態度が悪くても、心は波立ちません。
- イライラの正体:子どもの未来を守りたいという「防衛本能」
- 自己嫌悪の正体:理想の親でありたいという「責任感」
相談現場では、「怒った後に寝顔を見て謝っている」というお母さんのお話をよく伺います。
その涙こそが、何よりも深い愛情の証です。

中学受験・大学受験との違い|高校受験特有の「親のしんどさ」
高校受験は、他の受験種別とは異なる独自のしんどさを持っています。
それは「義務教育の終わり」と「自立の始まり」の狭間に立たされているからです。
※以下の表は、一般的な傾向を整理したものです。
| 受験種別 | 親の役割(傾向) | しんどさの質 |
|---|---|---|
| 中学受験 | 監督・マネージャー | 親の管理責任が重くなりやすい |
| 高校受験 | 伴走者(過渡期) | 自立を促すべきか助けるべきか迷う |
| 大学受験 | サポーター | 本人の意志と自律が主軸になる |
「まだ子どもだと思って助けたくなる気持ち」と「もう中学生なんだからと突き放したくなる気持ち」。
この矛盾する感情が、思春期と重なる高校受験期特有の難しさであり、親を疲れさせる要因です。
「何も言わないほうがいいの?」と迷ったときの心の整理

「ほっとくのが一番」と言われても、実際に何も言わずに見守るのは、言うこと以上にエネルギーを消費するものです。
大切なのは、「言う・言わない」の正解を探すことではなく、今の自分ができる範囲の関わり方を受け入れることです。
- 「言う・言わない」に唯一の正解はない
- どちらを選んでも後悔はあると割り切っていい
- 完璧な答えを出そうと焦らず、揺れる自分を許す
言わないほうが楽になるケースも、苦しくなるケースもある
「何も言わない」ことで家庭内の喧嘩が減り、親の心が楽になることもあれば、逆に「何もしていない」という不安で余計に苦しくなることもあります。
メンタルトレーナーとして、私がこれまで多く見てきたケースでも、一律の正解はありません。
- 言わないほうがいい時:親の言葉がすべて「否定」として子に届いている時
- 言ったほうがいい時:生活リズムが崩れ、子が「助けてほしいサイン」を出している時
どちらを選んでも、後悔がゼロになることはありません。
だからこそ、「今は言わないでおこう」「今日はこれだけ伝えよう」と、その日ごとの判断で動いていいのです。

今は答えを出さなくていい。「揺れている自分」を許す時間
「このままでいいのだろうか」と心が揺れ動くのは、あなたが状況を改善しようと懸命に試行錯誤している証拠です。
今の時期に、完璧な関わり方の答えを出す必要はありません。昨日は優しくできたけれど、今日は激しく怒ってしまった。
そんな凸凹(でこぼこ)があってもいいのです。
答えを出そうと焦るのを一度やめて、「今は揺れていても仕方ない時期なんだ」と、今の自分をそのまま許してあげてください。
高校受験で「親がしんどい」と感じたときのよくある質問(Q&A)

ここでは、相談現場で頻繁に寄せられる、親御さんの切実な問いについて整理しました。
Q1:母親だけがノイローゼになりそうなほど苦しいのは異常ですか?
異常ではありません。
高校受験は家族の中で最も母親に心理的・実務的な負担がかかりやすい構造になっています。
多くの母親が、不眠や食欲不振、涙が止まらないといった状態を経験しています。
まずは「ここまで追い詰められても不思議ではない状態にいる」と理解するだけでも、心の負担が和らぐことがあります。

Q2:このまま口出しせずにいて、あとで後悔しませんか?
「もっと言えばよかった」という後悔よりも、「言いすぎて関係が壊れた」という後悔のほうが深く残るケースが少なくありません。
勉強のことは、学校や周囲の大人に任せ、親は「家を安心できる場所にする」ことに専念しても、決して後悔するようなことにはなりません。

Q3:高校受験で、親が一番つらくなりやすい時期はいつですか?
一般的に、志望校を最終決定する「中3の2学期から冬休み明け」にかけてがピークです。
判定の数字に一喜一憂し、出願期限というタイムリミットが迫るためです。
今、あなたが「最もつらい時期にいる」のは、カレンダー上の必然とも言えるでしょう。
気持ちを少し整理したくなったときに、次に読んでもらえたらと思うページです。

今すぐ読む必要はありませんし、今日はこのまま閉じても大丈夫です。
今、この記事を読み終えて「少しだけ肩の力が抜けた」と感じていただけたなら、それで十分です。
もし、さらに他の状況も整理したい場合は、以下のページも参考にしてみてください。
「もう限界かもしれない」と感じている方へ
受験のストレスが心身の限界を超えていると感じる時は、まずそのサインを正しく見極めることが大切です。
→ 受験でメンタルが限界なとき|家庭対応で足りるかを見極める判断基準
不安が止まらず、夜に検索してしまう方へ
夜も眠れないほど不安が強い時に、心を落ち着かせるためのヒントをまとめています。
→ 高校受験が不安でたまらない…夜も眠れない親子|心を守るために今できること
親はどこまで関わるべきか迷っている方へ
反抗期のお子さんとの適切な距離感や、家庭学習への関わり方について悩んでいる方はこちらをご覧ください。
→ 中学生の家庭学習、親はどこまで関わる?やり方に迷ったときの考え方
まとめ|高校受験「親がしんどい」と感じてしまう|それはおかしいことではありません

高校受験という荒波の中で、お子さんのために悩み、涙し、しんどさを抱えている。
その姿こそが、親としての誠実さそのものです。
「しんどい」と感じることは、決して悪いことでも、弱いことでもありません。
- あなたは十分に頑張っています。
- 今の不安は、愛情の裏返しです。
- 今日は、もう頑張るのをやめても大丈夫です。
合格することも大切ですが、それ以上に大切なのは、受験が終わった後に親子で笑い合えることです。
今は無理に前を向こうとせず、ただ「今日はこのままでいいんだ」と自分自身を認めてあげてください。
私たちは、そんなあなたの頑張りをずっと応援しています。
もしよろしければ、今のあなたの「吐き出したい本音」をここに書き出しても大丈夫ですよ。
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塾オンラインドットコム編集部は、教育業界や学習塾の専門家集団です。27年以上学習塾に携わった経験者、800以上の教室を調査したアナリスト、オンライン学習塾の運営経験者、ファイナンシャルプランナー、受験メンタルトレーナー、進路アドバイザーなど、多彩な専門家で構成されています。小学生・中学生・受験生・保護者の方々が抱える塾選びや勉強の悩みを解決するため、専門的な視点から役立つ情報を発信しています。
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